第二幕
ゆううつ!
ぎゃーん、っぎゃんぎゃん
唯「違うよ~、あずにゃん。こう、此処のリフでネックを上げ下げするんだよ。そうそう!。」
梓「唯先輩~。何か恥ずかしいですよこれ・・。」
澪「あれ、二人とも早いね。」
梓「あ、澪先輩!。」
唯「澪ちゃん!。」
澪「?二人とも何してるんだ?。」
梓「聞いてくださいよ、澪先輩。唯先輩ってば、ギターソロのところで・・・。」
澪「?。」
梓「ネックバンキングしようって言うんです。」
澪「!!!!。」
唯「んとねー、この前、律っちゃんから借りたPVのDVDを借りたら、何かかっこよくてさぁー。」
唯「二人でソロの時に揃ってやったら、きっと決まると思ったんだよ~。」
澪「ああ・・まぁ、そう言うパフォーマンスもいいかもな、うん。」
梓「澪先輩も・・・・・あっ・・・・・。」
唯「あ・・・・あずにゃん・・・。」
澪「あ・・・・はは、私はレフティだから。揃わないもんな。二人ですればいいじゃないか。
きっとかっこいいと思うよ・・。」
唯梓「・・・・・・。」
律「おいーっす。なんだ、もう練習始めてんの?気合入ってるね~。」
紬「あらあら、じゃ早速合わせましょうか。」
唯「おおー!!じゃあ、あずにゃん、さっきのタイミングでね!。」
梓「ええ~・・・本当にやるんですか??。」
律「?何だよ、二人して。」
唯「えへへ~。まぁ見ててよ律っちゃん!。」
律「?じゃ、行くぞー、ワンツースリ―フォっ!。」
どんだだどんだだ・・・
唯「(よーし、ギターソロ、行くよ、ギー太!、あずにゃん!。)」チラッ
梓「(恥ずかしいなぁ・・・でも、えーい、やっちゃえ!。)」
ぎゃーん、っぎゃんぎゃん
律「!」
唯「(まぁ!。)」
澪「(・・・・・。)」
じゃーん、どどん!
律「おいおい、何だよ二人ともー。カッコいいじゃん、いいじゃん!。」
紬「ぴったり合ってましたよ!素敵~!。」
唯「でしょでしょー!ねー、やって良かったでしょ、あずにゃん!!。」ニパー
梓「・・え。えぇ、ま、まぁまぁじゃないですかね。」
唯「もうー、あずにゃんったら、照 れ 屋 さ ん !。」スリスリ
梓「もう、引っ付かないで下さい!。」
律「いやいや、でも、いい感じだったよ!ステージのアクセントにもなるしさ、いいんじゃないかな!。」
唯「でしょ!律っちゃん隊員のDVD参考にしてみたの。」
律「!おお、あれか!早速取り入れたんだな!。」
唯「まぁ・・後は、あずにゃんが良いって言ってくれれば・・・演奏会でやってみたいかなー、なんて・・・。」チラ
梓「!・・べ、別に私は・・いいですよ!唯先輩がやろうというなら、やりましょう。」
紬「梓ちゃん、素直じゃないのね~。」
梓「に、にゃ!・・・。」
律「あははは、梓もまんざらじゃなさそうだしな!いいんじゃない!是非入れようよ!。」
澪「・・・・・・。」
澪「(いいなぁ・・・唯と梓。)」
澪「(私も、歌以外ならいろいろやってみたいんだけどな・・・でも私、左だから、
一緒にネックを上げ下げしても決まらないよな・・・。)」
ぼっ、ぼぼ~・・ん
澪「!あぁ!。」
どんどど・・・だだん。
律「おいおい、み~お~。何ミスってんだよ~。」
紬「澪ちゃん、珍しいですね~。」
澪「!!あ・・ご、ごめん。ちょっと手元が・・・。」
澪「ご、ごめん。もう一回、・・・やろう。」
律「ん~。じゃ、もいっかい、2フレーズ目からね!。」
どんだだどんだだ・・
澪「(まずいまずい!余計な事考えちゃ駄目だ!集中集中!・・・。」
律「ストップ、ストーップ!。」
どどん!
