憂「どどどどうしよう…」


憂「どうしよう……この首のとこ折れちゃった……」

唯「zzz……」

憂「よし……アロンアルファでくっつけよう」ヌリヌリ

憂「なんとかくっついた」

唯「う~ん…」ゴロ

憂「!」

唯「むにゃ…」

憂「今のうちに……元どおりにしまっておこう」

唯「……ふう」ムクッ

憂「あ、お姉ちゃん」

唯「よく寝たぁ~」ノビー


憂「おはよう、お姉ちゃん」

唯「おはよー……あれ?」

憂「どどうしたの?」

唯「ギー太は?」

憂「こ、ここにあるけど……」

唯「あ!憂、ケースにしまっておいてくれたのー!?」

憂「う、うん♪」

唯「ありがとう!」ニコ

憂「え、へへ、お姉ちゃん、ご飯食べよ」

唯「うん!」

憂(嘘ついちゃった……)


ご飯中

憂「…」ソワソワ

唯「どうしたの?憂」

憂「う、ううん、なんでもないよ」

唯「ふ~ん……あ!たくあんだ」

憂「うん!隣のおばあちゃんがくれたの」

唯「へぇ~」ポリポリ

憂(いつお姉ちゃんに謝れば……でも謝ってもギターは戻らないし……)

唯「憂~?」

憂「え、あはは、たくあんおいしい?」

唯「うんっ!」

憂「じゃあ私も…」ポリポリ

憂(う~んどうしよう……)

憂(ご飯後にお姉ちゃんがギターを触るとき……)

―――――憂の脳内

唯『おいしかった~♪』ゲプ

唯『ギー太~♪ お待たせ~』

ジジジ パカ

唯「♪」

(ギー太の首がもげて転がる)

唯『……』

唯『ぅえ!!??』

唯『ギー太!?いやああああぁぁ

――――――

憂「げほっ!げほっ!」

唯「憂!?」


憂「大丈夫…大丈夫だよお姉ちゃん」ゴホゴホ

唯「無理しないでね、うい」

憂「全然、無理なんて」

唯「う~ん、でもさっきからなんだかソワソワしてるよ」

憂「き気のせいだよ」

唯「そうかなあ」

憂(先送りしてもだめだよね……でもお姉ちゃんに何て言えばいいか……)

唯「どーれ」

憂「?」

唯「熱あるかも」

憂「えっ…」

唯「ういのおでこちょっと熱いよ」

憂(そうだ……この「熱」を利用して時間を……)

憂「う、うん、実は少し寒気がして…」

唯「えぇ!?」

憂「少し横になってもいい…?」

唯「うん!うん!早く早く!」

憂「ふ、ふ~…」

憂(お姉ちゃんごめんね…)

唯「えっほえっほ」

憂「毛布…」

唯「うん。ソファの上寒いよね~」

憂「うん…お姉ちゃんごめんね」

唯「なんのなんの」

憂「…」

唯「えっと……」

憂「大丈夫だよ、お姉ちゃん」

唯「そう?何か食べたいものは……」

憂「今食べたばっかりだから、何もいらないよ」

唯「そっか」

憂「うん」

唯「……風邪かなぁ~」

憂「た、多分……」

唯「早く治りますように」ナデナデ

憂(うぅ……)

―――――憂の脳内

憂『お姉ちゃんのギター、壊しちゃったんだ……』

唯『えっ?』

憂『ごめんなさい……』

ガサゴソ

唯『…ほんとだ、ぎ、ギー太が、お、おれ、折れて……』

憂『ごめんなさい……わざとじゃなくて……ごめんなさい……』

唯『ぅっ……ギー太ぁ……』ポロポロ

――――――

憂「……」ウルウル

唯「うい?つらいの?」


憂「ううん……」ウル

唯「でも……」

憂「目が疲れてるだけだから……」

唯「本当に?」

憂「本当に……」ポロポロ

唯「うい…?」

憂「お姉ちゃん……ごめんなさい……」ポロポロ

唯「どうしたの、うい、なんで謝るの」ギュ

憂「だって……」

唯「…ベッド行こ、うい、一緒に寝よ?」

憂「でも…」

唯「いいのいいの、もう寝ようよ」


深夜、憂の部屋

pipipi…

唯「37.3℃かぁ…微熱だ」

憂「zz…」

唯(疲れてたのかなぁうい…早く治りますように)

憂「……ごめんなさぃ…zz」

唯(どんな夢見てるのかなぁ)

唯「大丈夫だよ~うい」ナデナデ

唯(お夕飯の後片付けしてこよう…ついでにギー太も)

憂「……zzz」

唯「すぐ戻って来るからね」


翌朝、憂の部屋

憂「んーっ……」ムク

憂(あれ……?なんで私こんなところにいるんだろ)

憂(…そうだ……お姉ちゃんのギターを壊しちゃって……)

憂(お姉ちゃんカンカンに怒ってるんじゃ……)

憂(もうだめだ……お姉ちゃんに全部謝ろう……)

トテトテ

憂(リビング……お姉ちゃんもう起きてる)

憂(覚悟を決めて、お姉ちゃんに謝らないと!)

