梓「あれ、あそこにいるの唯先輩じゃないかな……」

唯「~~♪ ~♪」

梓「間違いない……唯先輩だ、どうしてこんな時間に出歩いてるんだろう」


梓「唯先輩!」

唯「んお!?」

梓「えへへ、びっくりしました?」

唯「あ……あずにゃんだ!」

梓「はい、私です。奇遇ですね」

唯「あずにゃんも夜を駆けてたの?」

梓「はい?」

唯「私はね~深夜のジョギング!」

梓「一人でですか? 危ないですよ?」

唯「あずにゃんも一緒にどう?」

梓「え、結構です……」

唯「これくらいの気温が一番気持ちいね~」

梓「そうですね。空気も澄んでて。星もたくさん見えます」

唯「あずにゃんは何か御用があって?」

梓「あ、いま純の家からの帰りなんですよ。ついつい遊びすぎちゃって」

唯「あずにゃんこそ気をつけなきゃ~」

唯「可愛いから襲われちゃうぞ? 例えば」

唯「こんな人にね!」 ガバ

梓「にゃっ!?」

唯「深夜にあずにゃんに会えるなんてラッキーだよー」スリスリ

梓「ちょ、外ですよ」

唯「こんな時間だからだれもいない市街地だよ?」

梓「それでも……ちょっと」

唯「歩こっか?」

梓「はい。せっかくなのでちょっとだけぶらぶら付き合いします」


唯「あっるっこー あっるっこー!」

梓「しぃー! 深夜ですよ!」

唯「でへへーつい浮かれちゃって……申し訳ない」

梓「もう、なんでそんなに嬉しそうなんですか」

唯「だって一日の終わりにあずにゃんにあえたんだよ~?」

梓「いえ、毎日学校なりで会ってるじゃないですか」

唯「ぶー、あずにゃんはセンチメンタリズムを感じ無いのかな?」

梓「この辺工事なかなかおわりませんねー」

梓「なにが建つんでしょう。お店かな?」

唯「……あずにゃん」

梓「はい?」チラ

唯「うっ///」

唯「い、いや、なんでもないよっ!」

梓「? 変な唯先輩」

唯(今のあずにゃんすごい綺麗だった……月明かりに照らし出されて……)

唯(あれ、なんだかおかしいな)

唯(あずにゃんと一緒にいるだけなのにドキドキする)

唯(後輩なのに……あずにゃんなのに……)

梓「唯先輩」

唯「はひっ」

梓「どうして急に距離あけて歩くんですか?」

唯「え、あーいや。別にこれといって意味はないよ」

梓「そうですか。そうですよね唯先輩の行動に意味があった試しがありませんもんね」

唯「あずにゃんひどい……」

梓「ふふふ、それにしても」

梓「今日は月の綺麗な夜ですね」

唯「え? それってさ」

梓「はい?」

唯「う、うん綺麗だね!」

梓「満月じゃないのがちょっと残念です」

唯(あずにゃんわかってていったのかなー)

唯(あずにゃんは二年生だからまだしらないかも……)

梓「どうしたんですか? そわそわして」

唯「えぇえっと」

唯「さっきあずにゃんが」

梓「?」

梓「……はっ!」

梓「……いやその、あの!」

唯「あずにゃん?」

梓「ゆ、唯先輩でもわかるんですねそういうの!」

唯「そりゃあ受験生ですから!」

梓「でも、私が言ったのはいわゆるI Love youじゃなくて……純粋に、綺麗だなぁと……」

唯「そ、そうだよね……当然当然!」

梓「…………」

唯「…………」

梓「先輩。もしよかったらこのままもっと遠くまで行きません?」

唯「え?」

梓「なんか、そんな気分なんで……」

唯「あずにゃん……」

唯「ならあの遠くの灯りの方へ行ってみようよ」

梓「はい、いいですよ」 

唯「……ほんとうに静か」

梓「車一台通りませんね」

唯「あずにゃんと私の呼吸の音だけしみていくね」

梓「わかる気がします……」

唯「ねぇ、手。つないでいい?」

梓「別に、いいですけど」

唯「腕くむのは?」

梓「……特別ですよ?」

唯「やった……じゃあさ」

唯「これは?」

チュウ

梓「んぐ!? んっ」

梓「んはぁ……」

唯「……」

唯「……だめだった?」

梓「う、もう……」

梓「ずるいですよ……」

唯「とっても甘かったよ」

梓「私はちょっと苦かったです」

唯「ふふ」

梓「な、なにわらってるんですかー!!!」

梓「いきなりこんなことして、びっくりするじゃないですか」

唯「あははーあずにゃんが怒ったー逃げろー!」

梓「なぁ~~~~もう!! あはははっ」

唯「どうだー先輩の足に追いつけるかな~?」

梓「もう、待ってください! 一緒にいきましょうよ~!」

唯「えへへ、鍛えたかいがあったねー」

唯「ってうわ!」

唯「ハァ……あずにゃん。上! 見てごらん上!」

梓「えっ、なんですかハァ、聞こえません!」

唯「あずにゃーん。空空!」

梓「えっ」

梓「うわっ雲ひとつない!」

唯「いい夜だね~」

梓「…………」

梓「ゆーいせーんぱい! ほんとのほんとーーっに! 月のきれーなよるですね!」

唯「そーぉ!? えへへ、私死んでもいいよーーっ!!」

梓「あ、そっちも習いましたんで!!!」


終わり





※たて逃げ・乗っ取りスレ