~おふろ!~
かっぽーん。
唯「お風呂はいいねぇ……リリンの産み出した文化の極みだよねぇ」
梓「お猿さんとか、動物も普通に入りますけどね」
視線をどこに向けたらいいのかわかんない。
唯先輩に先に服を脱いでもらって、その次に私が入ったんだけども……やっぱり、自分が特殊な性癖の持ち主なんだって自覚しちゃったわけで。
唯「あ、ごめんね。急いで身体洗っちゃうね」
梓「いえ、折角ですから! 私にお背中流させてください!」
唯先輩が持参したスポンジを強引に奪い取る。
お湯と泡にまみれた綺麗なお肌……これを目の前に何もしなかったら、それこそ異常だと思う。
唯「あれ……あずにゃん、どしたのかにゃー?」
梓「ん……しょ、んしょっ……ちゃんと首筋からもっぺん洗い直しますけど、いいですよね?」
唯「うっ、うん……」
片手で髪をまとめて、優しくスポンジング。
汚れているようには見えないけど、しっかり洗わないとお風呂に入った気がしないかもしれないから、ね。
梓「ん……」
首から肩、肩胛骨の辺りを通り過ぎて背すじに手を滑らせて、次は脇腹。
唯先輩がくすぐったそうにしてるけど、私はむしろその様子が嬉しいというか。
唯「あん、や、あずにゃんっ……んんっ、あぅ、くすぐったいよおっ」
梓「それは私のせいじゃないです。唯先輩が持ってきたスポンジのせいです」
直接触れてないんだから、決して今まで洗ってる間に把握した私の力加減が問題になるハズがない。
だから、悪いのはスポンジなんです。ええ。
唯「んぅっ……ん、んっ……あ……♪」
脇腹、お尻、脚……どうしよう、このまま前の方も洗わせてもらっていいのかな?
ん、まぁ、止められるまでは……っと。
梓「唯先輩、腕を上げてください」
唯「んっ」
肩から二の腕、そして手首も指先も丁寧に優しくこする。
返す刀で反対側、腕の真っ白な内側の肌を特にやわやわとこすりつつ、唯先輩の表情を伺う。
唯「んん……あ、はぅ……はぁぁ……♪」
痛くはなさそう。
なら、このまま続けても大丈夫だよね。
梓「ん……んくっ」
唯先輩の脇の下から、ちょっと手を伸ばせば……いやいやいや、私ってば何を考えてるんだか!
……でも、唯先輩が嫌がらないんだったら、いいのかな?
唯「んふっ……ふ、ふうっ……」
身体の裏側を洗い終えて、今度は表側なんだけど……唯先輩、『残りは自分でやるから!』みたいなこと言わない。
っていうことは、このまま続けても構わないと。
でも、一応聞いてみないと。
梓「唯先輩。前の方も、私が洗っちゃっていいんですか?」
唯「ふぁ……うっ、うん……あずにゃんの洗い方、優しくて気持ちいーし……全部お任せしちゃっていい?」
梓「んく……はい、です」
唯先輩、『全部』って言った。
スポンジ越しにでも、全身をくまなく触っていいよ、ってことだよね。
唯「んぅ、ん……はぅ……♪」
梓「あの、もし痛かったらすぐ言ってくださいね?」
唯「うん♪」
優しく、優しく、優しく。
冗談でも『痛い』なんて言わせないように、脇の下からそっと胸の膨らみにスポンジを滑らせてゆく。
……ふにゅん、って手応え。スポンジ越しなのに。
唯「んん……は、はぁ……はっ、はあ……」
唯先輩の息遣いが、荒い。
その呼吸に合わせるように、私なんかが何人集まっても敵わなさそうなおっぱいを、揉むようにスポンジでこすってく。
スポンジよりも柔らかくて、でもしっかり弾力があって。
膨らみの頂点の辺りは、特に特に特に、そっと丁寧にこする。
唯「んぅっ♪ ふあ、あぅ、あ……♪」
梓「…………」
ここは、強くこすると痛いですもんね。
ちゃんと洗って、膨らみの下側と、谷間もこすって……反対側も同じく洗うです。
唯「ねっ、ね、あずにゃん? お願いがあるんだけどぉ……」
梓「……何でしょお?」
唯「おっぱいはいいけど、その……お股は、あんまり、えろっちぃ触り方しないでね?」
梓「にゃっ!?」
えろっちぃ、とか。
そんなつもりじゃなかったんだけど、あ、あれ?
