唯「ごめん、私はやっぱり一緒にいけない!」 ダッ

梓「唯先輩!?」

律「ま、待てよ!!」

そして、唯先輩は扉の中に消えてしまいました。

澪「唯!?この先に憂ちゃんがいるんだろう?なら私たちにも手伝わせてくれ!」

紬「そうよ、水臭いわ!」

律「ちくしょう、ここを開けろってんだ!」 ガンガン

唯「ごめんね、みんな。でも、これは私にしかできないことだから……」

梓「それってどういう意味ですか!?」

唯「よく聞いて。もうすぐ、この悪夢は終わるから。だからみんなは村の入り口まで戻って」

唯「そこから、元の場所に戻れるから」

梓「唯先輩と憂を残していけませんよ!」

唯「私たちは大丈夫だから。憂も私も大丈夫だから……」

唯「ごめんね……」 ダッ

梓「唯せんぱぁあああああい!!!!」

奥へ、奥へと私は進む。

……いつまでも一緒にいられると思った。

憂の声が頭に響いてくる。

……お姉ちゃんと仲良くする皆さんを憎いとすら思った。

声が大きくなる。

……ずっとずっと私と一緒にいて欲しかった。

憂……

……お姉ちゃん、来てくれたんだね。




そこに憂はいた。


憂「お姉ちゃん」

唯「……」

憂「私ね、お姉ちゃんのことが大好き。他の誰よりも、だよ?」

唯「うん」

憂「だからね、これからもずっと側で一緒にいようって思ってた」

唯「素敵だね」

憂「でも……、ずっと一緒にはいられない……」

憂「分かってた、分かってたんだ」

唯「……」

憂「だからね、私はここでお姉ちゃんと一つになる。そう決めたの」

憂「お姉ちゃん、きて……」

唯「……」

唯「憂、私は……」

憂「お姉ちゃん」

石のベッドの上に横たわると
憂は私の両手を自らの喉元に導いた。

憂「お姉ちゃんだったらいいよ?」

唯「……」

憂「……」

唯「……」

憂「……殺して」


─────

姉「あんまり森の奥まで行くと危ないよ?」

妹「大丈夫だよ、おねーちゃん!お姉ちゃんは怖がりさんだなぁ」

姉「そんなこと言う子は、地図から消えた村に連れていかれちゃうぞー?」

妹「あ、それ私も聞いたことあるよ!お祭の日に消えちゃった村のお話でしょ?」

姉「よく知ってるね。でもこの話には続きがあるんだ。知ってた?」

妹「えー、知らないー」

姉「その村にね、私たちと同じような姉妹とそのお友達が連れて行かれちゃったんだって」

妹「……ほんと?」

姉「ほんとほんと。それで友達たちはなんとか帰ってくることができたんだけど……」

妹「その姉妹はどーなったの?」

姉「まだ帰ってこないんだってさ。警察も必死になって捜したけど、手がかりもなんもなし」

妹「……」

姉「あれ、怖くなっちゃった?」

妹「こ、怖くないよ!」

姉「あはは、ごめんね。まぁ私も人づてに聞いただけだから、嘘かほんとか分からないんだけどねー」

妹「もう!」

姉「だからごめんて」

妹「……」

姉「……どうしたの?」

妹「もしもだよ、私がその村に連れていかれちゃったら、お姉ちゃんならどうする?」

姉「あはは、決まってんでしょ!連れ戻しにいくよ」

妹「……ほんと?」

姉「あったりまえでしょー!こんなかわいい妹を置いていけるかっての」

妹「えへへー」 ギュ

姉「お、急に甘えん坊さんになったな」

妹「お姉ちゃん大好きー」

姉「うんうん、私も大好きだよー」 ナデナデ

ユウヤーケコヤケーノー♪

妹「あ、帰りのお歌が流れたよ。そろそろ帰らないとお母さんに怒られちゃう!」

姉「もうそんな時間かー。じゃあ帰ろっか」

妹「うん!」

姉「さ、行こう」

妹「……お姉ちゃん」

姉「んー?」

妹「ずっとずっと、一緒だからね……」



これにておしまいです