ガチャ

憂「お姉ちゃん!」

唯「あ!うい!!」

憂「あの…」

唯「朝、ういの熱測ったけど下がってたよ!36.4度!!」

憂「え?え…」

唯「ごめん!でも今日は一応休んでゆっくりしてて!じゃあね!!」

憂「お、お姉ちゃん!?」

唯「いってきまーす!!」

ガチャン!

憂「嵐のように……」

「メール見といてねーーーー!!!」

憂「うん!!……メール?」


憂「……机の上が片付いてる」

憂「お皿も全部洗ってある……」

憂「!」

憂(お姉ちゃんのギターは……)

憂(……無い)

憂(夢だったりして……)

憂(そうだ、メール)

パカ

憂(お姉ちゃんからの受信メール……5時!?)

憂(そんな早く起きてたんだ…お姉ちゃん)



もう熱下がってるよ!
36.4℃!さすが憂!!
安心しなさい!!

でも、今日は休んでゆっくりしててね。
私は学校行ってくるけど、
何かあったらメールしてね。




憂「お姉ちゃん……」グス

憂(お姉ちゃんが帰ってきたらお姉ちゃんに謝って……一生懸命バイトして……)

憂「…」

憂(でも、お姉ちゃん気付いてないのかなぁ)

憂(お姉ちゃんのギターを壊しちゃったのは夢だったりして……)

憂(……あそこの引き出しだ)

憂(あった…アロンアルファ、隠しておいたんだ)

憂(やっぱり夢じゃない、お姉ちゃん気付いてないんだ)

憂「う~ん……」


16時くらい

憂(ごめんなさい……う~ん……なんか違うよね)ポチポチ

憂(何てメール送るか考えてたらすっかりこんな時間に……)

憂(そろそろお姉ちゃん達が練習する時間かなぁ)

憂「…」


―――――憂の脳内

梓『そろそろ練習しましょう、唯先輩』

唯『うんっ!あずにゃん!』

ジジジ カパ

唯『みんな!!今日も張り切って練習し……』

(ギー太の首がもげて転がる)

律澪紬梓『……』

唯『……』

唯『ぅえ!!??』

唯『ギー太!?いやああああぁぁ

――――――

憂「…学校、行かなくちゃ……」ガタッ



桜高、軽音部部室

ガチャ!!

憂「すみません…!」ゼェゼェ

さわ子「あら?憂ちゃんじゃない!」

憂「こんにちは、あの、おねち、姉は……?」

さわ子「それがね、大変なことになったのよ」

憂「……」ゴク

さわ子「唯ちゃん、ボーッとして歩いてたら転んじゃったらしくてね」

憂「えっ…」

さわ子「転んだ時にギターが柱に当たって、ネック折れちゃったみたいなの」

憂「ぁぁぁ……」

さわ子「唯ちゃんが怪我してなかったから良かったけど……五人はいつもの楽器屋さんに向かったわ」

さわ子「ところで憂ちゃん、身体の具合は……」

憂「あ、ありがとうございましたっ、」

ガチャン!

さわ子「……どうしたのかしら」


商店街

憂「お姉ちゃん……お姉ちゃん……」タッタッ

おっさん「おっと」

憂「すみませんっ」タッタッ

「前を見て走りな!!お嬢ちゃん!」

憂「前は見てるけど…」タッタッ

憂「霞んで……」

憂「……」

憂「ついた……」

憂「…」

ウィーン

唯「あ!!」

憂「お姉ちゃん……」ウルウル

梓「憂!?」

唯「えへへ……ギー太が重傷でして…」

憂「お姉ちゃぁぁああん!!うぅ……」ポロポロ

唯「うい……」ギュ

憂「なんで……どうして……」ポロポロ

唯「ボーッとしてたもんで……心配かけてごめんね、うい」

憂「ちがうもん……お姉ちゃん……」ポロポロ

唯「泣かないで、うい……」

憂「うぇぇぇ……ごめんなさい……ごめんなさい……」ポロポロ

唯「怒ってないよぉ……ぐすっ」ギュ

紬「…」ニコニコ

梓「何が何だか……」

紬「それで……どうですか?」

店員「う~ん……難しいですし完全には戻りませんが…」

紬「そう……」

憂「そんな……」ポロポロ

唯「…」ナデナデ

紬「綺麗にできる?」

店員「はい、できる限りのことは致しますが」

紬「唯ちゃん、これでいい…?」

唯「うん。ムギちゃんありがとう」


その夜、平沢家

唯「うい~」

憂「お姉ちゃん」

唯「でも熱下がってよかったよ」

憂「…ごめんなさい」

唯「もういいよ~。憂が悪いわけじゃないし」

憂「そんなこと……」

唯「憂にはいつも色んなものもらってるからね」

憂「私だって」

唯「ううん。でも、ムギちゃんにはいつかお返ししないとね~…」

憂「うん!」

唯「憂がバイトするなら私も一緒にバイトできるところ探さないと」

憂「お姉ちゃんはいいよ、しなくていい
んだよ」

唯「いいよ、一緒にやろ~?」

憂「でも……一緒にできるところ、あるかなぁ」

唯「きっとあるよ!」

憂「…そう、かな」

唯「うん!」

憂「えへへ…お姉ちゃん」

唯「う~い~」

唯憂「♪」

おやすみ