梓「お願いですから、そのまま、何もしないで……え、えと、何ていうか……えっちしたいなーっていう感じで、レンズに目線送ってもらえます?」

唯「ん……声に出しても、いいよね?」

梓「んくっ……は、はい」

 接写になるっぽいけど、ピントは自動で合わせてくれるみたい。
 だから、膝上の唯先輩の、頭から腰の辺りまでをフレームに収めていたんだけど。

唯「したいよ、あずにゃん……ずっと、ずっと、今朝会った時からずっと、えっちぃことしたくて堪らなかったんだよぉ」

唯「それなのに、誤魔化されたり、逃げられたりして、私……もお、こんな近くであずにゃんとくっついたら、本当に我慢出来ないよぉ」

 ぱしゃ。

梓「…………」

唯「ね、撮れた? 撮れた? どお?」

 ぴぴ、ぴ。

唯「……撮れてるけど……どうかな、あずにゃん?」

梓「……えろっちぃ視線で、何かこう、全身からえっちぃことしたいオーラも出てて、とってもいいんじゃないかと」

唯「えへ。今の、かなり本気で言ってたもん……あずにゃんが何も感じてくれなかったら、とっても悲しかったかも!」

 い、いえ、デジカメを構えてなかったら、がばっと覆い被さってたかもしれませんよ。
 こんな……っく、えろっちぃ視線で姿勢で雰囲気で、まさかまだ明るいのに私を本気で誘ってらっしゃいますか?

