唯「うん、おはよう!その手、まだくっついたままなんだ?」

梓「そうなんですよ、困ったもんです」

唯「うーん、えーと」

律「どうしたんだよ」

唯「あのさ、二人は授業どうやって受けるの?」

律梓「あ゛・・・」

唯「このままだと、二人とも教室に行けないね?」

律「えーと、それはだな」

梓「律先輩が1年の教室に来ればいいんですよ」

律「なんでそうなる」

梓「だって私2年生の授業なんて受けてもわかりませんし」

唯「そうだね、それがいいよ」

律「待てって。私だってちゃんと授業に出ないと勉強に遅れが出るぞ」

唯「既に出遅れてるから大丈夫だよ、りっちゃん」

律「唯、今日のお前はなんか酷い」

唯「だって、あずにゃんと授業受けたら復習が出来るよ?」

梓「そうですよ」

律「いや、流石に2回も同じ授業受けたくないし・・・」

澪「おい、何やってるんだ?」

律「お、澪か。おはよう」

澪「おはよう。って、それ、まだ治らないのか」

律「病気みたいに言うなっての」

澪「ムギは?なんとかしてくれるみたいなこと言ってたじゃないか」

律「まだ会ってないんだよなー。とりあえず教室に行けば会えるよな?」

唯「うん、ムギちゃんは基本早いし、もういると思うよー?」

律「よし、そうと決まれば私達の教室に」

梓「待った。このまま律先輩達の教室に行ったら、そのまま授業受けることになりそうで怖いんですけど」

律「まあ、いいじゃん?」

梓「いくないです」

紬「あ!いた!」

澪「あ、ムギ!おはよう!」

紬「うん、おはよう。それ、やっぱりまだ取れてないみたいね?」

律「そうなんだよー。今からどうにかならないか?」

紬「今からは流石に・・・」

律「だよなー」

梓「このままじゃ教室に行けないんで困ってたところなんですよ」

紬「あら、そうなの・・・(そうか、二人の百合が拝めれば・・・と思っていたけど、予想外の弊害ね)」

澪「ムギ、なんとかならないか?」

紬「とりあえずこのままどちらかの教室に行っても騒ぎが大きくなるだけだし、保健室に行くとかは?」

律「あ、その手があったか」

唯「ちぇーつまんなーい」

律「殴るぞ」

梓「私もちょっと殴ります」

澪「まあまあ。そろそろ行った方がいいんじゃないか?予鈴がなる頃だぞ?」

律「う、わかったよ。それじゃ、また後でなー」テクテク

梓「ちょっと先輩、急に歩き出さないで下さいよ!」テクテク


……

……

澪「うーん、後ろから見るとただのカップルだな」

唯「なんだかりっちゃんに男装させたくなってきた」

紬「ひゃっほう!」


唯「え?」

紬「あ、いいえ。あの二人の後ろ姿、いつまでも眺めていたいわ・・・」ホワホワ

唯「ムギちゃんさー」

紬「うん?」

唯「本当は昨日の内になんとかすること出来たんでしょ?」

紬「あれ、バレてた?」

澪「バレバレだって」

紬「どうしてもあの二人のカップリングが・・・」

唯「いや、面白いから全然いいんだけどね」

澪「同感。元はと言えば部室でプラモ作ってたあいつが悪い」

唯「あの二人がくっついちゃったら・・・澪ちゃんもらっちゃおうかなー?」

澪「へ!?///」

唯「なーんてね」エヘヘ

紬「唯ちゃんったら♪(これは思わぬ副産物だわ、百合的な意味で)」

唯「さ、時間ないし、私たちも教室戻ろうか?」

澪「そうだな」

紬「それにしてもあの二人、放課後まで保健室にいるつもりかしら?」

唯澪「あ゛・・・」



保健室!