澪「?律、なんだよ?。」
律「澪!今日おかしいぞ!全然弾けてないじゃんか!。」
紬「・・・・・。」
唯「・・澪ちゃん・・・。」
梓「・・・。」
律「澪、そこ、フレーズ変えるんじゃなかったのかよ!。2フレーズ目って言ったじゃん。」
澪「?・・・あ!。」
律「あ!じゃないよ・・・如何したんだよ、澪。らしくないよ・・。」
澪「あう・・ご、ごめん・・・その・・・。」
紬「・・まぁまぁ、少し休憩にしない?今日はシュ―クリームなの!。」
唯「わーい、おやつおやつ~!。」
律「現金なやつだな、唯。」
こぽぽぽぽ・・・
律「ずずー。」
唯「ちびちび」
澪「こくこく」
梓「くぴくぴ」
律「まぁさー。唯もアクション入れれる位、余裕もって弾けるようになった訳だ。
感慨深いな。」
唯「ん~。でもまだまだだよ~。あずにゃんに教えて貰ってるし・・・。」
梓「でもいいと思いますよ、先輩。」
紬「ええ、とっても。」
澪「・・・・・。」
がたっ
律「?澪、どったの?。」
澪「わ・・悪い、ちょっと用事思い出した・・・今日は先に、帰るよ・・。」
唯「えー!えー!澪ちゃんだけずるーいー!。」
律「澪、具合でも悪いのか?。」
澪「い、いや、そうじゃないけど。ごめん、明日は自主練しておくから。じゃあ・・・。」
がちゃん。
律「?なんだあいつ・・・。」
紬「・・・・・シュークリーム、美味しくなかったのかなぁ・・。」ショボーン
律「(・・・澪の奴、殆ど食べて無いじゃん・・・・。)。」
律「ま、さ。取り敢えず残りのパート、一通り合わせてみるか!。」
梓「はい!。」
唯「えー、律っちゃん、今日はもう終わりにしようよ~。」
律「駄目だ、唯。唯は一つ覚えると一つ忘れちゃうんだから。通しでしっかりマスターしないと、
ギターソロ、梓と合わなくなるぞ!。」
唯「おおぅ、それはまずいよね!よーし、頑張る~!!。」
梓「もう、先輩、意気込みだけじゃ駄目ですよ!。」
紬「うふふふ・・・。二人とも息ぴったりですね。羨ましい・・・。」
律「(・・・・澪・・・・。)」
翌日
唯「あ~!!ムギちゃん、それー!!。」
梓「紬先輩、そのキーボード・・・。」
紬「うふふ、私もね、持ってたの!ショルダーキーボード!。」
唯「じゃさ、ムギちゃんも一緒にやろーよ!!。」
紬「ええ、そのつもりで。」
律「(・・・・ムギ、空気読めよ~・・・・澪がいじけちゃうじゃん・・・。)」
紬「?律ちゃん、どうしたの?険しい顔して・・・。」
律「(まぁ、ムギは天然だからなぁ・・他意はないんだろうな~。)」
梓「三人であわせるのって、何か凄いですね!わくわくします!!。」
唯「よーし、早速練習しようー!。」
紬梓「おー!。」
がちゃ
澪「ごめん、遅れた・・・・・。」
紬「あ、澪ちゃん!。」
澪「あ・・・ムギ、それ・・・・・。」
律「(あーあ・・・・澪、顔に出ちゃうからなぁ・・・。)」
紬「?。」
唯「澪ちゃん、ムギちゃんも一緒にソロパートできるように持ってきたんだよ~。」
澪「あ・・・・ああ、そうだな・・・それだと三人で出来るもんな・・・。」
律「(ほーれ。テンション落ちてきた・・・・。)」
律「でもさ、ムギ。横置きで練習してて、いきなりハンディで出来るのか?。」
紬「昨日練習したの!寝たのは今朝の4時!。」
律「(なんでそんなに気合入れちゃうんだよ、ムギ~・・・。)」
律「ああ、そうなんだ。じゃ、通しであわせるか。ムギ、それで合わないようなら横置きに戻すしかないぞ。」
紬「望むところよ、律っちゃん!。」
唯「おお~。やる気まんまんだー!。」
律「(やれやれ・・・・。)よーし、いくぞ、ワンツースリーフォ!。」
どんだだどんだだ・・・
律「(ぼちぼちか~。合うかな?ムギ。)」
ぎゃーん、っぎゃんぎゃん
澪「!!。」
律「(流石だな、ムギ。ばっちりだ。)。」
じゃーん、どどん!
唯「いえーい!!。」
梓「紬先輩、凄いです、キーボード、ばっちりじゃないですか!。」
紬「ええ。ちょっと自信なかったんだけど・・・・良かった!。」
律「いやぁ・・・やるな、ムギ。じゃ、これで行こうぜ!。」
紬「ええ!。」
澪「・・・・・・・。」
律「み、澪・・・いいよな、これで。」
澪「・・・何だよ、良いに決まってるだろ。軽音部の部長が良いって言ってるんだから・・・。」
紬「・・・・あ!!。」
唯梓「?」
律「(・・・ムギ・・・今気が付いたか・・・。)」
紬「あ。律っちゃん、あの、私・・・・・。」
律「・・・。」
紬「やっぱり、いつものキーボードで演奏するわ。」
唯「え~。なんでなんでー!!ムギちゃんもやろうよー!!。」
梓「(しまった・・・・私も浮かれてた!この曲・・・澪先輩が独りぼっちになっちゃう・・・。)」
梓「あ、唯先輩!これ、やっぱ辞めましょうよ、恥ずかしいし。」
唯「ええ~!なんであずにゃんまで!さっきあんなにばっり決まったじゃない!。」
律「(・・・ま、確かに。さっきのは三人とも、ばっちり合ってたなぁ~。唯も天然だからな。)」
澪「いいんだよ、ムギ。梓。遠慮しなくて。私は、自分の演奏で精一杯だからさ。」
唯「あ!。」
律「(唯・・・・遅いけど一応気が付いたか・・・。)」
唯「あ・・・あの~。私も、やめようかな、これ。」
紬梓「・・・・・・・。」
澪「いいって言ってんだろ!なんで遠慮するんだよ!私は気にしないよ。」
唯「み、澪ちゃん・・。」
澪「気を使われたら、もっと惨めになるからさ、唯。やろう!三人でさ。」
唯「・・・・みおちゃん・・・・・・。」ショボーン
律「(うう・・やばいな。空気が重い。ま、唯も良かれと思って提案したんだし・・・
唯にとっちゃ、進歩だよ。それにすぐ合わせる事の出来る梓のスキル、ムギの努力、流石だよ。)」
律「(でもなぁ・・澪・・・・・。)」
翌日
律「おいーっす!。」
紬「あ、律っちゃん。」
唯「あのね・・・律ちゃん・・・澪ちゃんが・・。」
律「?。」
梓「練習、休むって・・・・用事があるからって。」
律「(あらら・・澪の奴・・・。)」
唯「律っちゃんどうしよう、私の所為だよね・・・。」ショボーン
律「いや~、そんな事無いだろ。ま、取り敢えず、通しでチェックするか。」
紬「澪ちゃん無しで?。」
律「ん~・・・ま、日にちないし。取り敢えずね。」
梓「・・・・・。」
最終更新:2011年01月13日 23:59