唯「…!りっちゃん右から!!しゃがんで!」

律「よ、よし!」

梓「っ!?」ブオンッ

スカッ

律「唯ナイス!」

唯「やった!」

梓「……」

デコ『右から左に薙ぎ払う』

梓「……無駄な努力してんじゃあないですよ…」ゴゴ…

唯「今度はこっちだよ、うんたっ!!」ボッ

梓「! このっ…!」ドシュルル

唯「うわっ!?コー太の腕がっ…」

律「梓の髪の方が速いっ…!」

唯「は、離してっ」

律「デコーズ!!」ギュンッ

梓「ふん」ザワッ

律「あ、梓の思考はっ」

だが律が手鏡を取り出す間も与えず、デコーズが梓の髪に殴り飛ばされる

律「ぁぐっ!」

梓「遅いんですよ。ちょっと本気になれば私の思考がデコに出ようが出まいが関係ないですね」

律「くっそ……!」

唯「このっ!」ブチィッ

梓「…唯先輩のはパワーありますね…ちょっと厄介だ。先に潰しときましょう」ギュルル

律「唯危ない!」

唯「ほわっちゃ!」ズビシャ!

バァンッ!

梓「あっ!?」

梓(机をアイスの霧に変えて目くらまし…?)

梓「よくもまぁ無駄なことばかり考えつきますねっ…!」

唯「皆こっちきて!」

梓「大体の位置は分かるんだっ、髪を増やして全部絡め取ってやる!!」ブワァッ

唯「うんたんっ!」ズバシャッ

律澪「うわっ!?」

紬「きゃあっ!」


梓「……手応えが無い…」

サァア…

梓「…!床に穴が…アイスに変えて抜いたのか……でも、逃がしませんよ…」


唯「み、皆走って! はぁっ、はぁっ…」タタタ



……

律「はぁっ…はぁっ…と、とりあえず撒けたか?」

紬「分からないわ…見えないけど…」

澪「ど、どうするんだよこれから…」

律「話し合うにもあれじゃあな、とりあえず梓を無力化しないと無理だ」

唯「でもこのままじゃどうしようもないよ、まともにやったらコー太も近付く前に捕まっちゃう」

律「さっきの霧は?あれで頑張れば近付けないか」

唯「わ、わかんない…さっきは夢中だったから、あんな細かい調整毎回出来るか自信ない…」

律「そうか…せめて澪が力出せればな…」

澪「ご、ごめん」

紬「謝ることないわよ澪ちゃん…こ、こんなことになるなんて誰も思わなかったもの」

唯「うぅ…私達楽しく部活してただけのはずなのに…」


律(ホントだよ。いやマジで)

律「待ち伏せ、奇襲か。やっぱ」

紬「それしかないわね…」

唯「…ムギちゃんの力ってお菓子に使うんだよね?」

紬「ええ、そうだけど…」

唯「あのさ、思ったんだけど…私のコー太はアイスを作れる」

澪「そ、そうか!それを食べさせるんだな!?」

律「出来るならいい案だけど、食べさせるなんて無理じゃないか?」

唯「そ、そこは気合でなんとか!ムギちゃんのいっぱい出せるみたいだし数で勝負だよ!」

律「そんな適当じゃ無理だろ絶対…」

唯「むー、じゃありっちゃん何か考えてよー!」

律「う……な、なんもない…」

澪「……お、囮だ。私が囮になる」

唯「え!?」

律「馬鹿いうなって!澪は力使えないんだぞ!?」

澪「だ、大丈夫。作戦がある。まぁ聞いて」

紬「作戦…?」

澪「私が廊下の突き当たりに突っ立って梓に見つかるのを待つから、
  唯達は手前の教室に隠れといてくれ」

律「それで梓が通りかかる瞬間に飛び掛って食べさせるって?」

澪「デコーズを使って私の考えを読めば梓の位置も把握できる
  タイミングはまず外さないだろ」

律「なるほど…」

唯「それでいこうよ!俄然闘志がみなぎってきたよッ!!」

紬「早速移動しましょう。…気をつけてね、澪ちゃん」

澪「あぁ…」



……

澪「……」

ぽつーん

澪「……ぅう…」


紬「まだかしら…」

デコ『やっぱりこわいよー、心細いよぉお』

唯「澪ちゃん…」

律「まだだなこれは…」


澪「………」

澪「……!!」


デコ『梓!』

唯「き、来た!」


梓「見~つけた。澪先輩、そんなところで何してるんです?フフフ」

デコ『今二つ前の教室のところに居る』

律「……」

唯「うっ…緊張してきた…」


梓「他の皆さんはどうしたんですか?」

澪「ひ、必死に逃げてるうちにはぐれちゃったんだよ!来るな!」

梓「……」ズイッ

澪「!!」


デコ『動きだした。今二つ前の教室を過ぎるところ。一つ前の教室手前の扉の前にきた』


律「……」


デコ『ち、近付いてくる…今一つ前の教室の…』

デコ『わああだめだ怖いよお律ぅうう律助けてよおお』

唯「み、澪ちゃんパニくってる!」ヒソッ

律「お、おいおいおいおい」 

律「こうなったら足音を頼りに…」


梓「ところで澪先輩、まるで餌みたいな棒立ちっぷりですね」


澪「えっ…」


唯「!?」

律(気付かれた!?)