ガラガラッ

律「失礼しまーす」

梓「失礼しまーす」

保険医「あら、おはよう。朝からどうしたの?」

律「えっと、その・・・(なんて言ったらいいんだ)」

保険医「朝からどうしたの?」

梓「どうして二回言った」

保険医「その手よ」

律「おおう!つっこんでくれるとは・・・!そうなんだよ、先生に聞いて欲しい話があって!」

保険医「あなた達、仲いいのねー」

梓「当然のリアクションなのは分っていますが、なんだか飽きてきました」

保険医「えー」

律「先生、聞いてくれ。接着剤でくっついちゃったんだよ、この手」

保険医「」

保険医「あなた達、まだ若いのに・・・」

保険医「そんな危険なプレイに走っちゃ駄目じゃない!」

律「いや違うから、っていうかどんなプレイだ」

梓「読めない、この人の頭の中が読めない」

保険医「片時も離れたくない気持ちは分るわ、でもね」

律「だから違うって」

梓「先生、あのね」

保険医「じゃあ親に反対されたのね?だから強行手段として離れられないように」

梓「なんで私達の周りの人ってこんなのばっかなんですか」

保険医「・・・わかる。私はあなた達の理解者よ。安心して」

律「いや、あなたは何一つ理解していない」

保険医「でも、お馬鹿さんね。そんなことしたら授業受けられなくなるじゃない」

律「いや、これは自分達の意志でやったわけじゃないんだけど・・・」

梓「確かに、授業に出られなくて困ってるのは事実です」

保険医「えーと、二人はどうしたいの?」

律「へ?」

保険医「だから、その手を離したくないからこうやって保健室に逃げて来たの?
それとも、プレイに飽きたから外したくなったの?」

梓「さっきプレイじゃないって言って理解した素振りみせたのにコレだよ」

保険医「どっち?」

律「外したいです」

保険医「そう?じゃあ、ちょっと待っててね」ゴソゴソ

律「(なんか勘違いされてるけど、取れそうじゃん!やったな!)」

梓「(ええ!これが取れればもうどうでもいいですね)」

保険医「ちょっと痛いと思うけど我慢してねー?」カチカチ

律「って、カ ッ タ ー か よ !」

梓「この人と先輩のお母さんって、絶対血縁者ですよ」

保険医「愛の強行手段もこれまでね?」

梓「いやどっちかっていうと先生の方が強行手段ですから!」

保険医「いいからいいから。行くわよー」

律「待ったー!」

保険医「何?」

律「私達、やっぱりもうちょっとこのままでいたいなーなんて」

保険医「あら、そう?」

梓「そうそう、こういうプレイは滅多に出来ないのでもっと楽しみたいです(私は何を言っているんだろう)」

保険医「うーん、わかったわ」

律「ほっ・・・」

保険医「今日だけだからね?」

梓「へ?」

保険医「今日だけ、この保健室貸し切っちゃう」

律「いや、なんで」

保険医「実は私、これから出張に行くところだったのよ」

梓「またまた」

保険医「本当よ。それで、今日は保健室に鍵かけていこうと思ったんだけど・・・」

律「えーと?」

保険医「私は知らないフリしてこのまま出てくから。後は上手くやって頂戴」

梓「嬉しいような、誤解されたままで悲しいような、複雑な気持ちですね・・・」

保険医「若い二人の恋愛、応援したくなっちゃった♪それじゃ、またね」ガラガラ

バタン

律「マジかよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


律「というわけで、今日は一日中二人っきりですね、梓さんや」

梓「ええ、大変嘆かわしいことです」

律「なんでだよ!」

梓「じゃあ律先輩は嬉しいんですか」

律「うんにゃ、全く」

梓「・・・」ハァ・・・

律梓「あの」

律「な、なんだよ」

梓「先輩からどうぞ」

律「そ、そうか?じゃあ」

梓「なーんて言うわけないじゃないですか。私から言いますね」

律「お前は素晴らしいマナーの持ち主だな、オイ」

梓「だって切羽詰ってるんですもん」

律「おいどうした」

梓「トイレ行きたいです」

律「」

梓「どうしたんですか」

律「いや、私も全く同じこと言おうとしたなーと思って」

梓「奇遇ですね」

律「っていうかマジで早くトイレ行こうぜ」

梓「ええ、先生に見つからないように。尚且つ速やかに目的地に」

律「なんか昨日のゲームみたいだな」

梓「やめてください、若干トラウマなんですから」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




