律「なー」

梓「はい?」

律「お風呂入りながら手を繋いでるこの状況、どう思う?」

梓「頭の悪いカップルみたいですね」

律「私もそう思った。しかもブラウスだけ羽織ってるしな」

梓「体洗うのは無理っぽいですから、気合で頭だけ洗って出ましょうか」

律「ああ、そうしよう」

梓「(それにしても・・・カチューシャを外した律先輩、普段とちょっと違う?)」

律「(なんていうか、髪を下ろしたら梓も年相応に見えなくもない、か?)」

梓「(・・・あ。今の横顔、なんかいいかも)」

律「(え、なんで上目遣いでこっち見てるんだよ、やめろって)」

梓「・・・先輩、顔赤いですよ?」

律「へ!?あ、いや、ちょっとのぼせたかも(お前のせいだっつの!)」

梓「ええー」

律「ごめんごめん、早めに出ようか」

梓「頭洗うのは譲れません」

律「あ、うん。全然いいぜ(っていうかのぼせたって嘘だし)」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

律「」

ブオー

梓「」

ブオー

律「」

ブオー

梓「」

ブオー

律「なんか、ブラウス着たまま乾かすって、すごいシュールだな」

梓「私もそう思いました」

律「しかも今日はコレ着寝るんだぞ?」

梓「本当に嫌になりますね」

律「しかも私達付き合ってることになってるんだぞ?」

梓「・・・」ハァ

律「その溜息、なんか心に刺さったぜ」

梓「で、これは本当に明日には取れるんでしょうか?」

律「さあ?」

梓「さあって・・・」

律「だって私がそんなこと言っても気休めじゃんか」

梓「ま、まあそうですけど・・・」

律「ムギがなんとかしてくれるって!これ乾いたら今日はもう寝ようぜ?」

梓「・・・そうですねっ」


……

……


律「よし、寝るか」

梓「寝るってことは、やっぱり・・・」

律「当たり前だろ、一緒に寝るんだよ」

梓「うぅ~///」

律「仕方ないだろ、もう諦めろよ」

梓「はい、観念します・・・」

律「なんか傷つくな、その言い方・・・」ヨット

梓「ちょ、引っ張らないで下さいよ」ワタタ

律「いいからいいから。早く寝ようぜ」ボフッ

梓「は、はい・・・」ボフッ

律「よし、寝るぞーおやすみー」

梓「・・・あ、あの!」

律「ん?」

梓「律先輩は、いいんですか?」

律「へ?」

梓「澪先輩に、怒られないんですか?」

律「私が?澪に?なんで?」

梓「いや、だって、二人は・・・」

律「あー、なんか変な勘違いしてるな?」

梓「へ?」

律「いや、だから私達はそんなんじゃないんだってば」

梓「またまた」

律「いや、マジで。言っておくけど、澪だって別に私のこと好きじゃないからな?」

梓「ふーん?そうなんですか?」

律「うんと、多分」

梓「ほら、やっぱり自信ないんじゃないですか」

律「確かに私が他の子と楽しそうに話してるとムッとしてるけどさ」

梓「なんだ、ちゃんと気付いてるんじゃないですか」

律「でもそれは友達として嫉妬しているワケで、そういうんじゃない」

梓「本当に?」

律「ああ、私から言わせれば澪→唯って感じだな、うん」

梓「えー!」

律「大好きな先輩が大好きな先輩に取られるなんて梓ちゃんかわいそー」

梓「うっさいです、寝ますよ」

律「へいへい」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



律「ん・・・あれ?」

梓「」スースー

律「(なんで隣に梓が!?)」

梓「」スースー

律「あ、そうか」

律「おーい、梓起きろー?」

梓「うるさい、死ね」

律「・・・」

律「二度寝しよっと」グースカ

梓「」スースー


……

……

梓「ん・・・んー?」

律「」スースー

梓「!?(なんで律先輩が!?)」

梓「(あ、そうか・・・そうだった)」

梓「先輩、朝ですy」

梓「・・・」

梓「(律先輩って、こんなに可愛かったっけ?)」

梓「(っていうかこの人、黙ってればかっこいいかも。やっぱり前髪下ろすと印象変わるなー・・・)」

梓「(ま、澪先輩一筋の私には関係ありませんけど)」

梓「(・・・澪先輩、一筋だもん)」

梓「(なんでこんなに自分に言い聞かせてるんだろ、意味わかんない)」

梓「律先輩!起きてください!」

律「うー・・・ん?」

梓「起きました?」

律「・・・あれ?梓、どうしたんだ?」

梓「忘れたんですか」

律「えーと、今日は合宿だったな。そうだった」

梓「いや、違うから」

律「・・・?」

梓「この手のせいですよ」スッ

律「!!そうだった・・・。えーと、おはよう」

梓「はい、おはようございます」

律「なー梓?」

梓「はい?」

律「おはようのキスは?」

梓「おはようの鳩尾パンチとおはようの顔面肘打ち、どっちがいいですか?」

律「それどっちかっていうと、おやすみだよな?」

梓「ええ、眠って下さい。永久に」

律「ごめんなさい」

梓「全く、いつまで寝ぼけてるんですか?」

律「あ、ああ。えっと、支度するか」

梓「はい。とりあえず服着ましょう」

律「このままで着れるか?」

梓「脱げたんだから着れますよ」

律「それもそうだな」

梓「そういうことです」

