憂「あの、何か知りませんか?」

紬「ごめんね、分からないわ」

憂「そう・・・ですか」

紬(唯ちゃん・・・まさか死んだの?)

憂「グズッ・・・」

紬「憂ちゃん・・・」

憂「ごめんなさい・・・泣かないって決めてたんですけど」

憂「やっぱり私・・・お姉ちゃんがいないと・・・」

紬「・・・はい、ハンカチ」

憂「すいません・・・グズッ」

紬「私も探してみるから・・・見つけたら連絡するわ」

紬「唯ちゃん、無事だといいわね」

憂「はい・・・」

紬「じゃあ私は他に用事があるから・・・」

憂「ありがとうございます、紬さん」

憂「このハンカチ、ちゃんと洗って返しますね」


紬(何やってるのかしら、私・・・今さら慰みの言葉なんて)

紬(連絡がないのなら唯ちゃんは恐らくもう・・・)

紬(なのに唯ちゃんを殺そうとした私が探すなんて言って・・・矛盾してるじゃない)

紬(何がしたいのよ私は・・・)

紬「・・・・・・」グズッ

紬(なんで・・・なんで私は泣いてるのかしら)

紬(もう人間であることを捨てようって決めたはずなのに・・・)

紬「・・・・・・」

紬(敵が一人減った、それだけの話よ)



あとり!


優衣「ごめんね、ここには来てないわ」

和「そう・・・ですか」

優衣「お店に来たら連絡するね」

和「ありがとうございます・・・あっ」

優衣「どうしたの?」

和「すいません、もう一つ聞きたいことが」ガサゴソ

和「この絵なんですけど、見覚えありませんか?」

優衣「これは・・・」

和「優衣さんが昔住んでいた家にあったものです」

優衣「えっ・・・」

優衣「私の家に・・・?」

和「これを描いたのって、優衣さんなんですか?」

和「それとも・・・」

優衣「これ・・・」

和「優衣さん?」

優衣「待って・・・今何か思い出しそうな・・・」

優衣「この絵は・・・確か私が描いたもの」

和「・・・・・・」

優衣「子供の頃、私・・・両親に虐待されてたの」

和「虐待・・・」

優衣「ずっと家から出られなかった・・・だからずっと絵を描いてて」

優衣「それでお兄ちゃんが別の家に引き取られて・・・あれ?」

和「どうしたんですか?」

優衣「何か変・・・お兄ちゃんが引き取られる前私は・・・」

優衣「でも私・・・私は・・・」

優衣「嘘・・・違う・・・」

和「優衣さん・・・?」

優衣「そんな・・・私・・・」

優衣「子供の頃・・・死んでた・・・」


……

キーンコーンカーンコーン

律(なんだよ・・・今日学校に来たのは私だけかよ)

律「・・・・・・」

律(みんなバラバラになっちまったな・・・)

律「はぁ・・・」

律「・・・・・・」

律(唯のやつ・・・)

律(あいつのせいで聡が・・・みんなが・・・)

ガラッ

梓「あの・・・律先輩」

律「ん? あぁ、梓」

梓「今日の部活は・・・」

律「ねえよ」

梓「・・・・・・」

律「悪いな、今それどころじゃないんだ」

梓「・・・唯先輩」

律「あ?」

梓「唯先輩、どうかしたんですか?」

律「・・・知らねえよ」

梓「昨日憂から電話があったんです!」

梓「唯先輩がいなくなったって・・・」

律「あっそ」

梓「律先輩、本当になにも・・・」

律「うるせえな!!知らないってい言ってんだろ!!」

梓「!」ビクッ

律「・・・もうアイツの名前は口に出すな」

梓「り、律先輩・・・」

律「それと軽音部も今日で終わりだ」

梓「えっ・・・」

律「そんな音楽やりたかったらジャズ研にでも入ってくれ」

梓「ちょ、ちょっと待ってください!」

梓「何でですか? 何で急にそんな!」

律「お前には関係ねーよ、ついてくんな」

梓「待って下さい先輩!」

律「うるせえなあ!!」

梓「先輩・・・」

律「もう・・・放課後ティータイムは終わったんだよ」

律「解散だ解散」

梓「そんな・・・なんで・・・」

律(悪く思うなよ梓、これも全部唯のせいだ)

律(あいつが全部壊して・・・)

キーン…
   キーン…

律「・・・モンスターか」

律「唯も出てくるかもしれないな・・・ちょうどいい」

律「見つけたらブチのめしてやる」

律「変身!!」

ギュィィィィィ
シュピーン

シュートベント

ゾルダ(律)「おらぁっ!!」ドガン!!ドガン!!

