とある夜のこと


唯「おしっこおっしこ~、おしっこを溜めると身体に毒だよ~・・・あれ?」

憂「えーと、この薬草をこの煮汁の中に入れて3分・・・と」

憂「あとはこれで完成・・・ふふふ」

唯(憂?こんな夜中に台所で何してるんだろ?すっごく怪しい雰囲気がする~。声掛けたらいけない感じかな?)

唯(とと、そんなことよりおしっこおしっこー!)

~~~~~


翌朝

唯「おはよ~・・・あれ~、憂いないの~?いっつも早起きなのに珍しいこともあるんだ」

唯「そうそう、朝と言えば牛乳!牛乳は冷蔵庫の・・・ん?このガラス瓶何だろ?こんなのうちにあったっけ?」

早速、冷蔵庫の中から取り出して見てみる

唯「何かな、栄養ドリンクかな~?ガムシロップかも。よく分からないけど、取りあえず持っていこ」

唯は何気なくカバンの中に謎の液体の入ったガラス瓶を入れる

タタタッ

憂「わわわ!お姉ちゃんが先に起きてる!」

唯「あ、憂おはよ~、私が早く起きたんじゃなくて憂が遅かったんだよ~」

憂「あっ、本当だー!早く朝ごはん作らないと。待っててね!」


(冷蔵庫の中を慌てて確認する憂)

憂「(あ、あれっ、アレ・・・アレがないよっ(汗〉で、でも今はそんなことより朝ごはんを・・・!)」



朝食後、登校の時間


憂「お、お姉ちゃんは先に行ってて!私ちょっと捜し物があるから!おっかしいな・・・確かに冷蔵庫に・・・」

唯「(冷蔵庫・・・ひょっとして・・・あ!もう時間がないよ!)うん、分かった~、遅刻しないようにね~」

・・・

憂「隅から隅まで探したのに無い~っ(泣)ま、まさかお姉ちゃんが・・・でもお姉ちゃんにアレのことなんて聞くわけにも・・・」

憂「しょ、しょうがない・・・家に帰ったらさり気なく聞くことにして、今日のところは諦めよう・・・」

