憂「寒い寒い……」プルプル

唯「ホント。雪なんて久しぶりだね」

憂「めったに降らないのにね」

唯「このまま行けば積もるかなあ」

憂「結構降ってるからね」

憂「このまま行くと積もるかも」

唯「よしっ。つもれー」

唯「積もったら雪合戦したいなあ」


憂「雪合戦……いいね」

唯「こうキュキュっと丸めてね」

憂「うんうん」

唯「えいえいって投げたいの」

憂「一昨年くらいは出来た気がするね」

唯「うん、あー楽しかったなあ」

唯「もーっといっぱい降らないかな」

憂「降るのはいいけど、寒いよね」

唯「うん、寒い寒い。ひざ掛けないと冷えて冷えてしょうがないよ」

憂「手がちょっと赤くなっちゃた」

唯「ふふ、手はねこうスリスリするとあったかくなるからね」スリスリ

憂「ほんとーあったかい」ニコ

唯「聞いたところによると、雪国の人は手をあっためるために
  スリスリしてるからお肌がスベスベなんだとか?!」

憂「ホント? お姉ちゃん」

唯「うん、たぶん(うろ覚えだけど)」

憂「そう考えると寒くてもいいことあるんだね」

唯「でも寒いと活動が鈍くなるから私はやっぱり苦手だなぁ」

憂「今日もコタツから離れれないね」ニコ

唯「もうコタツ様様だよ」

憂「お姉ちゃんカメみたいでかわいい」

唯「冬はのろくなるので私はカメさんです~」

憂「ふふ、あんまり寒いといけないから温かいココアでも淹れようかな」

唯「はいはい! 飲みます!!」

憂「はーい。少しまっててね」

憂「う~台所はやっぱり寒いや」カチャカチャ

憂「あ~雪がさっきよりおさまってる」

憂「これは積もるのは期待できそうもないかも」ブツブツ

憂「あ~寒い寒い」

唯「ゆ~きゆ~き」

唯「ん~、こんな歌があったような」

唯「あ~~~」

憂「はい、ココアできたよ~」トコトコ

唯「お、待ってました!」

唯「ありがとうね」ニコ

憂「えへへ」

唯「雪見てると、歌を歌いたくなるんだよねえ」

憂「あっ、わかるかも」

唯「テンション上がってさ、歌わずにいられない!」

唯「そんな気分」ズズッ――

唯「おわちゃちゃっ」

憂「熱いから気をつけてね」

憂「けど、そんなにテンション上がるもんなの?」

唯「なるなる! 普段見ないからよけいに、さ」

憂「雪か~」

唯「昔、雪があればカキ氷食べ放題! って思ってたなぁ」

憂「雪はキレイに見えるけど、結構汚いからね」

唯「お母さんにばっちいからダメって言われたよ」

憂「怒られちゃったね」

唯「えへへ……はずかしい」

唯「雪はね」

憂「うん」

唯「気分を上昇してくれる天からの贈り物なんだよ」

憂「そうなの?」

唯「私にとってはそうだよ~」

唯「雪最高~」

憂「ふふ。じゃあ雪いっぱい降らなきゃね」

唯「うん! 降ってくれると嬉しい」

憂「嬉しそうにしてるお姉ちゃんいいなあ」

唯「えへへ~ゆき~」

憂「じゃあ楽しくなるように歌でも歌いましょう」

唯「ゆきのうた?」

憂「うん。ゆきのうた」

唯「さっき歌を歌おうと思ったけど、歌詞ど忘れしちゃってさ」

憂「心配いらないよ。私が一緒に歌うんだもん」

唯「そっか。憂と一緒だもんねー」

憂「ねー」ニコ

憂「それじゃあ――」

憂「ゆーきーやこんこ あーられーやこんこ」

憂「ふっては ふっては ずんずんつーもる」

唯「お!」ユビ パッチン

唯憂「ゆーきーやこんこ あーられーやこんこ」

