――ごーん ごーん

憂「鐘をつこう」

唯「一緒につこう」

――ごーん ごーん

唯「何回つけばいいのかな」

憂「108回だよお姉ちゃん」

唯「多いね」

憂「由来は複数あるけど煩悩の数というのがしっくりくるんじゃないかな。多分」

唯「煩悩ねー。煩悩って何かな」

憂「煩悩はね身心を乱したり悩ませるこころの働きのことだよ」

唯「むずかしいね」

憂「うん。むずかしいの」

唯「はやく終わらせよう」

憂「うん。旧年のうちに107回叩いて最後は新年に、ね」

唯「なんかメンドクサイね」

憂「作法なんだよ」

憂「早く残りをつこうー」

――ごーん ごーん ごーん




――新年

唯「あけた?!」

憂「うん! あけました!」

唯「わーい!」

憂「エヘヘ」

唯「新年だよ新年!」

憂「なんかわくわくするよね」

唯「テンション上がるよ!」

憂「わたしも上がってきたかも!」

唯「おっと言い忘れてた」

憂「うん」

唯「あけましておめでとう! 憂」

憂「あけましておめでとう! お姉ちゃん」

唯「今年もよろしくね」

憂「こちらこそよろしくね」


唯「あー早く帰って憂の作ったお雑煮食べたいなぁ」

憂「今年もいっぱい作るからね」

憂「お雑煮だけじゃなく、お汁粉もお節もいーっぱい作るよ」

唯「えへへ、今からとっても楽しみだなあ」

憂「ふふふ、またコタツで篭りっきりのお姉ちゃんが浮かぶなぁ」クス

唯「わたしそんなに去年コタツに篭ってたっけ」ウーン

憂「うん。ぜーんぜん動いて無かったよ」

憂「朝から晩まで同じ場所に居た感じだよ」

唯「よしっ。今年はちゃんと動こう」

憂「えーそのままでもかわいいのになぁ」

唯「むむ……憂がそういうならコタツにこもろっかな」

憂「そうしようよ。またミカン食べさせてあげる」

唯「おぉ憂がむいてくれたミカンキレイでおいしいもんね」

憂「えへ、そっかな」

唯「食べやすくて最高です!」

憂「わたし、次もキレイにむくね!」

唯「ミカンのこと考えたらおなか空いてきたよ」

憂「さっき年越しそば食べたよ」

唯「あれもおいしかったなぁ」

憂「結構自信あり」

唯「憂は料理の天才だねー」

憂「お姉ちゃんが食べてくれるからね」

唯「じゃー帰ったら何か食べよっかな」

憂「ふふ。じゃあお雑煮つくろうかな」

憂「あったまれるしね」

唯「やった!」

唯「憂のごはん食べれると思ったら涎が出てくるよ!」エヘ

憂「少しの辛抱だよ~」

憂(……お姉ちゃんを満足させるためにも)

憂(おいしいお雑煮作らなきゃ……!)

唯「よしっ。はやく帰らなきゃ!」

憂「うん。そのまえに」

唯「あ、鐘かあ」

憂「うん。これをやらないと新年がむかえられない気がする」

憂「鐘の音を聞くと新年だって気がするんだ」

唯「わかるかも。テレビ見ながら家に居るとよりそう感じるよね」

憂「ごーんごーんと音を聞くとちょっと心地良いかな」

唯「その心地良い音を最後にだそう!」

憂「そうだね、最後について新しい気分で新年をむかえよう」

唯「さー一緒に鐘木を持って」ギュ

憂「よいしょっと」ギュ

唯「準備できたー?」

憂「うん。だいじょうぶ」

唯「いっくよーー」

憂「うん!」

唯憂「せーのっ」

――ごーん

憂「……」

唯「……」

憂「……や」

唯「……や?」

憂「やったーー! 新年だ!!」

唯「そうだよ! 新年だよ!!」

憂「わーい! わーい!」

唯「新しい年だあぁぁあ!」

憂「新年。今年は何がおきるかな」

唯「いっぱい良いことがおきてほしいよ」

憂「イヤなのはイヤだもんね」

唯「うん。考えただけでイヤになるもん」

憂「ああ……今からとってもドキドキワクワクだよ」ドキドキ

唯「わたしもなんかそんな気がしてきた」ドキドキ

憂「わたし達にとっても良い年になるといいよね」

唯「うん。そう願おう」

唯「新年だから神様もそれくらい聞いてくれるよ」

憂「ふふ、そうだといいね」

憂「……ううん。絶対聞いてくれるね」ニコ

唯「そうだよー」ニコ

唯「幸せな年になるように一生懸命願うんだー」

憂「うん。一生懸命願えば叶うよ」

唯「わたし今年もいい子にしてますから聞いてくださいな!」

憂「わたしもいい子にしてますから聞いてください!」

――――――――――

唯「……聞いてくれたかな」

憂「多分……」

唯「うぅぅぅさむくなってきた」プルプル

憂「結構長い間外にいたから、さむいね」ブルル

唯「はやく帰ってあったまらねば」

憂「うん。直ぐ作るからね」

唯「えへへ」

憂「えへへ」

唯「けどその前に!」

憂「まえにー」

唯「もう一回」

唯憂「新年あけましておめでとう!」

唯憂「今年もよろしくね!」

            おしまい