思い返してみると、結構、そんな感じだったような……?
……で、でも、ここまできたら退けないんですよ、唯先輩!
梓「えろっちく感じるのは、えろっちぃこと考えてるからですよっ」
唯「あん、あ、そ、そんなっ」
わしわしわし、とさっきより強めに、反対側のおっぱいをスポンジでこする。
でも、唯先輩が嬉しそうなのは気のせいかな?
唯「んっ、あぅ、ああ、あずにゃんっ……はぁ、あぅぅっ」
梓「…………」
ま、大丈夫なんでしょう。
続き続き……っと。
強めにしてた力を弱めて、何だかさっきの反対側より膨らんでるような頂点部分を丁寧にこすって、お腹を洗って。
唯「あ……は、はぁ……はぁっ、はぅ……あずにゃんって、ベビーフェイスに似合わずテクニシャンだねっ」
梓「私が子供っぽいってことですか?」
唯「ううん、そうじゃなくって……私があずにゃんを洗ってあげるつもりだったのに、出来なくなりそおだよ……んっ♪」
スポンジをお腹から脚へ回らせて、そろそろ内股の番。
とってもデリケートで、他人に見られるのは勿論、触らせるなんてとんでもない場所なんだけども……唯先輩は、くてっと無防備で。
梓「……続けても構いませんか?」
唯「うっ、うん、お願い……」
ちょっと身体を傾けて、何となくだらしなくなった唯先輩の上半身を肩で支える。
私に甘えてる……のかな。
まあ、お願いされたからには、きちんと綺麗にしなきゃいけないですし?
唯「んふ……そこ、憂にも触らせたことないのに」
梓「んにゃっ!? あ、あっ……じゃぁ、私が初めてってことですかっ」
唯「うん」
思えば今まで不自然なくらいに出てこなかった、憂の名前。
それが、『初めて』っていうことを特別に強調する為なんだから、私はもう頭が真っ白になってしまって。
梓「は、はぅあ……そ、そのぉ……優しくしましゅ……」
唯「うん」
優しく、優しく……身体の中で一番敏感な場所だから、こう、もっと優しく……。
唯「んっ……んん、あ、ふぁ……」
さ、さすがに、ここまでが私には限界みたい。
シャワーを出して、湯温が安定したところで、唯先輩の全身を一気に流す。
唯「ぷふぁ!? あ、あれ、あずにゃん?」
梓「もっ、もお、洗い終わりましたから……髪は自分で洗ってくださいね!」
唯「んぅ……もうちょっとだったのに、あずにゃんのいけずぅ……」
……何がもうちょっとだったんですかね。
とは聞けず、私は唯先輩をバスタブに追いやって、慌てて急いで全身を洗った。
勿論、髪も。
唯先輩に同じことされないように、割り込む隙を与えないように。
梓「じゃ、唯先輩も髪洗ってください。私は温まったらすぐ上がりますから」
唯「えええ。持ってきた下着、全部見たいって言ったじゃん、あずにゃん」
梓「そ……れは、また後程。狭い脱衣場でファッションショーはどうかと思いますし」
唯「んにゅー」
鼻の辺りに力が入らないようにしながら、腕とフェイスタオルで大事な部分を隠しつつ、唯先輩と入れ替わりでバスタブに浸かる。
唯「残念だなぁ……ん、あずにゃんに……一番似合うのを選んで欲しかったのに……」
ああ……そんな乱暴にわしわし手を動かしたら、私なんかとは比べるべくもない大きなおっぱいがふるふる震えて……んくっ。
直接触ったり揉んだり……私、本当はもっとえちぃこともさせて欲しいんですよ、唯先輩。
~ゆあがり!~
唯「もー、先に上がっちゃうなんて酷いよ、あずにゃん」
あ、可愛いパジャマですね。
どう頑張ってもせくちーには見えませんが、よく似合ってると思いますよ。
梓「髪を乾かさないといけないですから。唯先輩よりずっと時間かかりますし」
と言いつつ、買っておいたアイスを差し伸べる。
その途端、唯先輩は頬をぷうっと膨らませていたのに、嬉しそうな表情になった。
唯「あーいーすーぅ♪」
そんな、飛び付いて取らなくてもいいのに。
梓「……はー。さっぱりしましたね」
悪戯したせいで、悶々とした気分が余計に昂ぶっちゃったような気がしますけど。
唯「うん、そーだね。このまま寝てもい……くない」
あ。大好物のアイスを食べながらも、しっかり当初の目的を忘れてない。
っていうか、唯先輩の中では何がどういう優先順位なんだろ?