唯憂「ふっては ふっては ずんずんつーもる」

――――――
――――
――

唯「いやあー雪が降るとやっぱりいいね!」

憂「ふふお姉ちゃんはしゃいじゃって」

唯「コタツで雪見ながらマッタリするのもおつなもんです」

憂「なんか花見っぽいね」クス

唯「おおぉー! それっぽいね。憂さすがーー!」ナデナデ

憂「えへへ」

唯「雪見ながらお菓子食べるのもいいかも――あっ」

憂「あっ……」

唯「もしかして、やんじゃった?」

憂「……かな。見てみよう」

――ガラッ

唯「おぉーやんでる……そして一面真っ白!」

憂「うわぁ~キレイ……」

唯「ゆきってすごい!!」

憂「さむいさむい」プルプル

唯「私もさむい……」

唯憂「そんな時は?!」

唯憂「抱き合おう!」

――ギュ!

唯「はぁ~あったかい」

憂「うん、これなら平気」

唯「しかし、夜なのにお外明るいね」

憂「雪が積もってるからね」

唯「雪が積もると明るくなるんだ」

憂「簡単に言うと、雪がね、光を反射してるからなんだよ」

憂「月の光や人工の光とかね」

唯「ほうほう……だからこんなふうに明るくなるのね」

憂「うん。キレイだよね。神秘的だよね」

唯「やっぱ雪ってすごい!」

憂「雪すごい!」

唯「よーっし、雪合戦だあああぁぁ!!」

憂「ええ? さむいよぉ」

唯「子どもは風の子って言うくらいだから元気よく!」

憂「でも、そんなにできるほど雪つもってないよ」

唯「むぅ……よく見ると、確かに」

憂「雪だるまくらいなら作れるかもね」

唯「それだーー! 憂、またまたお手柄」ナデナデ

憂「えへへ」

唯「それじゃ、庭にあるの全部あつめますか」

憂「おーあつめちゃおう~」

――ただいま集め中――

唯「隅々まで取るんだよー」

憂「うん~わかってる」

唯「うひゃあ、雪つべたい」

憂「すっごい冷たいね……また手が赤くなりそう」

唯「そしたらまた手スベスベしてあげる!」

憂「わっ。お姉ちゃんやさしい!」

唯「そりゃ、憂のためですから!」

――――――――

憂「さて、結構あつまったかな」

唯「ホント、思ったよりあつまったね」

憂「これなら何とか作れるかな!」

唯「うん! でっかいの作ろう!!」

憂「ふふ、でかいの作れるといいね」

唯「雪をくるくるまるめて~」

唯「パンパンかためる!」パンパン

唯「ころころ転がるようにまんまるに!」

憂「お姉ちゃん上手!」

唯「いやいやそれほどでも~」テレ

唯「そういう憂だってうまいよ~」

憂「お姉ちゃんのマネしてみたの」

唯「わたしの~?」

憂「うん、お姉ちゃんと一緒の雪だるまだよ~」

唯「憂の雪だるまちっこくてかわいいねぇ」

憂「お姉ちゃんと一緒くらいの大きさ」ニコ

唯「そっか、雪、半分こしたら結構ちっちゃくなっちゃったね」

憂「でもだいじょうぶ。かわいいし、形になってるよ」

唯「よし、次は顔を作らないと」

唯「何をはめよう」

憂「庭木でいいんじゃないかな」

憂「手は小枝で」

唯「よし、ぷすっと」ザク

唯「顔は……こんな感じ?」ペタペタ

憂「うん! 笑ってる感じが出てとってもステキだよお姉ちゃん!」

唯「やっぱり笑顔だよね」

憂「笑顔が一番」

唯「えへへ~」

憂「あ、帽子がないや」

唯「さすがに普通のバケツのっけたら崩れちゃいそうだね」

憂「う~ん。かわいそうだけど、無しかな」

唯「そうだ!」ピコン!

