目が覚めると
残るはBだけになっている。
しかしみんなも弱り切っている

B「まさかここまでやるとはな
しかしここまで弱っていれば
人1人以下も同然!」

律「くそ~・・・」

梓「そんなことないです!」

澪「梓!?」

B「起きたか」

梓「みんなで演奏すれば、+じゃなくて×になるんです!」

紬「そうよ!」

梓「みなさんいきますよ、ふわふわ時間!」

演奏はとても酷かった。
律先輩のリズムは酷く遅いし
澪先輩もストロークが出来てない
ムギ先輩は指がしっかり動いてない

私に限っては立てないので寝そべって演奏している。

でも息だけはぴったりあっていた。

大きな衝撃波となりBに衝突する。

B「ぐ・・・、ふん、ここまでか。せいぜい頑張るんだな」

そう言い残してBは消滅した。

何とか勝てたのか。

紬「梓ちゃん、大丈夫?」

律「そういうムギだって指がぼろぼろじゃないか」

紬「りっちゃんだって手の皮剥けてるじゃない」

澪「梓?大丈夫か?」

梓「大丈夫ですよ・・・痛いですけど」

澪「立てる?」

梓「・・・」

律「しゃーないな、ほら」

律先輩が腕を掴んで私を起こす。

梓「痛い痛い痛い!律先輩もっと優しく!」

律「文句言わない」

梓「大雑把過ぎですよ、全く」

そして律先輩と肩を組む。

澪「梓、助けてくれてありがとな」

梓「そんな・・・大したことないです」

律「大したことないなら自分で歩け」

梓「・・・嘘です。すっごい大変でした」

律「ははは」

紬「ふふふ」

澪「あはは」

梓「えへへ」

澪「さあ、進もうか」

律紬梓「おー!」ヘロヘロ

進んでいくと私の前に
現れるはずのない人間が立っていた。

梓「憂・・・?」

澪律紬「えっ?」

律「な、何で憂ちゃんがいるんだ?」

澪「もしかして戻って来ちゃったのか?」

紬「それにしたって私たちより
先の場所にいるのはおかしいわ」

梓「それに何か様子がおかしいです!」

何かぶつぶつ言ってるし
右手には包丁を持っている。

梓「う、憂・・・?」

憂(?)「・・・・・・・・なの?」

梓「・・・何言ってるの憂?」

憂(?)「どうして梓ちゃんなの?」

そういって憂は私に襲いかかって来た。
私は律先輩から離れてしまう。

不味い・・・。
私一人じゃ立てない。

憂(?)「どうして梓ちゃんなの!?
私はお姉ちゃんのこと大好きなのに
どうして梓ちゃんがお姉ちゃんの恋人なの!?
梓ちゃん何かに渡さない渡さない渡さない
わタさナイワたサナイワたサナイわたサナい」

梓「憂、落ち着いて!」

澪「おい!この憂ちゃん影ないぞ!!」

えっ!?

律「しかも他にも憂ちゃんがいるぞ」

私たちの周りに憂が集まって来る。
しまった・・・敵か。

偽憂「梓ちゃンナんカにワたサナイ
軽音部ナんカにワたサナい
オネエチャンハワタシダケノモノ」

憂が私の上にのしかかり包丁を構える。

あー。
流石にこれは無理かな、どうしようもない。
唯先輩を助けられなかったか。
それじゃみなさん、また・・・。

澪「あずさああああああああああああああ」

憂が包丁を振り降ろそうとしたその瞬間・・・

??「憂!めっ!!」

聞き慣れた声がした。
唯・・・先輩?

偽憂「オネエ・・・チャン」

唯「あずにゃん傷つけたら怒るよ!私の大切な恋人なんだから」

憂「あ・・・、あ・・・」

唯「それにね、あずにゃんが恋人になったからって
憂が好きなのは変わらないよ。」

唯先輩がそう言った瞬間
偽の憂は全て消滅した。

唯「ふう・・・。」

律「唯・・・本当に唯なのか?」

澪「影は・・・ちゃんとある!」

紬「唯ちゃん!唯ちゃんなのね!?」

唯「へへー、正真正銘平沢唯だよ!」

梓「唯せんぱ~~い!!」

私は這いずりながら泣きながら
唯先輩に抱き付いた。
相当酷い光景だな・・・これ。


紬「感動の再開ね」

澪「良い詩が書けそう!」

律「これで1件落着だな!」

唯「ううん、まだだよりっちゃん」

律「え?」

澪「唯をさらったのは偽物の憂ちゃんじゃないのか?」

唯「違うよ」サラリ

紬「で、でも今のうち逃げれば・・・」

唯「ダメだよムギちゃん。
今は力が弱ってるから逃げれたけど
ここでまた逃げたらまたいつかさらわれちゃう」

唯「最初はさらわれたままで良いと思ってたけど
みんなにここまで迷惑かけたんだから
何が何でも戻らないとね!」

唯「みんな!助けに来てくれてありがとう!!」

紬「それで唯ちゃんをさらった人の正体って・・・」

唯「ごめんね、それはまだ教えられないんだ」

唯「さあ、先に進もう。道案内は私がするよ!!」

唯先輩は私と肩を組んだ。

歩いている途中、偽物の憂が何回も出た。
しかし唯先輩が一喝するとすぐに消滅した。
憂だけではなく、律先輩、澪先輩、ムギ先輩の偽物も出現した。
どうやらこの偽物はその人間の負の感情のみで動いているらしい。
ということは憂は私に嫉妬していたってことか。

