憂「ふふ、眼を閉じてください、難しい事は私に任せて、まずは気持ちを落ち着かせて」

憂「そうですね、楽しい事を考えましょう、今まで一番楽しかったことを」

一番か、楽しかった事なんて在り過ぎて困るな、みんなと遊んだ事、合宿に行った事、律と遊んだ事・・・

憂「律さん思い浮かべれましたか?次に好きな休日の過ごし方を教えてください」

律「家でゲームしたり漫画を読んだり、軽音部のみんなと遊んだりかなあ」

休日かあ、私は勉強したりベースひいたり、やっぱり軽音部のみんなと遊んだり・・・かな

憂「はい、では頭の中で光を思い浮かべて、自分の名前と誕生日を言ってください」

律「田井中律、8月21日」

光、光っと・・・秋山澪、1月15日

憂「一番好きな人は?嫌いな人は?」

律「・・・す、好きな人は言いたくありません、嫌いな人はいません」

・・・う、律の好きな人誰だろう、気になる・・・私は・・・私も秘密!

憂「はい・・・では・・・」

憂「・・・・・・」

憂「・・・・・・」

憂「最近辛かった事は?」

律「・・・・・・」

ん?どうしたんだ?律

憂「・・・・・・」

憂「・・・どうしました?最近辛かった事を聞いてるんです」

律「私・・・私は・・・」

律「あれ?何で?部長・・・?分からない・・・」

--律!

澪「私は律の気持ちに気付けない事が一番辛かった!!」

憂「み、澪さん!?」

澪「律は私をいつも守ってくれるのに、私は律が辛い時守ってあげてやれなくて、それが辛かった!!だから私は元の世界に戻って律を守りたい!」

律「澪・・・」

律「澪、ありがとう」

憂「ふふ、澪さんはそうみたいです、律さんは?」

律「うん・・・うんうん!私は・・・」

律が何かを言おうとしていたのだろう、しかしその時一陣の風が吹き、私達の衣服を揺らす
そして・・・しばらくして憂ちゃんが驚いたような声を上げた

憂「嘘!!」

憂「・・・何で!?」

憂「律さんはまだ答えてないのに・・・何で・・・何でこんな事が・・・」


憂「何 で 」



憂「鴉が出てきてるの!?」



憂ちゃんの慌てる言葉を聴き、私の背筋がゾクリとした、なにやらイレギュラーな事態が起こったらしい、そんな状況に眼なんて瞑っていられない、怖がる自分を奮えたたせ、その眼を開く・・・

すると・・・自分の眼が大きく見開かれるのが分かった、なぜなら
そこに実態がなく巨大で呪や祖といった文字で構成されたカラスを象った生き物が私を睨みつけていたから・・・

律「な、何だよあれ・・・」

律も同じように大きく眼を見開き、唖然とした顔を覗かせる


憂「なんで?シキタリが間違っていた?手順が間違っていた?いや、あってるはず、じゃあ何で出てきたの?!」

何か、何かあるはず、私がミスをしている!待って!
あれは澪さんに質問の答えに応えるように姿を現した!!だとしたら・・・嘘・・・在り得ない、だってそうだとしたら・・・

それが告げる真実は・・・




--鴉にこの世界を願ったのは澪さんだった!?



在り得ない・・・いや現実にこうやって在り得ない事態が起きている、原因!原因を探さなくちゃ!今まで考えた全ての答えを捨てろ!


澪「私の方をずっと見てる・・・」

律「澪!こっちにこい!」

ダキッ

澪「り、律」

律「憂ちゃんのあの慌てた様子、何やら想定外の出来事が起こったらしい、絶対に私のそばから離れるな」

憂「考えなきゃ!」

憂(何で澪さんはこの世界を願った?それに鴉がつけた痕は澪さんには見られない・・・見られない!?
いや見れない事もない!)

律「うわ!!体が動かない・・・!神通力ってやつか!?」

澪「り、律!?アレ・・・アレがこっちに来る・・・怖いよ」

憂「!!」

憂「澪さん光物!指輪!指輪を鴉の前に投げて下さい!!急いで!!」

澪「う、うん!」

憂ちゃんに持ってくるように指示され指につけておいた指輪を外し、カラスの前に投げる、するとカラスは歩を止め、指輪をジッと眺めているようだった

憂「今の内に・・・原因を!原因が分からないと澪さんは・・・!」

・・・

・・・

・・・

憂(鴉が残した痕がヒントになってるはず、澪さんが鴉に願いを願ったとしたなら自分に痕が出るはず、まず鴉の濡羽色は黒髪を指す、澪さんの髪は黒そのもの、あと澪さんは慧眼と神通力を持っている事になる、これは外見的特徴から見られない)


憂(そもそも何で私達は律さんが鴉に願いを願ったと勘違いした?それは澪さんが律さんの髪が黒色だと言ったから、律さんの眼に違和感を感じるといったから、澪さんが神通力で縛られた感覚を得たと証言したから)


憂(ん・・・?もし澪さんが慧眼(見通す眼)を持って律さんを見ていたとしたら・・・私は色覚が失われていて分からないけど律さんの髪色は今茶色で澪さんが慧眼の眼を持って本来の律さんの髪色(黒)を見い出していたとしたら・・・)


憂(じゃあ澪さんが律さんの眼に違和感を感じたのは?慧眼(見通す眼を持って律さんが部長として参っていた澪さんを心配する様子を違和感としてその眼から感じたから?)


憂(世界改変前の律さんが部長を辞めると宣言した時、澪さんの体を縛ったのは?その時に澪さんが鴉に願った反動?そういえば自分の体が自分の物ではない感覚に陥ったといって言たし、その時に鴉が澪さんに宿った?つまり神通力ではなかったとしたら)


憂(それらを踏まえてもしもの仮定を立ててみる)


憂(律さんが部長と軽音部を辞めると聞いた澪さんはもちろん絶対にダメだと思った、それと同時に鴉に律さんが部長と軽音部をやめないでほしい世界を願った)

憂(そんな中で澪さんはこう思っていた、澪さんは律さんが親友である自分に相談もなしに、軽音部を辞める事に納得がいかないと、しかしそれはすぐに解決した、澪さんが慧眼の眼を持って律さんを見た時に全てを見透かして)

憂(そして無意識に分かった、律さんは部長としての責任感に耐えられなかったんだと)

憂(そこで澪さんは願いが叶えられていく中であらたな願いを願い、無意識に願いを捻じ曲げた)

憂(そのあらたな願いとは・・・私はなぜ律の苦しみに気付いてあげられなかったんだ、だったらせめての罪滅ぼしに私が
部長になって律の苦しみを受け取ってやればいい)

憂(そしてカラスはそのままその願いを叶えた、澪さんが部長で澪さんが律さんの代わりに苦しむ世界を)

憂(でも何で律さん関係ばかり、慧眼で見抜けた?)

憂(・・・考えてもわからないけど、これが今一番原因としてふさわしい、だったら!)

律「嘘だろ・・・澪・・・」


憂「え?」

律「憂ちゃん・・・澪がいなくなっちまった・・・澪が!澪があああああああああああああああああああ!!」

私が辺りを見回すとそこには律さんと虚空と深夜特有の冷たい風だけがその存在を主張している

憂「カラスもいない・・・嘘・・・間に合わなかった・・・?」

そんな・・・澪さんを助けられなかった・・・?いやだ・・・澪さん・・・そんなの嫌だよ・・・



憂「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」



バッドエンド