紬「あっ、何これ…良く見たら髪が数本、ドアの隙間から教室の中に…」

律「!? や、やばいバレてるぞっ!」


梓「その通りですよっ!」バキバキィッ


唯「ど、ドアがっ!?」


律「くそっ!」

唯「こうなったらヤケだよっ!いくぞお!!ほわtt  ぐぇっ!?」ドシュル

紬「唯ちゃんっ!?」

梓「唯先輩学びませんね。だから追試なんてくらうんですよ」

唯「ぁうっ…」

梓「面倒なんで両腕も縛らせてもらっちゃいます」シュルルル

唯「あぐ…!」

律「くそっ…デコーズ!唯を助けろっ!!」

シーン…

律「あ、あれ?おいデコーズっ!!どうしたっ!」

シーン…

梓「どうしました?何も出てきませんね。もしかして見捨てられました?w」

律「な、なんで…デコーズっ…!くそっ!いいから唯離せよーっ!!」ダッ

梓「生身でなんて正気ですか?ププ」ザワッ

『離せ』

梓「!?何? …あっ!?」シュルル

ドサッ

唯「あうっ」

梓「えっ!?な、なんで私唯先輩を離して…」

紬「あ…梓ちゃんの後に…」



┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


梓「なっ…」

律「こ、こいつは…デコーズ!?いや違う、少し雰囲気が…」

ピクリ

律「! で、でも私のデコーズだ!私の意志に反応してる…」

律「進化したデコーズ…デコーズACT2っ!」

バァァアアア~ン!!

梓「なんだとぉお~っ…!」


紬「でもりっちゃん、一体何をしたの…?」

律「分からない…ただ私は夢中で唯を放せって…」

梓(私の頭に直接響いてきたあの意思…まさか律先輩の新しい力は…)

律「あ」

梓(まずいっ!!)

梓「状況が変わりました!律先輩からですっ!!」

律「ACT2っ、やめさせろっ!!」

梓「!? こ、このっ」ブンッ

シュバッ!

梓「しまっ、反応が遅れたっ…!」

『攻撃をやめろ』

梓「うっ…!」ピタリ

律「やっぱりそうか!こ、これで勝つr」

バギャ!

律「あがっ!」

梓「はぁっ…はぁっ…」

律「な、なんでだくそっ…違うのか…?」

梓「…効きましたよ、ちゃんとね……確かに私の攻撃は一度は止まった…
  でもそこで効果は切れたみたいですね」

律「短すぎる…な、慣れてないからかっ…?(それとも命令の遂行は一回で完了扱い?)」

律(どっちにしても未知数過ぎる…試す時間が欲しいっ…けどそうも言ってられないな)

唯「でも前よりは断然有利になってきたよっ!」

紬「ええ、食べろと命令するのに成功すればそれで終わる!!」

梓「…調子に乗るなァーっ!!!」ドッギャアアアン!


唯紬「!!!?」

律「あっ! 唯、ムギっ!!」

唯「うわっ…うんたっ!」ドバドバッ!

紬「ひ…!(あ、足が竦んでっ…)」

律(唯はなんとか自分でガード出来そうだけどムギの能力じゃ全然だめだっ!)

律「ACT2!」

紬「えっ!?」

『後に飛べ』

紬「あっ!」タンッ

スカスカッ

律「よ、よし!」



梓「はは。やっぱり引っかかりましたね律先輩」

律「っ!?」

ドギュル!

律「しまった…ムギに力を使って隙が…!デコーズっ!!」

ACT2「ギ…ッギギ…」ギシギシ

梓「このままこいつを引きちぎってやるですよーっ!!ははは、どうなっちゃうのかなぁっ!!!!」

律「ぅああっ…!」



澪「律ぅーーーーっ!!!」ダダッ


唯「澪ちゃんっ!?」

律「澪っ!!だ、だめだ来るな!」

梓「(イラッ)澪先輩…大人しくしててって言ったのに…そんなに律先輩が大事なんですか!」

梓「分かってくれないなら澪先輩もお仕置きですよッ!!!」ズッバァアア


澪「で、出ろーっ!!私の力っ!!!」


ズキュゥウウンッ!!!


梓「!?」

猛スピードで一直線に澪へ向かっていた梓のツインテールが
突如、目標を見失ったかのように力なく蛇行する。

澪「うわぁーーっ!!」ドンッ

梓「あっ!」シュルッ

律「で、デコーズ!やったぞ澪っ!!」


梓「な……」


梓「何をしたんだぁーーーっ!?」


唯律紬「!?」

律(何って…た、体当たりだよな…)

紬「梓ちゃんの様子が何かおかしいわね…」


梓「ど、ど、どこいったんですかッ!?卑怯だっ!出てこいっ!!」キョロキョロ


唯「…もしかして澪ちゃんが見えてない?」

梓「!?(ど、どういうこと?先輩達には見えてるっていうの!?)」

澪「はぁっ!はぁっ!」

律「澪!梓にはお前が見えてないんだ、チャンスだぞ!」

澪「はぁはぁ…えっ!?」

梓「くそっ!それならそこら中ムチャクチャに振り回すだけだーっ!」ザワワ

澪「!ゆ、唯っ!どうしたらいいんだ!?どう使ったらいいっ!!」

唯「命令して!何でもいいから梓ちゃん止めてっ!!」

澪「分かった!わ、私の力、梓を止めろーっ!」

ガシィッ!

梓「んなっ!!後に居たのっ…!?は、放せっ…!」ジタバタ

律「今だよ唯ッ、アイスだっ!」

唯「うん! ほぁったァ!」ドビシィ!

梓「うぐっ…!」

唯「ほらっ、ムギちゃん!」

紬「任せて!リリーっ!!」ドシュッ!

紬「りっちゃん、後はお願いっ!」

梓「や、やめろ…!」

律「がってんだ!食らわせろACT2っ!文字通りっ…!」


『食べろ』


梓「この…クソカスどもがァーーーーーッ!!!!!!!!!1」


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