律先輩の偽物は
偽律「澪~寂しいよ~構ってよ~」
と近づいてきた。
澪先輩が「律、うるさい!」ゴチン
と頭を殴ると消滅した。

澪先輩の偽物は
偽澪「ミエナイキコエナイミエナイキコエナイミエナイキコエナイ」
と近づいてきて
律先輩が「み~お、大丈夫だからな?」ナデナデ
と頭をなでると消滅した。

ムギ先輩の偽物は
偽紬「どうして私にはスキンシップがないの!?」
と近づいて来て
私が抱きつくか律先輩が頭を叩くと消滅した。

ちなみにこれは唯先輩が全て教えてくれた。
唯先輩は人見抜く力を持っているということを証明していた。

しかし・・・
何故私の偽物はいないのだろうか。
いない方がいいに決まっているのだが。
私は口に出さなかったが唯先輩以外
みんな同じことを疑問に思っていただろう。

唯「ついたよ」

??「やっと・・・来たか」

梓「・・・そういうことですか」

紬「え・・・あれって」

律澪「梓!?」

梓「唯先輩ご迷惑をおかけしました」

唯「いえいえ」

偽梓「よくここまでたどり着いたな」

梓「先輩方のおかげです」

梓「すみませんが、ここは私に任せてくれませんか?」

紬「でも・・・」

唯「ムギちゃん」

唯先輩が少し強い口調で言う。

律「分かった。私たちはこの場を離れよう」

梓「ありがとうございます」


そして

梓「まさか私が黒幕だったとわね」

偽梓「驚いたか?」

梓「で、私の負の感情って何よ?先輩方にまで迷惑かけて」

少しイラついてるのか口調がおかしいのが自分でもわかる

偽梓「それは自分が一番分かってるだろう?」

梓「・・・。」

そろそろ唯先輩が卒業してしまう不安
自分と唯先輩がレズであるうやむや
そして唯先輩への嫉妬と独占欲

恐らくこれだろう。
しかも、憂ではなく私の偽物が唯先輩をさらったことから
私は憂より独占欲が強いことになる。

梓「違う?」

偽梓「その通りだ」

梓「驚いた。心読めるのねあなた」

偽梓「私はお前であり、お前は私だ。
心を読むなどたやすい」

梓「そっか。私もあなたの狙い分かってるしね」

偽梓「ふん」

梓「今回の件で気付いたよ。唯先輩は私の元から離れたりしないって。
唯先輩が他の人と仲良くしてるのを見て嫉妬したこともあったけど
それは唯先輩が優しいからなんだよね。
あなたはそれを私に教えてくれた。
ありがとう。」

そう私が言ったあと
偽の私の表情が明るくなった。

偽梓「もう大丈夫?」

梓「不安はいっぱいあるけど大丈夫だよ。
私にはかけがえのない仲間がいるから・・・」

偽梓「そっか。じゃあやっと私は消えることが出来るのね。
私なんかいない方が良いもの」

梓「そんなことないよ。あなたがいなければ私は気付かなかった。
私の心の中からあなたは出てきてくれた。
あなたは優しいよ」

偽梓「ふふっ、それはあなた自身の優しさよ。
もう私を生みださないでね?」

梓「約束は出来ない。人間だからね。
でも努力はする。」

偽梓「そう、なら安心ね。私、あなたの偽物で良かった。」

そう言い残して私の偽物は
笑顔で消滅した。

さようなら。

私は声にならない声でそう呟いた。
さあ先輩方のところへ戻ろう!

ってカッコつけたは良いけど
私一人じゃ歩けないんだった・・・。
どうしよう。

アレ?
急に視界が悪く・・・?

そして梓の目の前は真っ白になった


~~
~~

梓「はっ!」ガバッ

ここは・・・?
布団?
私の部屋だ。

今の・・・もしかして夢?

やっぱり夢だったのか。
ずいぶん長い夢だったなあ。
それに細かい所までしっかり覚えている。

私は時計に目をやる。

11:32 ㈬

えーっと
遅刻じゃん!!!!

私は急いで準備して家を飛び出した。

~~
~~


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