すいぞくかん!
梓「あの、唯先輩……」
唯「どしたの?」
梓「憂と純がいるんですけど……」
唯「ええっ」
梓「ほら、むこうの水槽の前……」
唯「ほんとだ……」
梓「見つかったらばれちゃいますよ、どうします……?」
唯「んー。とりあえず、髪型交換しよっか」
梓「はい?」
唯「はい、髪留め」さっ
梓「あぁ、なるほど、髪型交換ってそういうことですか……」ばさっ
唯「やっぱりあずにゃんは髪下ろしててもいいね、うんうん!」
梓「昨日の夜も髪下ろしてたじゃないですか」ぱちんっ
唯「外で見るとまた新鮮って言うかあ、かわいいーっ!」ぎゅっ
梓「あの、唯先輩、髪結びますからおとなしくしてください、あと目立ちます///」
梓「えっと……、こんな感じですかね?」きゅっ
唯「ふふん。どうですかねあずにゃんさん」
梓「……いいです、すごく可愛いです」
唯「えへへー//」
梓「(照れる唯先輩かわいすぎるもっと恥ずかしがらせたい)」
唯「あずにゃんのほうがかわいいよお!」だきっ
梓「あぁあ人が見てますってば!///」
~~~~~
純「なんか向こうに騒がしい人たちいるね」
憂「純ちゃん見て!イワシの群れすごい!きれい!」
純「ん?うん、すごいね」
憂「お姉ちゃんと梓ちゃんにも見せてあげたいなぁっ」
純「また今度来ようよ、みんなでさ」
憂「そうだねーっ」
純「お、見てよ憂、カニだよカニ」
憂「カニだねー」
純「あのさ憂……、実はわたし……」
憂「え?」
純「カニだったんだっ」チョキチョキン!
憂「……あ、うん、そーなんだ……?あはは……」
純「その反応が一番辛いよ……」
純「んっ?ふれあいコーナー……?」
純「……う、憂!」
憂「なになに?」
純「アレ!なまこ!なまこ触れるんだって!!」
憂「えっ……なまこ? 怖くない……?」
純「だいじょぶだいじょぶ! いってみようって!」
憂「純ちゃん一人で行ってきてよ……」
純「えー? ……じゃあ行かない」
憂「……じゃあ行く」
純「憂はやっぱりやさしいねー」
従業員「なまこです。手に乗せますねー」ひょいっ
純「えっ、ちょっ、ひぃいぃい……」ゾワワッ
憂「じゅ、純ちゃんどんな感じ?」
純「う、ういっ、パスっ!」ひょいっ
憂「きゃっ、わぁあぁあ……」ゾワワッ
純「「ぷにっ」で「ぶよっ」で「てろっ」って感じだよね!」
憂「ちょっと純ちゃん早くとってよぉっ、わたしついてくだけのつもりだったのにぃい……」
純「ごめんごめん」
憂「もう……」むすっ
純「ごめんってば」
憂「……でも、なまこに触るのなんて貴重な体験したかも」
純「そうそう! 人生なんでも経験だよ、将来なまこ触った経験がなにかに活かされるかも知れないんだよ?」
憂「そんな状況はたぶんいつまでもやってこないと思うよ」
純「いや、ないとは言い切れないね」
憂「じゃあ例えば?」
純「うーん……」
憂「言えないんじゃない」
純「いやいや、例えばさ、海の生き物の博士になったら、そういう研究もするかもじゃん?」
憂「じゃあその時は「ぷにっ」で「ぶよっ」で「てろっ」が役に立つのかも知れないんだね」
純「まぁ、その、可能性はね? なきにしもあらずだよ」
憂「そうかもねー」
純「……うぅ、次!イルカショー見に行こう!」
~~~~~
ざぶーん!
唯「あずにゃんあずにゃん、イルカさんすごいね!」
梓「どうやってあんなに高くジャンプしてるんでしょう……」
ばしゃっ、ばしゃっ、ばしゃっ
唯「おおっ、三頭同時ジャンプ!」
ばっちゃーん!