レイドラグーン「グアァァァアァ!!」ドガァァァァァアン!!

レイドラグーン2「ギャアアアアア!!」

レイドラグーン3「キシャアアアアア!!」

ゾルダ(律)「ちっ・・・数ばかりゴチャゴチャと」

アドベント

ゾルダ(律)「!」

ベノスネーカー「キシャアアアアアアア!!」ドバババババ!!!

レイドラグーン2「グアッ!?」ドガアアアアン!!

レイドラグーン3「ギャアアア!!」ドガアアアアアン!!

ゾルダ(律)「あ、あのモンスター・・・もしかして」

王蛇(さわ子)「・・・・・・」

ゾルダ(律)「・・・やっぱりあんたか、相変わらずしつこいな」

王蛇(さわ子)「・・・今日はアンタしか学校に来てないの?」

王蛇(さわ子)「他の皆は? サボり?」

ゾルダ(律)「知るかよ、今さら教師面でもすんのか?」

王蛇(さわ子)「別に・・・」

王蛇(さわ子)「そういえば、アンタ弟いたわよね?」

ゾルダ(律)「・・・だったら何だよ」

王蛇(さわ子)「最近ね・・・前にも増してイライラが止まらないの」

王蛇(さわ子)「いいえ、イライラじゃないわ・・・もっと嫌な感じ」

ゾルダ(律)「知るかよ!それが聡と何の関係あるってんだ!!」

王蛇(さわ子)「この前アンタの弟にいやな目にあわされたから・・・そいつぶっ殺せばこの不快な感じも収まるとも思ってね」

ゾルダ(律)「お前は・・・そうやって自己満足のために何人殺したんだよ!!」

ゾルダ(律)「この悪魔!!」

王蛇(さわ子)「殺した・・・殺したわね」

王蛇(さわ子)「いっぱい・・・いっぱい・・・」

王蛇(さわ子)「私が・・・」

ゾルダ(律)「もういい・・・お前みたいなのは生きてちゃいけないんだ」シュートベント

ゾルダ(律)「私が殺してやる」

王蛇(さわ子)「生きてちゃいけない・・・私が・・・」

王蛇(さわ子)「私は・・・何のために生きてるの・・・」

王蛇(さわ子)「誰からも愛されてない私なんかが・・・」

ゾルダ(律)「うるせえ!!」ドガン!!

王蛇(さわ子)「なんで生きてるの・・・?」

ゾルダ(律)「ちっ・・・避けんな!!」ドガン!!ドガン!!

王蛇(さわ子)「何で私・・・イライラしてんの・・・なんでこんな不快なの」

王蛇(さわ子)「アンタ昔の私知ってるんでしょ? 教えてよ・・・」

ゾルダ(律)「くそッ・・・」

ゾルダ(律)(なんだ・・・何でいつもと雰囲気が違うんだ)

王蛇(さわ子)「私は・・・何?」


リュウガ『・・・・・・生きてください』
リュウガ(憂)『でないと・・・お姉ちゃんが悲しみます』


唯「・・・・・・」フラフラ

唯(結局、逃げることもできないで街中ウロウロしてるだけだった)

唯(私・・・これからどうなるんだろう・・・)

唯(このままどっかで死んで・・・地獄に落ちちゃうのかな)

唯(でも・・・純ちゃんに謝りに一度だけ天国に行きたいな)

唯(一度だけなら神様も許してくれるよね・・・)

