唯「あっ、待って待って!あといっこだけ決めなくちゃ!」

澪「でももうすぐ下校時間だぞ?そろそろ帰らないと……」

唯「あといっこだけー」ジタバタ

律「わかったよ。じゃあそれだけ決めて終わりな」

梓「で、何を決めるんですか?」

唯「記念日だよ記念日!国民の休日!」

紬「記念日って……クリスマスとかお正月とか?」

唯「そうだよ!それに加えて私たちの国だけの記念日も作るの!」フンス

唯「まず私の誕生日でしょ、あとあずにゃんの誕生日とりっちゃんの誕生日と……」

澪「誕生日ばっかりだな…」

唯「澪ちゃんの誕生日とムギちゃんの誕生日と……え~っと、りっちゃん他に何かある?」

律「私に振るか!?えーっとそうだな………この日とこの日とこの日とこの日」

梓「4月ばっかりですね。しかも結構固まってますし……」

紬「この日は何の日なの?」

律「…この日は澪と2人で軽音部を作った日で、この日はムギが、この日は唯が、この日は梓が入部した日だよ」

澪「律…」

梓「律先輩…」

律「な、なんだよ…」

紬「……ねえねえ、この日も記念日にしない?みんなで合宿に行った記念日!」

唯「いいねそれ!じゃあ夏フェスに行った日も記念日にしよう!あとみんなでギー太を買いに行った日も!」

律「じゃあこの日は唯の家でヘンテコな鍋食べた記念日な!」

唯「えー?!ヘンテコじゃないよ!マシュマロ豆乳鍋だよ!」

澪「十分変だと思うぞぞ…」

紬「あとりっちゃんがドラム以外の楽器やりたいって言ってた日があったでしょ?あの日も記念日にしない?」

律「えー?何か嫌だなあ…」

唯「でもそのおかげで新しい曲が出来たんだし、私は賛成だよ!」

梓「私もそれに賛成です!あ、あと他の曲が出来た日も全部記念日にしちゃいましょう!」

梓「あとは去年の学園祭と、今年の新歓ライブの日と……」

澪「それに今度の学園祭の日もな」

律「……私たちにとっては高校最後のライブだもんな」

唯「3年間って意外とあっという間だったねー」

澪「本当にいろんなことがあったよな…」

律「澪がステージで転んでパンチラしたりな」ニシシ

澪「お、思い出させるな!///」ポカッ!

律「いたーい!」

紬「でもこれで高校の部活はおしまいだなんて、なんだか実感がないわ……」

梓「先輩たちは今度のライブでもう引退なんですよね」

澪「ああ、一応全員進学希望だから、学園祭が終わったら本格的に受験勉強しなくちゃな」

唯「でも部室には顔を出すつもりだよ。あずにゃんを1人にはしないからねー!」ダキッ

紬「あとね、もし邪魔じゃなかったら部室で勉強させてもらおうかな、って思ってるんだけど…」

梓「全然いいですよ、私も一人よりは先輩達と一緒の方がいいですし…。ただ…」

唯「ただ?」

梓「先輩たちとこうしてお話したりお茶したり、練習したりするのもあと少しなんだなあって思うと…」

梓「ちょっと…寂しいです……」

唯「あずにゃん…」

澪「梓…」

紬「梓ちゃん…」

律「…いや違うぞ」

梓「えっ?」

律「私たちは引退するんじゃなくてじゃなくて一時休止!受験が終わったらまた活動再開だからな!」

澪「…そうだよな!卒業してもまたこうやってみんなで集まることはできるよ」

紬「私もみんなでしたいことがまだまだいっぱいあるわ!」

唯「高校生は終わっても、まだまだ時間はあるんだもん!365日が毎日記念日になるくらい、いっぱい思い出を作ろう!」


律「よーし!それじゃあ早速明日はみんなで遊びに行く記念日なー!」

唯紬「おー!」

澪「おいちょっと待て?!練習は?!

梓「……クスッ」

相変わらず軽音部は遊んでばっかりで、全然練習してなくて……

でも、最近はそんな放課後もあんまり嫌いじゃなくて……

やっぱり純に言われた通り、私もこの空気に馴染んできちゃったのかな……?

唯「さ、あずにゃんも一緒に帰ろ?」

でもいいよね?だってこうやって5人でいる時間が一番楽しいんだから!