唯梓「きゃーっ!」ビチャッ
唯「しぶきが飛んできたーっ!不意打ちだよっ!」
梓「あはは、結構ぬれちゃいましたね」
梓「ほら、こっち向いてください、拭いてあげます」
唯「んー。……おぉーっ」
梓「もう、イルカばっかりみてないでくださいよ……」フキフキ
唯「じゃああずにゃんだけ見ようかな?」くるっ
梓「なっ//」
唯「むふふーっ」じーっ
梓「な、なんで少しずつ顔近づけてくるんですかぁっ!///」
唯「なんででしょーっ♪」ずいっ
梓「あぁもう、人がたくさんいますってば!///」
唯「みんなイルカショー見てるよ、だいじょーぶ……」ずずいっ
梓「うぅうぅぅぅ……!///」
~~~~~
純「おぉー、イルカショー、もう始まってたね」
憂「すごーい……」
純「あ、後ろのほうに居たほうがいいよ、水かかるから」
憂「そうだねー、空いてるし」
ばっちゃーん!
純「あ、向こうの人たち水かかってる」
憂「でもそれも楽しそうだよね」
純「平和だねー」
憂「平和だねー」
純「そろそろ全部回ったね」
憂「もう帰ろっか?」
純「んー、じゃあどっかで晩ご飯でも食べに行く?」
憂「あ、いいねいいね」
純「じゃあミスド!ミスドーナツいこうよ!」
憂「ドーナツはご飯じゃないよ?」
純「いやいや憂、しょうゆポンデリングは日本の食卓に革命をもたらすね……!」
憂「えっ?いまそんなのあるの?」
純「新商品だよ」
みすど!
純「ラッキー、タイミングよく100円フェアやってる」
憂「あ、ほんとだ、しょうゆポンデリング」
純「海苔かかってんだよね、海苔」
憂「海苔かかってるねー」
純「じゃあわたしはー、フレンチクルーラーにー、オールドファッション……、と」ヒョイヒョイ
憂「そんなに取って食べきれるの?」
純「はっ」
純「しまったっ……、つい取りすぎちゃったっ!」
憂「戻すのはよくないし、わたしと分けて食べよっか」
純「ありがとういー……」
憂「別に、全然だよー」
純「あ、じゃあハニーチュロもう一個いいかな?」
憂「純ちゃんドーナツ好きだね」
純「まぁね!」
純「んぐ。ねぇ、明日はどうする?」
憂「あ……、まだ純ちゃん、泊まってってくれるんだよね」
純「まぁ、憂のお姉ちゃん帰ってくるまでは、ね。……あーん」ぱくっ
憂「よかった。……純ちゃんは行きたいとこある?ほら、今日はわたしの行きたいとこいったし」
純「うーん、そうだなー……」
憂「買い物でも行く?夏も近いし、新しい服とか」
純「あっ!それだっ!……水着買いに行こう!」
憂「水着……。そうだね、ちょうどいいし、いこっか」
純「……ちょうど、いい、ね……」じろっ
憂「純ちゃんそればっかだね……」さっ
純「いやぁ、お恥ずかしい」じろじろ
憂「……えっち」
純「羨ましい限りだよ……」
ひらさわけ!
純「たっだいまー」
憂「おかえりー」
純「……おかえりー」
憂「ただいま♪」
純「……なにこの新婚さんみたいなやり取り」
憂「なんかいいよねー」
純「う、うん」
純「さてさて寝る準備まで出来た訳ですが……」
憂「な、なに?純ちゃん」
純「なんで枕が並んでんのさ?」
憂「昨日みたいにいっしょに寝ようかなーって」
純「もう開き直ってるよね」
憂「えへへ」
純「えへへじゃないよもう……」
憂「だめ?」
純「……だめじゃないけどさ」
憂「やった」
純「憂ってさ、いっつもお姉ちゃんといっしょに寝たりしてるの?」
憂「え、別にそんなことないよ?」
純「そうなんだ?なんかすごいくっついて来るからてっきり」
憂「もうお姉ちゃんに甘えるような歳じゃないよぉ」
純「あー、確かに」
純「どっちかというと憂が甘やかしてるよね」
憂「うんうん、もう甘えてくるお姉ちゃんが可愛くて可愛くて……!」
純「お姉ちゃんっ子なのはいつまでも変わらないんだ」
憂「お姉ちゃん大好きだからねー」
純「妬けちゃうよ、ほんとに」
憂「それに、純ちゃんには甘えやすいし」ぎゅっ
純「な、なにさ」
憂「純ちゃんはわたしの中でちょっと特別なんだぁ」
純「特別って?」
憂「えっとね、なんていうか、純ちゃんは純ちゃんなんだよ」
純「ふーん……、まぁ、わたしにとっても憂は憂だし」
憂「そうそう、だから特別なんだよ」
純「よくわかんないけどなんか嬉しいからいいや」
憂「うん、それじゃ純ちゃん、おやすみなさい」
純「おやすみ、……寝相悪いから気をつけてね……」
にちようび!