エロス? 私? アイス? 睡眠?
……うん、まぁ、すぐにわかるんだろうけどね。
梓「んぐっ、んっ……ぷはぁ。もう一杯……」
唯「あむあむ……いい飲みっぷりだねえ、あずにゃん」
梓「ええ、まぁ、緊張して……じゃなくって、お風呂上がりで喉が渇いたもので」
さて。
アイスを食べながらじゃ、私に抱き着けない。
えっちぃDVDを見ておかしな気分になったとしても、やっぱりアイス片手じゃどうにもならないだろうし。
大人しく眠っちゃう……っていうのは、一番考えにくいけど、どうなのかな?
梓「さっぱりしたところで、お待ちかねのDVD見ましょうか、唯先輩」
唯「はむ……んふ。そっか。あずにゃん的にはお待ちかねだったんだぁ?」
梓「んくっ、んんっ……こほん。見るんですか、見ないんですか? 本ごともらっちゃった以上、私は別に慌てて今夜見なくてもいいわけですが」
唯「ああん、あずにゃんってばぁ。見るに決まってるじゃないのさー」
アイス、まだ半分も食べ終えてないのにですか。
唯先輩的に、アイスとエロスはつり合うくらい大事ってことですかね。
~おたからかんしょうちゅう!~
唯「ふおおおお……!?」
梓「うく……は、はうう……こ、こんなことまで……っぷ、ふう……あむないあむない……」
危ない気がしてティッシュを鼻に当ててみたけど、何とか大丈夫だった。
画面から目を離したついでに、隣でアイスを頬張りながら、食い入るようにテレビに釘付けな唯先輩を眺める。
唯「お、おおう……こりはちょっちヤバいんじゃないかな、あっ、ああ、水着がズレて見えそうっ! うはー! あ、もちょっと……ああん! 戻しちゃ駄目だよう!」
反応から考えるに、唯先輩も初めてこのDVDを見るというのは本当っぽい。
だって、アイスを舐めるのがおろそかになって、雫が垂れそうになってて……。
梓「……んくっ」
零しちゃ駄目だよね。
ぺとぺとになっちゃうもんね。
パジャマに零れたら、お洗濯しなきゃいけなくなっちゃうしね。
唯「そこだー! いけー!」
はい。いきます。
唯先輩の唇……のすぐ近くの、アイスの角に伝った雫のとこまで。
梓「んぁ……はぷっ」
唯「ひゃあ!?」
梓「んちゅっ……ちゅうっ、れる……はぁ……だ、駄目ですよぉ、唯先輩……アイス、溶けちゃってるじゃないですか?」
私が雫をすする音を立てるまで気付かなかったみたいで、唯先輩は手こそ放さなかったものの、びくっと大きく肩を震わせた。
唯「あっ……うん。アイス、アイスね……えへへ。ごめん、ぼーっとしちゃってたよ」
梓「いっぺんDVD止めますね? ちゃーんと、集中して見られるように」
ぴ。
唯「ああん」
梓「早く食べちゃってください。じゃないと、私も気になって仕方ないですから」
唯「……気になって仕方ないと、今みたくキスのふりして私をびっくりさせちゃうんだ、あずにゃんは?」
梓「驚いたのは唯先輩の勝手です。私はただ、雫が落ちたらぺとぺとになって困るなぁと思っただけで」
唯「じゃあ、こうしたら……また、ぺろぺろしてくれるのかな?」
唯先輩はそう言って、パジャマのボタンを片手で器用に外していく。
上から順にひとつふたつみっつと、ブラに包まれた膨らみが覗けてもお構いなしに。
梓「あにょっ!? ゆゆゆゆっ、唯しぇんぱいっ!?」
唯「ほーら、あずにゃん。アイスの雫が落ちちゃうよ、私がぺとぺとになっちゃうよぉ~」
わざと口元からアイスをズラして、首筋に雫が垂れるようにする唯先輩。
変なDVDを見てたせいか、綺麗なお肌がほんのり紅くなっていて、思わず生唾を飲んじゃう。
梓「んく……」
唯「ぅんっ……ちべたっ」