梓「……はい!」

来年も再来年も、こんなに素敵な先輩達とたくさんの記念日を過ごせますように

おしまい




蛇足

コンコン ガチャ

和「あなたたちまだ残ってたの?」

憂「お姉ちゃん、もう外真っ暗だよ?」

唯「え?うわっほんとだ!?」

澪「全然気付かなかった…」

律「夢中になってたらあっという間に時間が過ぎたな~」

和「何に夢中になってたのよ……相変わらず練習はしてなかったみたいだし」

梓「うう…反論できない……」

紬「実はね…」

………

憂「もし軽音部で国を作ったら、ですか……」

唯「そうだよ~、みんなで何の役をするか決めたりしたんだ~。りっちゃんが王様でムギちゃんがお妃さまなんだよ~」

和「なんというか、あなたたちらしいわね」クスッ

唯「あーっ、和ちゃんに笑われたー」プンス -3

和「はいはい」

律「ところで配役と言えば、和って大臣って感じだよな」

紬「そうよね、和ちゃんって生徒会長だし、頭もいいし…」

和「そ、そうかしら」

唯「もちろん憂は私の妹の役だよー!」ダキッ

憂「本当!?ありがとうお姉ちゃん!」ギュッ

梓「まったくこの姉妹は…」

さわ子「それじゃあ私は一体何の役なのかしら?」

澪「うわぁ!?さわ子先生いたの!?」

さわ子「失礼ねー、さっきからずっといたわよ」ブーブー

さわ子「で、私は何の役?」

唯「りっちゃん隊員!敵襲です!」

律「おのれ職員室の手先め…また我が国の食料を食い荒らしに来たか……」

律「唯隊員!年増ホイホイの準備を!」

唯「ラジャー!」

さわ子「なぁんですって!!」

唯律「ぎゃー!!」

澪「何やってんだか…」


さわ子「全く、そんなことして遊んでる暇があるなら少しは勉強でもしなさい!」

律「国を作ることをシミュレートすることで社会の勉強をしてたんだよー、なんて……」

さわ子「馬鹿なこと言わないの!」

律「は、はいー!」ビクビク

唯「馬鹿じゃないもん!本気だもん!」

梓「本気で作るつもりだったんですか!?」

さわ子「国を作ろうだなんて考えてるくらいなら、さぞかし学校の成績も素晴らしいのでしょうね~?」ニヤニヤ

唯「う…」

さわ子「そういうのはせめてテストでいい点取ってから言いなさい。まあ何点取ったところで唯ちゃんには無理だろうけど」フフーン

唯「ぐぬぬ」

さわ子「もし唯ちゃんが国を作れるのなら鼻からスパゲッティでも何でも食べてあげるわよ」ケラケラ

唯「くそー、さわちゃんめー…」

和(唯が悔しがってる…)

憂(お姉ちゃんの望みは私の望み…)

紬(唯ちゃんの望みは何が何でもかなえてあげなくちゃ…)

和憂紬「…」コクン


それからの3人の行動は早かった

まず和が市と学校側を相手に交渉を開始

生徒会長として培ってきた交渉力で、見事に音楽準備室の土地の権利の獲得に成功した

次に紬が琴吹家の人脈とコネを使い、TBSと京都アニメーションに接触

琴吹家がメインスポンサーとなることで、自分たちの高校生活を基としたアニメ「けいおん!」の放送を決定させた

「けいおん!」は放送開始直後から大反響を呼んだ。その人気は社会現象にまでなり、BDや関連グッズは飛ぶように売れた

このグッズの売り上げで、紬は国家として運営していくのに必要な財力を獲得したのであった

和の交渉力と紬の財力、そしてこれまでの勢いを武器に、今度は国を相手に独立交渉を開始

さすがに反対意見も多数あったが、それらは憂の手によって文字通り海の藻屑と化した

また、「けいおん!」のアニメ化により知名度と世論の支持を得たことも大きかった

世論の後押しで、また、3人の独立への執念によって、最初の交渉から一ヶ月後、地球の歴史に新たな国の名前が刻まれることとなった

さわ子「」ズゾゾゾゾ…

おしまい



あとたぶん既出の小ネタ


梓「そういえば国名はどうするんですか?」

澪「そういや全然決めてなかったな…」

律「…よし!それじゃあ国名はタイナーカ王国で決定な!」

唯「えー?!ヒラサーワ王国の方がいいよ!」

律「私は王様だぞ!王様の命令は絶対ー!」

唯「タイナーカ王国ってなんだか田んぼばっかりの田舎みたいじゃん!ヒラサーワ王国の方が絶対かっこいいよ!」

律「タイナーカ!」

唯「ヒラサーワ!」

唯律「ぐぬぬ」

澪梓(正直どっちでもいい…)


紬「ねえ、私にい考えがあるんだけれど……」

唯「いい考え?」

律「まあお妃さまの意見だし、一応聞いてみるか…」

紬「えっとね、唯ちゃんとりっちゃんの名前から一文字ずつ取って……」

紬「『ゆり王国』なんてどうかしら!」

澪梓(えぇー!?)ガビーン

律「おお!いいなそれ!」

唯「お花の名前だし、なんだか可愛い!」

紬「でしょ?それに百合の花には『仲良し』って意味もあるそうなの。私たちにはぴったりだと思うわ♪」

澪梓(絶対違う意味だー!)

律「じゃあ国名は『ゆり王国』で決定なー!」

唯「さんせーい!」パチパチ

紬「うふふ」

fin