純「んぁ……」ぱちっ
純「いまなんじ……」チラッ
純「ごじまえ……」
純「ういは……」
憂「……すぅ……すぅ……」ぎゅうー
純「うん」
純「寝返りうてないわけだよ……」
純「どれどれ……」じっ
憂「んぅ……」
純「かわいい寝顔じゃないの」
純「ケータイケータイ……、ぴろーん」ピローン♪
純「待受に設定して……と」カチカチ
純「憂のケータイにも送信」
♪アンドゥトロワァ-
純「よし」
純「二度寝しよーと……」
憂「ん……」ぱちっ
憂「なんじだろ……」
パカッ
憂「しちじかぁ……おきなきゃ……。あれ?めーるだ……」
憂「純ちゃんから?」カチカチ
憂「あっ……、もう……///」
憂「……」
純「むにゃ……」
憂「えいっ」パシャッ
憂「添付して……返信!」
♪ジュンジュワー
憂「……よし、朝ごはん……お味噌汁作ろっと」
~~~~~~
なかのけ!
梓「……」
唯「……ぁz……むにゃ……」
梓「(今、わたしの目の前には唯先輩の唇がある……)」
梓「(そして唯先輩は眠っている……この状況で唯先輩を恥ずかしがらせる方法は……)」
梓「(……例えばこんなの)」
――
――――
梓「唯先輩ちゅっちゅ」
唯「んー……?……な、なにしてるのあずにゃんっ!?///」ドキドキ
梓「おはようのキスです、唯先輩」キリッ
唯「あ、あずにゃ……お、おはよ////」
――――
――
梓「(いい……!)」ハァハァ
梓「(あぁでも!……寝込みを襲うとか!……恋人のすることじゃ……)」
梓「(いやいや、キスぐらいいいよね?だってこのままじゃ生殺しだよ……)」
唯「んぅ……」もぞもぞ
梓「(きゃあああ唯先輩の匂いが胸が唇が急接近でもうきゃあああ//)」
梓「(あぁもうだめ……まるで吸い込まれるように……あと5センチ……4センチ)」
梓「(さ、さんせんち……にせんち……吐息がぁあぁあ……////)」
梓「(あと、い、いっせん――)」
唯「」ぱちっ
梓「うわぁあ!?おおおおはゆいせんぱいございます!?!」ビックゥ!!
唯「……あずにゃん……あさからげんきだねぇ……」ぎゅっ
梓「あ、ごめんなさい……」
唯「ううん……。……いま、もしかしてあずにゃんちゅーしようとしてた?」
梓「え///」
唯「ぜったいそうだよねえ、おはようのちゅーしようとしてたよねえ」
梓「そ、そんなことないですっ!///」
唯「そうなの?……じゃあ今しよっか」がばっ
梓「え、ちょっと唯せんぱい?!ね、寝ぼけてますよねっ!?どうして手をおさえつけ……!」
唯「にげられないよー、んふふふふー」ギシッ
梓「あ、ぁあぁああ……もう……///」
唯「はむっ……ちゅー……」
梓「んっ……ちゅ……//」
唯「ぷぁっ……はぁ……」
梓「はぁ……はぁ……、もう、逃げませんから、離してくださいよ……」
唯「えへへ、ごめんごめん……」ぎゅっ
梓「ついでにわたしの上から降りて貰えると嬉しいんですけど……」
唯「ええ?やだー……」
梓「もう、ちょっとだけですよ……」
唯「うん、ちょっとだから……。……やっぱりおきてるあずにゃんのほうがちゅーもたのしいね……」
梓「はい?……」
梓「えっ、ちょっと、どういう……!///」
唯「……むにゃ…………」
梓「……寝ちゃったし……おもい……」
最終更新:2011年01月03日 23:20