2010年5月8日 軽音部室

梓「そういえば律先輩」

律「ん?」

梓「4日に行って唯先輩と和さんを見たんですよね?」

律「え、うん。それが?」

梓「それでその唯先輩はその時間の律先輩と電話越しに会話していた」

律「ああ……」

梓「てことは同じ時間に律先輩は二人いることになるわけですね」

律「そうだけど」

梓「その二人が偶然会っちゃったりしたら……」

律「それって、前も話さなかったっけ?」

澪「パニックになるよな、ふつう」

紬「でも待って」

唯「ムギちゃん?」

紬「本来、りっちゃんがもう一人と会うことなんて考えられない」

紬「ていうか、その時間にりっちゃんが二人いる時点でおかしいのよ」

律「あ~!! もう何が言いたいんだよ!」

紬「矛盾が生まれるの」

澪「あ!」

梓「ですよね……?」

唯「え? え?」

澪「でもそれ言っちゃうと、過去に行って無事帰ってきた律と梓は何なんだってことになるよな」

紬「うん……」

唯「つまり、つまり! あのタイムマシン太は変ってこと?」

律「タイムマシン太ぁ?」

唯「名前です!」

梓「いつのまに……」

紬「あれを否定するつもりはないけど、色々とありえないと思う」

梓「現在から過去に電話が通じちゃったりしてますもんね……」

唯「私のお手柄だよねー」

梓「はいはい」

ガチャリ

さわ子「ふぃ~、ひと段落ついたわぁ」

律「お、さわちゃん」

紬「お疲れ様です。先生」

さわ子「お茶、頼めるー?」

紬「すぐに用意しますね」

さわ子「いやぁ、やっぱり自分のクラス持つと大変ねー」

唯「肩揉んだげる」モミモミ

さわ子「あ、あーっ!! そこ、そこぉ~ん!」

梓(ばば臭い……)

澪「……!」

澪(なぁ、梓)ヒソヒソ

梓「?」

澪(もしかして、さわ子先生……あのタイムマシンのこと知ってるとかないかな)

梓(え! そんなまさか……)

澪(でもここの物置から出てきたわけだし、ギターだし)

梓(ギターってとこ、関係ありますか)

澪(さわ子先生はここのOGなんだよ)

梓(え~!? し、知らなかったっ)

澪(……まぁ、そこは置いておいて。とにかく何か知ってるかもしれない)

梓(聞くんですか?)

澪(なにかわかるかもだろ?)

梓(まぁ……)

律(それについては止めておいた方がいい!)

澪・梓(!?)

澪(もしかして、さわ子先生……あのタイムマシンのこと知ってるとかないかな)

梓(え! そんなまさか……)

澪(でもここの物置から出てきたわけだし、ギターだし)

梓(ギターってとこ、関係ありますか)

澪(さわ子先生はここのOGなんだよ)

梓(え~!? し、知らなかったっ)

澪(……まぁ、そこは置いておいて。とにかく何か知ってるかもしれない)

梓(聞くんですか?)

澪(なにかわかるかもだろ?)

梓(まぁ……)

律(それについては止めておいた方がいい!)

澪・梓(!?)

さわ子「それじゃあ私、また用があるから。何かあったら職員室にね」

「はーい」

律(息抜きにきただけかよっ)