~~~~~


部室


唯「どーん!みんなお待たせだよ~♪」

律「お、唯も来たか、これで全員揃ったな」

澪「なんだなんだその意味不明な『どーん』っていうのは・・・」

梓「唯先輩こんにちは、待ってましたよ」

紬「それじゃあ、全員揃ったことですし、お茶にでもしましょうか♪」

梓「あはは・・・やっぱり今日もそうですよね~」

唯「やったー!待ちに待ったおやつの時間ですよ!」

澪「・・・んー、ムギ、ちょっとこの紅茶苦くないか?」

紬「そ、そうねぇ・・・確かにちょっとお茶の葉多くしすぎたかしら?」

梓「はい、いつもより苦く感じますー」

律「そうか?私は別に平気だけど?むしろ大人の味って感じでいいと思うけどな~」

唯「そうそう、渋いお茶こそ日本の味だよ!」

澪「いやこれ緑茶じゃなくて紅茶だから!」

紬「ちょっと待っててね、ええと、お砂糖お砂糖・・・う~ん、ごめんなさい、お砂糖切らしちゃったみたい・・・」

澪「あ~、そうかぁ。これから砂糖を買出しに行くなんてバカバカしいし、それならしょうがないか」

唯「・・・あ!!ちょっと待って!」

梓「?唯先輩どうしたんですか?」

唯「私持ってる!ガムシロップ持ってるよ!(コソコソ)はいこれ!」

澪「へ~、まさか唯がそんなもの持ってたなんて。早速使わせてもらうよ?」

唯「えっへん!私が今日の救世主なり~♪」

紬「私にも頂けるかしら?・・・ありがとう、唯ちゃんのおかげで助かった~」

梓「私にも下さい・・・ありがとうございます、唯先輩」

唯「えへへ、偉いでしょ偉いでしょ」

律「こっちは別にいいぞ~、てか何でそんなものカバンの中に入れてたんだよ!?」

唯「うん、朝起きて冷蔵庫の中見たらこの瓶が入ってたから持ってきたんだ~」

律「はぁ!?ま、まぁ見たところ無色透明だし、確かにガムシロップっぽいけどさ~・・・」

・・・

唯「ふぅ~、今日はまったりだねぇ~」

澪「今日『も』だろ?こういうのも悪くないけど・・・ふぅ~」

梓「何か違うような気もしないでもないですけど・・・いいですね~」

唯「?ムギちゃん何見てるの~?」

紬「これ猫の図鑑なの。最近動物セラピーって流行ってるでしょ?こうして動物を見て癒しを得るのよ~」

律「本物じゃなくて写真でも効果あるのかぁ~?」

・・・

律「ん?ん?(何かいつにも増してまったりしてるような・・・唯はともかくとして)」

澪「・・・」

紬「・・・」

梓「・・・」

律「お、おい、そこの3人ともどうしたっ!?まったりというか、ぼんやりしてないかっ!?」

澪「・・・(じ~っ)」

律「み、澪、なななんだよそんなきらきらした目でこっちを見て・・・」

澪「律・・・今日はとっても綺麗だね、顔も髪も瞳も・・・///」

律「いーっ!!な、何言ってるんだよ・・・な、じょ、冗談はよせよ?」

ガバッ!

澪「律ぅ~(ぎゅ~っ)」

律「こ、こら、抱きつくな~!ひぃっ、澪がおかしくなったああ!!唯~!助けてくれ~!」

唯「はははははいっ!何だかよく分からないけど、澪ちゃんしっかり~!ムギちゃんとあずにゃんも手伝って!」

紬・梓「・・・(ぽわ~ん)」

律「ま、まさか・・・この2人も・・・?」

唯「ム、ムギちゃん、大丈夫!?」

律「頼むから抱きついてきたりしないでくれよ・・・」

紬「ほわ~、私は別に大丈夫よ~」

律「ふぅー、良かった・・・って何図鑑舐めてるんだよおいっ!」

紬「猫ちゃん可愛い~、私の運命の人はこの猫ちゃんなのね!」

律「猫なのに人とかおかしーし!ああ・・・こりゃムギも陥落かぁ・・・」

唯「はぅぅぅ、こうなると残りはあずにゃんだけど・・・あずにゃ~ん?」

律「ううっ!こっちも目がキラキラしてるぅ~!」

梓「ああ・・・ムギ先輩・・・素敵です・・・!」

唯「あずにゃんもしっかりおかしくなっちゃったんだね・・・」

律「微妙に冷静に分析するな!それにそこは『しっかり』じゃないと思うぞ・・・」

澪「律ぅ~?(ぎゅ~っ)」

律「さらに密着してくんなー!」

ポカッ!!