紬「あら・・・唯ちゃん?」

唯「あっ・・・」

唯「ムギちゃん・・・」

紬「・・・生きてたのね、てっきり死んだのかと思ってた」

唯「えっ?」

紬「憂ちゃんが探し回ってたわよ」

唯「憂が・・・?」

紬「その顔を見ると、何かあったみたいね」

唯「・・・・・・」

紬「唯ちゃん・・・」

唯「私・・・」

唯「私のせいで・・・純ちゃん死んじゃったの・・・」ポロポロ

紬「・・・・・・」

唯「グズッ・・・私のせいで・・・」

紬「そう・・・」

唯「ムギちゃん・・・私どうすれば・・・」

唯「みんなにも嫌われちゃったし・・・もう帰る所がないよ・・・」

紬「・・・辛いのね、唯ちゃん」

紬「でも、もう大丈夫よ」

唯「ムギちゃん・・・」

紬「私が楽にしてあげる」

唯「ムギ・・・ちゃん?」

紬「あなたもライダーなら、最後はライダーらしく散りなさい」

紬「私が引導を渡してあげる」

唯「ムギちゃん・・・嘘だよね?」

紬「嘘じゃないわよ、私はあなた達を倒すためにここに来たんだから」

紬「変身」

ギュィィィィ
シュピ-ン

唯「そんな・・・」

ファム(紬)「さぁ、あなたも変身しなさい」


……

和「今日は色々話を聞かせてもらい、ありがとうございました」

優衣「・・・ううん、私こそ」

優衣「あの絵を見たおかげで・・・色々思い出せた」

和「・・・では、これで失礼します」

和「唯を探さないといけないので」

優衣「見つかるといいね、唯ちゃん」

和「はい・・・」

カラン

和(優衣さんの話が本当なら、恐らく神埼士郎の狙いは・・・)

和(でも・・・だとしたら何故ライダーバトルを)

和「・・・・・・!」

和「モンスターは人間を捕食しライダーは・・・」

和「そうか・・・だんだん分かってきたわ」

和「でも、だとしたら・・・」

和「・・・・・・」

和(何考えてるのよ・・・私・・・)


……

ファム(紬)「はっ!たぁっ!」

ガキィン!!バキィン!!

龍騎(唯)「うぐっ・・・」

ファム(紬)「・・・反撃しないの? 諦めがいいのね」

龍騎(唯)「はぁ・・・はぁ・・・」

龍騎(唯)「もう・・・私なんて生きてても意味ないんだよ」

龍騎(唯)「ドジだし・・・ノロマだし・・・」

龍騎(唯)「大切な人も守れないなんて・・・」

ファム(紬)「・・・・・・」

龍騎(唯)「もう嫌だよ・・・疲れちゃったよ・・・」

龍騎(唯)「いっそのこと・・・死んじゃったほうが・・・」

ファム(紬)「・・・変わったわね、唯ちゃん」

ファム(紬)「詳しいことは知らないけど、あなたがそこまで変わるなんて・・・正直悲しいわ」

龍騎(唯)「・・・・・・」

ファム(紬)「でも・・・もう辛いことはここで終わる」

ファム(紬)「安心して唯ちゃん、死ねば助かるから」

ファム(紬)「もうこんな戦いのために身も心もボロボロならなくてすむ」

龍騎(唯)「・・・」

ファム(紬)「あなたは元々ライダーに向いてないのよ」

ファム(紬)「優しすぎた・・・」

ファム(紬)「そんな人間は・・・戦うべきではないわ」チャキィン

龍騎(唯)「ムギちゃん・・・」

ファム(紬)「さようなら唯ちゃん・・・向こうで幸せにね」ガァッ

龍騎(唯)「・・・」

憂『やっぱり私・・・お姉ちゃんがいないと・・・』

ファム「ッ!」ピタッ

龍騎(唯)「・・・・・・?」

ファム(紬)「はっ・・・はっ・・・」

ファム(紬)「クッ!」

龍騎(唯)「え・・・えっ・・・?」

龍騎(唯)「ムギちゃん・・・?」

ファム(紬)「・・・」

ファム(紬)(何で・・・一瞬憂ちゃんの顔が)

ドガアアアアアン!!

ファム(紬)「!」

王蛇(さわ子)「あぐぅ・・・うっ」

ゾルダ(律)「よし、追い詰めたぞ!」

ゾルダ(律)「ん?」

ゾルダ(あそこにいるの・・・)


ファム(紬)「・・・・・・」

龍騎(唯)「りっちゃん・・・」


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