梓「……え、えっちぃこと、し、します、か?」

唯「うんっ!」

 私のその言葉を待っていたかのように、唯先輩は満面の笑みを浮かべた。

唯「カメラ、防水カバーに入れておくね……あずにゃんが撮りたいって思った時は、いつでもどんな時でも、好きなだけ撮ってくれていいから」

梓「あ……でも、それって……」

唯「だいじょぶ。現像に出すわけじゃないし、パソコンの使い方も覚えたから……レポートの分以外は、私達ふたりだけの秘密だよっ」

 そう言って、唯先輩は部屋専用の露天風呂の方へ走っていって。

唯「あ、いいお湯……あずにゃん、もう大丈夫だよね?」

 大丈夫っていうのは、のぼせないかっていうことですか。
 それとも、えっちぃことする心構えが出来たっていう意味ですか。
 ……まぁ、両方オッケーですけども。

梓「本当に私にカメラ預けちゃっていいんですか?」

唯「うん。あずにゃんがどーゆー目で私を見てえっちぃ気分になってるのか、私も知っておきたいし?」

 責任重大ですね、それ。
 でも、ええ、さっきの視線のお陰で興奮しちゃいましたし……間違っても他人が入ってこないなら、その、しましょう、か。

唯「えへへ……先に入っちゃおう!」

 帯と浴衣をするっと外して、唯先輩が湯船に飛び込んだ。
 私も……カメラがちょっと邪魔だけど、持ったままで浴衣を脱いで、その隣に滑り込む。

唯「あずにゃん……カメラは離さないんだ?」

梓「唯先輩が、撮って欲しいって言ったんじゃないですか」

 唯先輩の性格的に、嫌とは言わないんでしょうけど……遠慮せず撮っちゃいますよ、私。
 さすがに邪魔になった時はお風呂の縁に置いたりするでしょうけど。

唯「ん……ね、キス、して欲しい……」

梓「はい……ん、ちゅ……」

 唇を触れ合わせるのもそこそこに、ねっとりと舌が絡み合う。
 身体は熱いお湯で温められているのに、それよりも熱く感じる。

唯「んぁ……は、はぅ……私、こんなにあずにゃんにめろめろだよぅ」

 ぱしゃ。

唯「はわっ」

梓「……いつでも、いいんでしたよね」

唯「う、うん……ふたりの秘密だもん。もっと、私があずにゃん以外の人に見られたら生きていけなくなるくらい恥ずかしいえっちぃ顔してる時でも、撮っていいんだよ?」

梓「私、にも、そんな余裕があったら……是非、撮らせてください」

 とりあえず、カメラを置く。
 自由になった両手を、唯先輩の背中から回して抱き締めて、左右の膨らみを揉みしだく。

唯「んぅ……ん、んあ、はぁ……あ、あっ、やん、カメラ使えないよ、あずにゃぁん……い、いいのぉ?」

梓「カメラなんて、正直なとこ、どうでもいいです。それよりも、唯先輩とエッチするのに集中したいですから」

 私に余裕があって、唯先輩にも隙があれば勿論狙いますけどね。
 でも、今は唯先輩の胸を触りたくて、隣り合っていた身体を重ねるように持ち上げて、私の膝に乗せる。

唯「んはぁ……あずにゃん、どんどん上手になってきてる……ちょっと触られただけなのに、私、もおとっても感じちゃってるよ」

梓「唯先輩だって、私をいじめる時はすっごい勢いじゃないですか。感じすぎちゃって、イかされちゃって、でも許してくれなかったり?」

唯「んんっ、はうぅんっ……んく、あぅ、ああ……い、いぢわるぅ……♪」

 私自身のそれとは程遠い膨らみを、こねるように揉みほぐしていく。
 痛い場所はわかってる。痛くない……気持ちいいところも、知ってる。
 唯先輩が甘い声ばかりを上げてくれるように、精一杯の気持ちを込めて指先に集中、集中。

唯「はぁんっ、あっ、あああっ……やぁ、感じちゃうよっ……あずにゃぁん、あ、あっ、気持ち、いいっ……!」

梓「唯先輩って、乳首、もっと感じますよね?」

唯「ひゃあ!?」

 きゅ、と指の間に唯先輩の固く尖った乳首を挟み込む。
 こりこりっとした手応え、言い換えれば掴みどころのないおっぱいよりも、狙いを定めやすい。

唯「んきゅうぅぅぅぅ! んんっ、あっ、あふ……ふぁ、あぅ、ふにゃああああんっ!」

梓「あんまり興奮すると……すぐ、のぼせちゃいますよ?」

 爪の先で、乳首をカリッと軽く引っかく。

唯「ひぃんっ!?」

梓「もお、唯先輩ってば敏感なんですから……あ、そうです。今の顔、写真に残しておきましょうか?」

唯「あ……や、やぁ、そんなぁ……」

 ぎゅっと抱きかかえて、空いてる方の手でカメラを構える。

 ぱしゃ。

唯「んにゃ……は、恥ずかしい顔……と、撮られ、ちゃったぁ……」

梓「イったら、また撮ることにしましょうか?」

唯「ん……あ、あずにゃんが、撮りたかったら……いい、よ?」

 カメラを置いて、また唯先輩の身体を触ることに専念する。
 ふにょっと柔らかな膨らみを包み込むと、膝の上で、唯先輩がぞくっと全身を震わせた。

唯「んひゃんっ」

梓「私にする時は、ちょっと怖いくらいなのに……される時は、とっても可愛いんですねえ?」

唯「んんっ、あ、ふあ……わ、私、怖い……? あずにゃんのこと、怖がらせてた?」

梓「ものの例えです。雰囲気が怖い、とか……そういう意味で。本当に、存在自体が怖いと思ったことは……あったりなかったり?」

 怖いと思ったことはあっても、それはエッチの最中だけのことであって。
 普段は何ともないっていうか、こう、抱き着いたり抱き着かれたりでぽやぽやの幸せな気分にさせてくれるし。

唯「ん、ふぅ……わ、私のこと、怖く、ない……の?」

梓「怖いハズがありません。だって、こんなに……ちゅ、ちゅっ……んむ、ちゅむ……こんなに好きなんですから」

唯「あ、あは……嬉しい……♪ ね、ねぇ、キスぅ……もっと、してぇ?」

梓「はい……ん、んく、ちゅ、ちゅう……んむ、ちゅっ、ちゅちゅ、はぷ……あむあむ、はむ……れるっ」

 口付けだけでなく、甘噛みも織り交ぜる。
 歯形が付いたら困るだろから、本当に、軽く、かぷって。

唯「んぅ♪ んん、んー……気持ち、いいっ、あずにゃぁん……♪」

梓「それは、どうもです……んはぷ、んちゅ、ちゅくっ、ちゅう……あむはむっ、くぷ……」

 と、言われても。
 背中や肩に吸い付いているだけじゃ、何だかちょっとつまらない、から。
 唯先輩が震えながら浮かせている腕の下へ頭をくぐらせて、その先にある膨らみへ口を付ける。

梓「んちゅう……ちゅっ、ちゅっぷ、んむっ……はむむ、んっ、ちゅ、くちゅる」

唯「ひにゃ!? にゃ、あ、あぅぅ……あずにゃっ……ちょっ、ちょぉ……! いきなり、おっぱいは、駄目ぇ!」

梓「じゃあ、おっぱい舐めたり吸ったりします……で、いいですよね?」

唯「うく……よ、よくない、よ?」

梓「今更そんな都合は知りません……んむ、ちゅううっ、ちゅ、ちゅくく……んむ、はぷちゅ」

 本気で嫌だったら、私を跳ね除けてどっかに行っちゃうハズ。
 それをしないで、私の傍で、私が与える刺激に震えているっていうことは……つまり、本気で嫌がってない、っていうことですよね?