澪「あ痛ーっ!」

律「げ・・・やり過ぎたか・・・ご、ごめんな~澪・・・でもこのショックで元に戻ったりして・・・」

澪「これが・・・律のパンチ・・・痛いけど気持ちいい・・・しかも謝ってくれて・・・ますます綺麗だよ・・・」

律「もうダメだ~っ!何とかしてくれー!」

梓「ムギせんぱ~い、もっと私のこと見てくださいよぅ」

紬「はぅ~っ猫ちゃ~ん」

梓「んもうっ、こちらに振り向いてもらうにはどうすれば・・・はっ!この猫耳を付ければ・・・!」

梓「にゃにゃにゃ~、あずにゃんですよ~♪」

紬「え?あずにゃんですって!?・・・ああ・・・何て可愛い猫ちゃんなの!抱きつきっ!(ぎゅ~っ)」

梓「にゃう~ん、気持ちいいにゃ~♪」

紬「はぁ~あずにゃんったら可愛い~、ちゅう~~っ」

梓「にゃあにゃあ♪んちゅっ、ちゅぱちゅぱっ、ペロペロペロ・・・」

律「うはっ、2人ともキスしてるー!しかもお互いの顔まで舐めあって・・・」

律「非常に残念ですが、これ以上お見せすることはできません!」

唯「ムギちゃんとあずにゃん、幸せそうでいいなぁ」

律「いいわけあるか~!」

澪「りっちゅ~ん、マイダーリ~ン?私たちもペロペロしようよ~?」

律「やめろー!私はまだ死にたくないんだ~(涙)」

澪「やだもう、キスしたくらいで死ぬわけないのに。ほら、んん~~」

律「顔を突き出してくるなー!肉体的には大丈夫でも精神的にいろいろ死にそうなんだぁ」

ボカッ!ドゴッ!律が連続パンチを繰り出し・・・

澪「はぅ~ん・・・痛・・・気持ち・・・い(ドサッ)」

律「よ、ようやく止まった~はぁはぁ」

唯「で、でもどうすれば良いんだろう?いったいどうしてこうなっちゃったの~?」

律「・・・そりゃあもう、考えられる原因と言ったら一つしかないだろ・・・あのガムシロップだ!!」

唯「ええっ、本気ですか奥さん!?」

律「今そのボケ洒落になってないから。ともかく!あの3人がおかしくなって、
  うちらが大丈夫なことで思いつくのはあのシロップしかないって」

唯「た、確かに澪ちゃん、ムギちゃん、あずにゃんは紅茶にシロップを入れて私とりっちゃんは入れてない・・・」

律「そうだそうだ!どう見てもその液体が怪しい!!」

律「唯!!今すぐ家に電話してその液体のことを聞いて!何かの薬だったら・・・」

唯「それがね~、昨日今日は両親とも用事で家にいなくて・・・
  だいたいあの瓶を見つけたの今日の朝だしもし入れたとしたらきっと憂が・・・」

唯「あああっ!?」

昨晩、憂が何かを作っていたことと今朝冷蔵庫のことを気にかけていたことを思い出す

律「うおっ!ど、どうした?」

唯「あのね、ひょっとしたら憂が・・・」

・・・

律「きっとそれだー!今すぐ連れて来るんだぁー!」

澪「ふぁ~~~・・・マイダ~リンりっちゅ~~ん?」

律「ぎゃー!い、生き返った・・・というかもうこれゾンビも同然だぁ~っ!」

がしっ!