ガチャリ

唯「で、どうすんの?」

梓「どうするって……」

紬「そうねぇ……」

律「私思ったんだけどさ、あれってその気になれば未来にもいけるよね。たぶん」

「!」

澪「そうか……そうだった」

梓「過去に行ってから現在へ戻るってのは別の見方をすれば、その時間から未来へ行くってことですもんね……」

紬「過去、過去って考えてて全然思いつかなかった……」

律「え、なに? 私お手柄? きゃっほう~!」

唯「じゃあ未来の私たちに会いに行く!?」

梓「でも未来の自分に会うのって、なんだか怖くありません?」

唯「へ? どうして?」

梓「……死んでたらいやじゃないですか」

唯「うっ……」

律「でも面白そうだよ!」

澪「まぁ、うん」

紬「そうねぇ」

梓「え、えー……」

律「てことで未来行き決定!」

唯「わぁーい!」

梓「いいのかなぁ……」

紬「まぁ、行ってみなきゃ何もわからないし」

梓「わからないのが不安なんですっ」

澪「とりあえず1日後に行かない? だいぶさきだと怖いし」

律「なんだよー、澪は臆病だなー」

澪「お、臆病とかそういうのじゃなくて!」

紬「でも実験としては澪ちゃんの言うとおりにした方がいいと思うな」

律「ん、ムギがそう言うなら……」

澪「なんなんだよっ」

唯「まぁまぁ~」

紬「とりあえず、私と梓ちゃんがこっちに残るってことでいいわね」

唯・律「異議なーし」

澪「本当にいいのか、梓?」

梓「自分の未来なんて怖くて見られません。たとえ明日のことだとしても」

律「チキンー、あずチキンー」

唯「おいしそうだねぇ……じゅるり」

梓「や、やめてください!」

澪「とりあえず行こうか。それじゃあ律、先手は任せた」

律「おっけ~」

唯「あれ、ここからタイムスリップしていいの?」

律・澪「あ……」


女子トイレ

ポーン、ポーン、ピーン

律「それじゃ、行ってきま――――」ヒュッ

澪「律ぅ!」

唯「もぉ、大げさだなぁ。そいじゃ、次私だねー」

ポーン、ポーン、ピーン

唯「ターイムスリッ――――」ヒュッ

澪「ゆ、唯も消えた……よ、よし!」

梓「気をつけてきてくださいね? 向こうについたら電話、忘れないでください」

澪「う、うん!」

ポーン、ポーン、ピーン

澪「あわわわわ――――」ヒュッ

梓「大丈夫かなぁ……」



2010年5月9日 女子トイレ

澪「―――……んん!」

澪「あ、あれ?」

唯・律「……せーのっ」

唯・律「ようこそ! 一日後へー!」

澪「うわわぁっ!?」

唯・律「あははははっ」

澪「お、驚かせるなバカっ!」

唯「えへへー。あ、そうだ電話、電話……」

Prrr…

紬『もしもし、唯ちゃん? こちら2010年5月8日です』

唯「繋がったよ!」

律「やっぱほんとに繋がるのかぁ……」

澪「もしもし、ムギ? 唯と変わった。こっちは無事に9日に来れたみたい」

紬『そう、よかった。それにしても本当に未来にも行けちゃうのね。とりあえず梓ちゃんと変わるね』

梓『先輩方! 無事ですか!』

律「無事、無事ぃ~。ぴんぴんしてるぜー!」

梓『よかった……それじゃあ、さっき言ったことを忘れずに行動してくださいね』

律「何だったっけ?」

澪「おいっ」

梓『もし、もう一人の私たちを見つけても絶対に接触しない! 変な事はしない!』

梓『……大丈夫かな』

唯「大丈夫! 心配ご無用だよ、あずにゃん!」

梓『……心配で仕方がないですよ。それでは』

プツッ

律「さて」

澪「最初は何するんだ?」

唯・律「9日の私たちを探す!」

澪「おい!?」

律「だって過去の私たちは普通にいたろ? だったら未来の私たちはどうなのかなって」

澪「……つまり、この時間でも私たちが本当に二人存在することになるか確かめにいくと?」

唯・律「いえーす」

澪「そうだな、いいかも。でも見つけても約束通り下手に接触しないで遠目から見るだけだからな? 話しかけに行ったりするなよ?」

唯「そんなヘマしないってー」

律「おう」

澪「……じゃあ部室を覗きに行こう。今の時間いるとしたらそこしかないはずだ」

唯・律「りょうかーい!」



軽音部室前

「でもどうするの?」

「そうだなぁ」

「やっぱり……とか?」

「いやいやいや」

コソコソ…

律「ふつうにみんないるな……お茶してる」

澪「タイムマシンのことについてでも話してるのかな……」

唯「私たちっていつもあんなことしてたんだねー、練習全然してないねぇ」

律・澪「うっ……」

澪「それはそうと、見つかったら大変だ。もう行こうよ」

律「もうちょっと! もうちょっとだけ!」

唯「見てみて~! あずにゃんのほっぺにシール貼ってあるよ~」

澪「いいからいくぞっ!」


律「で? 次はどうすんの」

唯「特にないね」

澪(なにも考えてなかった……)

唯「あ、そういえば今日雑誌の発売日だったよー!」

律「いつも立ち読みしてるやつの?」

唯「うん! ねぇねぇ、何もないならそれ読みにいきたいなっ」

律「そうだなぁ……澪もそれでいいか?」

澪(どうしよう?)

.>>74
いいんじゃない? ダメに決まってるだろ!

※ダメに決まってるだろ!



あら、じゃあダメな方で

澪「ダーメ」

唯「えー!」

律「澪はケチだなぁ」

唯「ねー」

澪「ケチで結構。それに変なことして大変なことになったらどうするんだ?」

律・唯「ん~」

澪「というわけで、学校のどこかで大人しく時間が経つのを待つぞ」

律・唯「ぶー!」

澪「いいなっ」

律・唯「はーい……」



2010年5月8日 軽音部室

シュッ

唯「ただいまー」

紬・梓「!?」

梓「い、いきなり帰ってこないでくださいよ!」

律「ふひー」シュッ

澪「……」シュッ

唯「いやぁ、驚かそうかなって思ってねぇ」

梓「……」

澪「い、いや! 私は止めたんだぞ!?」

紬「まぁ、何事もなくてよかったわ」

律「変なことは何一つしてきてないからな!」

梓「偉そうに言わないでくださいよっ」


2010年5月22日

律「じゃあまた明日なー!」

唯「ほーい。んじゃ、あずにゃん。帰ろう?」

梓「はい」

唯「いやぁーにしても今日も平和だったねぇ」

梓「まぁ、いつも通りですよね。それにしてもタイムマシンは結局使い道が見つかりませんでしたね」

唯「なんだかんだでそうなっちゃったねぇ。でもま、これでよかったんじゃない?」

梓「そうですかぁ……?」

…ブゥゥーン

唯「じゃ、私こっちだから! ばいばーい!」タタタ…

梓「あ、はい。お疲れ様でし――――」

ドンッ

グチャ

梓「……え」

梓「……」

「きゃあぁー!!」「誰か轢かれたぞっ」

梓「え……え……?」

梓「ゆい、せんぱ――」

ヨロヨロヨロ…ペタン

梓「……ゆいせんぱい?」

唯「    」

梓「ね、ねぇ? ゆいせんぱい……ゆいせんぱいってば……」ユサユサ

唯「    」

梓「あ……あ…………」




梓「いやぁああああああああぁあぁああああああぁああああああぁぁあああああああああ!!!!?」

BADEND4



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