梓「ちゅううっ、んむ、んう、くちゅ……ん、ふ……乳首、吸わせてくださいね?」

唯「んふぁ、あぁ、あぅ……や、やあ、そんな、あずにゃぁん……」

梓「ちゅううっ、んちゅ、ちゅくっ、ちゅちゅっ……んちゅううううっ」

唯「ふにゃあああああああんっ!? ああ、あっ、ひゃああああんっ!」

 びくびくんって、唯先輩の身体が痙攣する。
 おっぱいだけでイくなんて、っていう人もいるかもしれないけど、唯先輩はイっちゃう人なんですよ。
 ……私も、ですけど。

梓「んふ、ちゅ、くむっ、れるりゅ、りゅぷ……んっ、ちゅっ、ちゅうううっ」

 おっぱいを揉みながら、更に乳首にも刺激を与える。
 どっちが気持ちいいのか、それは、唯先輩にしかわからないけど。

唯「んひっ、ひ、ひゃああああん! 駄目ぇ、あっ、あずにゃんっ! イっちゃうよ、私もおイっちゃうよおおっ!」

梓「ちゅっ、じゅちゅっ、くぷちゅ、ちゅるるっ……んむ、んむむくぷ、ちゅむむっ、れるれるるっ」

唯「あ、あっ、あああああ! ひゃああああああああんっ!」

 唯先輩が、胸元を突き出すようにしながら全身を硬直させる。
 ゆ、と意地悪く乳首を歯の先で引っかきながら口を離すと、その瞬間にびくんって揺れて、私の膝の上でぐったりと脱力する。

唯「ふあ……あ、あっ、んぁぅ……ま、またぁ……おっぱいだけ、で、イかされ、ちゃった、よぉ……♪」

 何となく、意地悪をしたい気分。
 だから、傍のカメラを構えて、唯先輩の全身を一枚。
 気付かないでいる表情を一枚。
 ……気付いた表情を、一枚。

 ぱしゃ。
 ぱしゃ、ぱしゃ。

唯「あぅ……や、やぁん……あずにゃん、こんなとこ撮るの、意地悪だよぉ……」

梓「唯先輩だって、後で私をイかせて、骨抜きのふにゃふにゃにして、こういう写真を撮るつもりだったんですよね? お相子ですよ」

唯「んぅ……」

梓「……そんなつもりはなかったんだよぉ、とか反論してくださいよっ」

 ぱしゃ。

唯「ね、ねえ、あずにゃん。お願いがあるんだけど」

梓「……はい?」

唯「今の、イってる顔の横で、私にちゅうしながら、一枚……撮ってくれないかな?」

 そんな写真を見たって、得するのは私か唯先輩だけ。
 ええ、いいですとも、喜んで。

梓「んじゃ、撮りますよ」

唯「えへー」

 ぱしゃ。

唯「ね、私の顔、やーらしかった?」

梓「はい、とっても。下品な言い方をすれば、オカズに使えるくらいでしたよ」

唯「えへへ……嬉しい。あずにゃんに、そんだけ感じさせてもらったってゆうのが、とっても嬉しいよ」

梓「……まぁ、オカズはともかく……そろそろ夕食の時間です、ゆっくりじっくり落ち着いて、興奮を覚ましましょうね」

唯「うん」

 いきなり冷水を浴びせるような真似はしない。
 いつもとは逆に、私が唯先輩を抱っこして頭をなでてあげたり、湯船から出て火照りを冷ましてもらったり。

唯「ん~……」

梓「落ち着きました?」

唯「うん……多分、だいじょぶ。さ、ご飯の前にあずにゃんのお茶をいただこっかな!」

 もう平気そうですね。
 では、早速お茶の用意をさせてもらいましょうか。



おゆうはん!