憂「ん?」

唯「いいのがあった」フフ

唯「ちょっとまってて」ダダッ

――――――

唯「お待たせ!」

憂「それは!」

唯「ヤカン! これなら小さいし、のりそうだよね」パコ

唯「ほらぴったり!」

憂「わっ! お姉ちゃんすごい!」

唯「ひとつしかないから本体は憂の方ね」

唯「私のは、ふたをかぶっておこう」

憂「ダメだよお姉ちゃんが見つけたんだから
  お姉ちゃんの雪だるまにのせないと」

唯「いーのっ。私が憂のにのせたいから!」

憂「もう……お姉ちゃんありがとう」

唯「えへへ……これで全部できたかな」

憂「うん。完成!」

唯「よっし! 唯だるまと憂だるまの完成だああー!!」

憂「おそろいの雪だるまだよー」

唯「ふふ……かわいいかわいい」

憂「お姉ちゃんと私の雪だるま……」エヘヘ

唯「そうだ! もうちょっと近づけて
  憂だるまと唯だるまの手に私の手袋をつければ――」

憂「すごい! 手をつないでるみたい」

唯「でしょー? 憂だるまと唯だるまも仲良し仲良し」

憂「それじゃあ私も――」パサ

唯「おお! 憂だるまと唯だるまにマフラーが巻かれました」

唯「あったかあったかそうだよ」

憂「えへへ~。でも、とけちゃいけないから少しだけね」

唯「う~ん……残念」

憂「こう見てると、唯だるまと憂だるま笑ってて、仲良しで
  こっちまでうれしくなっちゃう」

唯「ふふ、作った甲斐があったね」

憂「うん!」

唯「……い、いーっくち!」

憂「わっ。お姉ちゃんだいじょうぶ?」

唯「さすがにしゃぶいよ……」

憂「はい、そろそろ中に入ろうね」

唯「ほーい」プルプル

憂「あったかい飲み物飲んで風邪ひかないうちに寝ちゃおうね」

唯「そうする~」

――――――

――ベッドの中

唯「ねえ憂」

憂「なあに?」

唯「唯だるまと憂だるま。明日まで残ってるかな」

憂「残ってると思うよ。今夜もまだまだ寒いし」

唯「そっかあ、よかった!」

憂「ふふふ」

唯「寒いからもっとくっつこー」ギュー

憂「うん」ギュー


――次の日

唯「朝!」パチ!

唯「憂! 起きて起きて!」ユサユサ

憂「お、お姉ちゃん……? 早いね」

唯「憂だるまと唯だるまを見に行こう!」

憂「う、うん」

唯「さーってだるまちゃんは、っと」

憂「あ、残ってるね」

唯「おお! ちょこっとだけとけてる感じだけど」

唯「まだまだ余裕じゃないかな」

憂「唯だるまと憂だるま……一晩中手をつないでたんだね」

唯「いやあ、仲良しですこと」

憂「ふふ、そうだね」ニコ

唯「唯だるまは憂だるまの手を一晩中つないでくれてありがとう」スッ

唯「手袋返してもらうね。今からは私が憂の手をつなぐ番だよ」

唯「一緒に手をつないで登校するもんねー」ニコ

憂「お姉ちゃん……うん!!」

唯「あ~やっぱり今日も寒いねぇ」

憂「うん。寒い寒い」

唯「でも、また雪降らないかな~」

憂「降るといいよね、雪」

唯「次は雪合戦したいよね」

憂「お姉ちゃんとなら」ニコ

唯「今日から学校だし
  また降るまで一日がんばろっと」

憂「うん! 私お姉ちゃんのために祈ってる!」

憂「また降ってくれますようにって」

唯「ありがとう憂」ニコ

唯「私も一緒に祈ろう」

――せーの

唯憂「明日も雪が降りますように!」


                       おしまい