ぽたり、と鎖骨のくぼみに一滴落ちる。
ティッシュか何かで拭けば、きっとこの悪ふざけも終わったハズなのに。
気が付けば私は、舌を伸ばして雫を舐め取ってしまっていた。
梓「んぅ……ちゅ、ちるっ……」
唯「ふあ、あっ……あーずにゃんっ……♪」
ふるるっ、と唯先輩が嬉しそうな声を上げて、小さく身震いした。
何もかもが、とっても、甘い。
梓「んふう……ふ、ふむっ、ちゅっ、れる」
唯「あ、ん、次が垂れちゃうよ、あずにゃん……もっと舐めてくれる?」
梓「は、い、唯先輩……しっかり、綺麗にします……」
唯先輩の肌の滑らかさと体温を舌で感じて、とろけそうに甘ったるい声を聞かせてもらって。
特別に何をされたわけでも、したわけでもないのに、私はぼうっとしてしまって。
左右の鎖骨の真ん中辺りに落ちたふたつめの雫を、吸い取るように味わう。
梓「んちゅっ、ちゅるっ、れるるっ……ん、ふぅ……ちゅぅ、ちゅっ、んんっ」
唯「やぁん、あずにゃん……一生懸命に綺麗にしてくれるのは嬉しいんだけど、たった一滴なのに激しくなぁい?」
梓「あぅ……い、嫌……でしたか?」
唯「ううん? 私、今、『嬉しい』ってゆったよね?」
梓「だって、『激しい』とも言いましたから……調子乗っちゃったのかなと」
唯「どんどん乗っちゃっていいよ。あずにゃんのしたいように……ね?」
そう言いながら今度は、アイスをお肌に直に触れさせた。
砂糖水の塊は唯先輩の体温ですぐに溶けて、私の密かな憧れだった胸の谷間へ滑り込もうとする。
梓「あ、あっ……んむっ! んるっ、れるるっ、ちゅぅぅ……ん、んっ……んむ……?」
唯「……えへへ。こおして直接おっぱいに顔を埋めてもらうのは初めてだね」
梓「ふあ、あぅ……わ、私っ、その、ブラが汚れちゃいけないと思って……」
ああ、何て酷い言い訳なんだろ。
こんなにふにふにやわやわのおっぱいに顔を埋めて舐め取らなくたって、ちゃんと拭くものを用意してあるのに。
唯「ブラ、取っちゃってもいいんだけどな……あずにゃんが脱がせてくれるならね」
梓「……こんな体勢で言うのもあれですが、やっぱり早くアイス食べちゃってください」
唯「ええ~? どおして?」
梓「どおしても、ですっ」
唯「んむー……」
私は舌を引っ込めて、ブラとパジャマの上から唯先輩に抱き着いて、もう舐めませんよという意思表示。
これでも垂らされたら、髪がぺとぺとになっちゃうところだったけど。
しゃくしゃくって急いでアイスを食べる音がして、くずかごに棒を捨てる音がして。
唯「食べ終わったよ、あずにゃん。ブラ外してくれてたら、もっと色んなとこにアイス垂らすつもりだったんだけど」
梓「そんなの、まだ早いですっ! えと、あの、何をどうすればいいんだか、私は全然わかりませんしっ」
唯「それじゃぁ……DVDの続きだね? えっちな課外授業だね?」
梓「……ええ。つまりは、そーゆーことです」
初めての私にはレベルが高すぎるかもしんないけど、参考にはなるハズだから。
唯先輩が、ぎゅーっといつもより深く私を抱き締めてくれたところで、ぴっとリモコンを押す。
唯「あれ、巻き戻し?」
梓「はい……その、唯先輩がどんな表情かなーってチラ見したら、アイスが垂れそうだったので……ちゃんと見たいですし……」
唯「ふふふ。あずにゃんのすけべー」
梓「何とでも言ってください。唯先輩の方がもっと、もっともっと、もっともっともっとすけべーなんですから」
唯「先にえろっちぃことしてきたのは、あずにゃんだけどねー」
ううううう。
させたのは誰なんですか、もう。
最終更新:2011年01月26日 00:12