澪「ふふふ・・・もう離さないんだから~♪」

律「ひぃ~っ!唯、10分、私が持ちこたえられるのは10分だ!それまでに連れて来るんだあ~!」

唯「あいあいさーー!!」


・・・20分後

ガラッ!
唯「りっちゃんお待たせ~!憂を連れて・・・り、りっちゃん!?顔中ハートマークだらけになってるよ~?」

澪「ダーリ~~ン、ちゃんとキスぅ~、キスしようよ~」

律「お・・・遅かったな~・・・唇・・・何とか唇だけは守り通した・・・ぜ・・・がくっ」

唯「あわわわ、りっちゃんしっかり!憂もこっちこっち!」

憂「う、うん!」

・・・

唯「ふぅーっ、つかれたー、憂と2人がかりでも澪ちゃんを椅子に縛り付けるのは重労働だったよ~」

律「は~っ、助かった・・・でもこれで終わりじゃないんだな~・・・あっちがさ・・・」

唯・憂「へ・・・?あっ!」

紬「はいあずにゃん♪次は私の背中にお願いね~?」

梓「にゃ~ん?ペロペロ~・・・次はムギ先輩も私の背中にお願いしますにゃ~」

憂「す、すごい効き目・・・2人とも制服脱いで下着姿に・・・」

唯「ふわぁ・・・すっごく大人な世界が広がってる気がする」

律「残念だ・・・こちらはファーストキスも脱衣も防止できなかった・・・そしてこのままじゃそのうち下着もきっと・・・」

唯「そ、そうだ!憂はあの瓶のこと知ってるんだよね!?説明してよ!」

憂「あ・・・・・・はい・・・」

・・・

唯「ええーっ、あれ惚れ薬だったのー!?」

律「なるほどねー、どうりで飲んだ3人がおかしくなるわけだ・・・それにしても効き目が半端ないな」

憂「ご、ごめんなさぁい・・・で、でも・・・最近お姉ちゃんいつも軽音部で家に帰ってくるの遅いし、
  休日も部のみんなと遊んだりで私、寂しくなっちゃって・・・それで・・・ネットで偶然、
  『惚れ薬の作り方』っていうのを見つけて・・・魔がさしちゃって・・・ぐすっ」

唯「そうだったんだ・・・憂・・・私も全然構ってあげられなくてごめん・・・」

憂「ぐすっ・・・お姉ちゃあ~ん!!」

律「あ、あの~、感動的なシーンで突っ込むのも悪いんだけどさ・・・そろそろ惚れ効果の解除法教えてくれるとうれしいな」

唯「そ、そうだよ憂!どうすればみんな元に戻せるの!?」

憂「え、えっとそれは・・・う・・・うう~ん・・・」

唯・律「それは!?」

憂「・・・・・・お姉ちゃんが・・・あのお薬を・・・飲んでくれたら・・・」

律「そんな訳があるかー!唯、お前もそう思うだろ?・・・唯・・・あれ?」

うるうる・・・

唯「そうなんだね・・・私が飲めば・・・みんな治るんだね?」

憂「(こくんこくん)」

律「うっわ~、まんまと乗せられてるよ・・・」

唯「私が飲んでみんな助かるなら・・・安いものだよ!」

憂「そっ、それで飲んだら私の方をじっと見つめてくれるかな・・・
  薬が効き始めた頃に見つめてた人に惚れることになるから」

律「今からでも姉を惚れされる気満々かいっ!」

唯「それなら・・・任せて・・・えいっ!(ぐびっ)」

憂「お姉ちゃん・・・なら、私もっ!(ぐびっ)」

律「2人して飲んでるしっ!はぁ・・・正常なのはとうとう私だけに・・・」

唯「じぃ~っ」

憂「じぃ~っ」

・・・

律「??おかしいな・・・もう2人ともあんなことやこんなことになっててもおかしくないのに・・・」

憂「お、お姉ちゃん・・・?何か変な気分にならないかな?その・・・ぽわぽわ~っとしてくるとか」

唯「ん~?そんなことないよ~?」

律「まぁ、唯の場合、常にぽわぽわしてるというか」

憂「私も・・・さっきからお姉ちゃんのこと見つめっぱなしなのに全然変な気分にならないよ・・・」

唯「どうしてだろう?う~ん・・・あれは惚れ薬なんだよね?飲んだ人をラブラブにさせちゃうんだよね?」

憂「そ、そうだけど」

唯「私、何もしなくても憂のこと好きだし、大切に思ってるよ~」

憂「あ・・・うん///」

唯「憂も私のこと、大切に思ってくれてるよね?毎日いっぱいお世話してもらってるし」

憂「うん///」

唯「だから思ったんだけどね、もうお互い想いあってるからお薬なんていらないんじゃないかな~って」

律「そ、そうか!既に相思相愛なら惚れ薬の効き目は発動しないってことか!」

憂「あああっ、そうかも!」

唯「良かった、良かったね憂~」

憂「お姉ちゃあ~~ん!!」

律「あ、あの~、お取り込み中すいませんが平沢憂さん、よろしければ本当の薬の効果の解き方を・・・」

憂「あっ・・・そうでした・・・ごめんなさい・・・惚れ薬の効果は効き始めから2時間くらいで切れるということなんです」

律「やっぱりさっきのは嘘だったんじゃないかっ!でも・・・はぁ~~~っ、
  2時間で元に戻れるんだぁ~・・・おかしくなったのが大体1時間くらい前だから・・・あともう1時間ってとこか」


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