 座ったまま、後ろから唯先輩に抱っこしてもらいながら、ぼんやりとテレビを眺める。
 チャンネルが少なくて、面白い番組もやってなかったけど、何の音もなければまたえっちぃことを始めちゃいそうだったから。
 もうすぐ旅館の人が食事を運んでくる頃だもんね。

唯「んふぅ~……ご飯食べたら、また温泉に行こっか。カメラ持って」

梓「んにゅ……いいですよ。ただし、私を写す時にはきちんと許可取ってからにしてくださいね」

唯「うん~。いや、でも、あずにゃんの抱き心地は相変わらず最高だねぇ~♪」

梓「唯先輩こそ……んにゅにゅ、んぅ……温泉のお陰で、お肌がいつもよりもっちりしてますよ?」

 唯先輩の肌にほっぺをすりつけたり、お腹のとこに置かれた手を握ったり、その指の腹をぷにぷに押してみたり。
 やー、何ていうか、人目も時間も気にせずこうやって、一見無駄な行為をしながら甘えられるのっていいですよね。

女将「お客様、失礼いたします」

唯「あ、はーい」

 ちぇ、時間が来ちゃったか。
 私はちょっぴり残念に思いつつ、唯先輩から離れてテーブルの向かい側に移動する。

女将「お食事のご用意が出来ました。お運びしてよろしいですか?」

唯「待ってました! よろしくお願いしまーす」

女将「かしこまりました」

 女将さんが合図をすると、次々とお膳が運び込まれてくる。
 テーブルの上は、あっという間に食べきれない程のご馳走で埋め尽くされてしまった。

唯「わあ! すごいすごい、美味しそうだね、あずにゃん!」

梓「は、はい……」

 んぐ、って思わず生唾を飲んじゃう。

女将「石焼きとお鍋の方、熱くなっておりますのでご注意を。では、何かございましたらお申し付けくださいまし」

唯「はーい!」

梓「ありがとうございます」

唯「っと、記念撮影、記念撮影……」

 ぱしゃ、って。
 結構こまめに撮りますね、唯先輩。

唯「んじゃ、いっただっきまーす!」

 唯先輩ってば、女将さんが退室する前に大声で叫んじゃって、ああもう恥ずかしいなあ。
 けど、その気持ちもわかるっていうか……わ、私も!

梓「いただきますっ」

 キノコの炊き込みご飯に白子の味噌汁、天ぷらとお刺身がそれぞれ盛り合わせにされてる。
 石焼き、っていうのはこれかな? 豚肉に見えるけど……ううっ、じゅーじゅー焼けてて美味しそう。

唯「はむはむはむ、んぐ、もぐもぐごくんっ。美味しいよあずにゃん! すっごく美味しい!」

梓「そんなに慌てて食べなくても、なくなりませんよ……もぐもぐ」

 ……はっ。
 こ、これは! 丹精込めて育てられた最高級豚肉の霜降り部位を云々かんぬん、実は全然知らないけど。

梓「もぐもぐもぐもぐ……こ、こんなご馳走ばっかで大丈夫なんですかね、宿泊料金の方っ」

唯「今更気にしたって仕方がないよ! 折角だから目一杯楽しもうよ!」

 何かものすごくお高い感じですけど、確かにその通りですね。
 ええ、腹が減っては戦が出来ぬといいますし。

唯「もぐもぐもぐもぐもぐ」

梓「もぐもぐ……ごくん」



しょくご!

唯「ご馳走様でした! とっても美味しかったです!」

梓「ご馳走様でした」

 食器を片付けにきた女将さんに、唯先輩と揃ってお礼を言う。
 はー。食べ過ぎちゃったかも、体重計に乗るのが怖いかも……。

女将「あらあら、ありがとうございます……お布団は如何いたしましょう?」

唯「布団はひとつ、枕はふたつでお願いします!」

梓「ちょっ……そういう意味じゃないですよ! あ、あの、私達また温泉に入ってきますし、戻ったらすぐ寝ますから、敷いといちゃってくださいっ」

女将「あらあら……ふふふ、かしこまりました」

唯「ええ~? あずにゃん、すぐに寝ちゃうの? ゆっくりいちゃいちゃしようよぉ~」

梓「ううっ……何という無駄恥……」

 もお、唯先輩ってば見知らぬ人相手に何てこと言うんだろ。
 旅の恥はかき捨てって言うけど、わざわざ羞恥プレイの渦中に飛び込む必要はないでしょうに。


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