律「でも、着る方が難しそうだな・・・」

梓「じゃあ律先輩はその格好で学校行ってください」

律「そんなヤツと手繋いで登校するのはお前だからなコノヤロー」

梓「恥です。一生の恥です」

律「恥と聡って似てるよな」

梓「いいから」

律「よし、二人で協力して服を着よう」

梓「そうですね」


……

……



梓「律先輩・・・///」

律「んー?」

梓「ブラのホック、留めてください///」

律「ブラって、あのブラ?」

梓「だからブラジャーですよ。乳当てですよ」

律「あーそっか。片手塞がってたら自分じゃ付けれないよなー」

梓「そうですよ、だから早く///」

律「へいへーい」スッ

梓「ありがとうございます」

律「えーい」パチン

梓「なんで付けた傍から外すですか!」ゲシッ

律「痛い!脛にキックは痛いって!」

梓「いいから早く留めるです!」プンスカ

律「ちょっとした戯れじゃんかー」サスサス

梓「次戯れたらおやすみの鳩尾パンチですからね!」

律「おおーう、それは勘弁」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

律「行って来まーす」

梓「お邪魔しました!」

律ママ「はい、また遊びに来てね~」


バタンッ


律「んで、これどうするよ」テクテク

梓「知りませんよ」テクテク

律「ばっかお前、こんなの誰かに見られてみろ?ただでさえ女子高なのに・・・」

梓「私・・・律先輩の彼女なんて思われたら、死ねます」

律「あー、じゃあ多分今日はお前の命日だな」

梓「嫌過ぎる・・・」

律「とりあえず、とっとと学校行こうぜ」

梓「はい、そうしましょう」



律「と、言ってる傍から・・・」

梓「あ゛・・・」

律「うわー、あの子達、こっちガン見してるよ」

梓「っていうか・・・」

律「ん?」

梓「あの子達、クラスメートなんですけど・・・」

律「はい梓死んだー」

梓「」チーン



律「冗談は置いておいて、どうするよ?」

梓「釈明、弁明」

律「しかし言い訳にしか聴こえないってヤツだな」

梓「うるさいです」ハァ

クラスメート1「おはよう///」

梓「お、おはよう・・・」

クラスメート2「田井中先輩も、おはようございます」

律「へ?ああ、うん。おはよう」

クラスメート1「(梓って田井中先輩と付き合ってるの!?)」

梓「(いや、ないから)」

クラスメート2「嘘だ!だって普通手なんか繋ぐ?っていうか梓の家ってこっちじゃないじゃん!」

クラスメート1「そうなの?ってことは・・・わざわざ迎えに来たの!?」

梓「違うってば!なんで私が律先輩のためにそんなことしなきゃいけないの、迎えに来たりしてないよ!」

律「いや、さり気に傷つくから、その言い方」

クラスメート1「じゃあなんで一緒にいるのよ」

梓「先輩の家に泊まっただけだし!」

クラスメート12「!?」

律「おーい梓ー?お前、状況悪化させたのわかってるかー?」

梓「え!?」

律「えーと、別に私達付き合ってるわけじゃないんだ、本当に」

クラスメート2「でも・・・」

律「いやマジマジ。ちょっと事情があってこうなってるんだよ」

梓「どうしよう、事実なのに苦しい」

律ママ「律ー!」

律「へ!?」

律ママ「ちょっと、お弁当忘れてるわよ!」

梓「先輩、忘れ物ないか確認したらないって言ったじゃないですか!」

律「その時はないと思ったんだって」

律ママ「はい、これ。梓ちゃんの分もね」

梓「へ!?私の分もですか!?」

律ママ「そうなのよー、バタバタしてたから渡しそびれちゃって」エヘヘ

梓「え、えっと、ありがとうございます」

律ママ「いいのよ、これから律のこと、よろしくね?」

梓「えっと///」

律ママ「あんたも可愛い彼女大切にしなさいよー?」

律「母さん、タイミングが悪すぎだ。そして色々と受け入れすぎだ」

律ママ「何言ってんのよ、元はと言えばあんたが忘れ物するからでしょ!」

律「う゛・・・」

律ママ「それじゃね。遅刻しないでよー?」バイバーイ

律「」

梓「」

クラスメート1「えっと、やっぱり?」

梓「もういいよ。それでいいよ・・・」

律「梓、なんか、ごめん・・・」


……

……

梓「クラスメート達には遠慮して先行かれちゃうし、勘違いされるし・・・」

律「もうこれ、神様が私達に付き合えって言ってるんじゃん?」

梓「神は死んだ」

律「どっちかっていうとさっき死んだのはお前だろ」

梓「・・・で、どうしましょうか?」

律「へ?何が」

梓「ここがどこだかわかります?」

律「えーと、校門の前」

梓「上履き、1年と2年じゃ履く場所ちょっと違うじゃないですか?」

律「ああ、うん」

梓「こんな状態でどっちかの下駄箱の前に行ったら、それこそ・・・」ゾクッ

律「あー、なんていうか、諦めろ」

梓「」

律「っていうかここでたっくさんの生徒の視線集めてるぜ?私達。もう今更だろ」

梓「なん、だと・・・!」

律「気付け」

梓「もういいや、行きましょう」

律「おう」


……

……

律「んで、どうしようか?」

梓「何がですか?」

唯「おーい!あずにゃーん!りっちゃーん!」

律「おお、唯か。おはよう」


4