律「よし、先生達には見つからなかった」

梓「問題はどうやってするか、ですね」

律「私、先にしたい」

梓「普段の私ならその提案に喜んで賛同しますが、今回ばかりはそうはいきません」

律「なんでだよ、賛同しろよ。私はな、膀胱破裂寸前なんだよ」

梓「じゃあ私は膀胱炸裂寸前です」

律「炸裂って、爆発してる勢いじゃん」

梓「それくらいやばいんです、察してください」

律「あーもー、わかったよ。じゃあ、早くしろよ」

梓「・・・もしかして、二人で個室に入るんですか?」

律「そうするしかないだろ」

梓「いやいや無理ですって」

律「他に方法なんてないだろ」

梓「先輩、あんまり変態なことばっかりしてると訴えますよ?」

律「私だってしたくてしてるわけじゃねーし!」

梓「で、でも・・・」

律「個室に入るの嫌ならここですれば?」

梓「は?」

律「だから、ここですればいいじゃん?」

梓「ここでって・・・ここで?」

律「そうそう、そんで後で雑巾で拭けば?」

梓「それ個室でするより屈辱的じゃないですか!」

律「ああ、私なら絶対嫌だ」

梓「ならそんな提案しないでください!」

律「梓、観念しろ。私だって後輩の放尿に立ち会うなんて嫌だぞ?」

梓「ほ、放尿って言うなっ」

律「ほら、頑張れよ。っていうか早くしてくれ、私も漏れそうだ」

梓「うぅ~///」

律「梓」

梓「わ、わかりましたよ」ストンッ

律「よし」バタン

梓「その、せめてあっち向いててもらっていいですか?」

律「いいい言われなくてもそれくらいするって!」

梓「あと、出来たら目を瞑ってください」

律「ああ、分ったよ」

梓「あと、鼻もつまんでてください」

律「ああ、分ったよ」

梓「あと、耳も塞いでください」

律「ああ、分ったよ。・・・って、だー!!」

梓「なんですか!」

律「そんなに色々塞げるかよ!私は千手観音か!」

梓「えーだって恥ずかしいじゃないですか!」

律「気持ちは分るけど、耳を塞ぐのは我慢しろ!」

梓「うぅ~・・・///」

律「わ、わかった。じゃあ、私歌ってるから」

梓「先輩にしては名案です!」

律「レッツゴー♪レッツゴーゴーゴー♪」


先生「おーい、誰かいるのかー?」

律梓「!?」

先生「おーい!」

律梓「どうしよう」

先生「こらー!授業とっくに始まってるぞー!」

律「(おい、どうするんだよ)」

梓「(先輩がいきなり歌い出すから・・・)」ハァ


律「(お前の為だろっ)」

梓「(だからってあんな大きな声で歌わなくても)」

律「(うぅー、っていうか本当にどうするんだよ)」

梓「(あの先生は男性ですから、女子トイレに入ってくるのを躊躇ってますよね?)」

律「(ああ、声の聞こえ方からしても、恐らく中にはいないだろうな)」

梓「(私に名案があります)」

律「(うーん、しょうがない、まかせた)」

梓「にゃーん」

律「」

先生「やっぱり誰かいるんだな!?」

律「(アホかー!)」

梓「(何故、上手くいかない・・・!?)」

律「(いくわけないだろ、学校のトイレに猫がいるわけないだろ!)」

梓「(えー、私って猫っぽいから上手く行くと思ったんですけど)」

律「(気をしっかり持て。お前は人間だ)」

梓「(あ、じゃあ律先輩が言ってくださいよ)」

律「(は?なんて?)」

梓「(にゃーんって)」

律「(なんでそうなる!)」

梓「(昨日聡君と話してたじゃないですか、先輩も猫だって)」

律「(それとこれとは違う話だ!///っていうか忘れろっ///)」

梓「(先輩のにゃーん、聞きたいな・・・?)」

律「(あとで聞かせてやるから。この場では適切な対処じゃないからソレ)」

梓「(じゃあどうするんですか)」」

律「(もうここに誰かがいるのはバレてるからな・・・梓のせいで)」

梓「(そんな言い方しなくたっていいじゃないですかー)」

律「(うっさい!だから、そうだな・・・『気付かなかったことにしよう』ってリアクションしたくなるような何かを)」

梓「(それ難易度高いですね。で、何をするんですか?)」

律「(・・・さあ?)」

梓「(律先輩って、本当に使えないですね)」

律「(ひどっ)」

梓「(だってー)」

先生「誰かいるのはわかってるんだからなー?」

梓「んっ・・・せんぱ・・・駄目ですよ・・・」








律「」


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