唯「ん……んふふ、ちゅ、ちゅむ……んっ、ん♪ んー♪」

 唯先輩は私を焦らすように、胸元からおへそへ唇を滑らせてゆく。
 その辺も、くすぐったいです。
 でも、多分、狙っている場所はもっと下の方。

梓「あぅ、ああ、ふぁ……ぁふ、唯せんぱ、い……次、どこ……んうんっ!?」

 腕を放して、昨夜みたく私の両脚を抱え込む唯先輩。
 振りほどこうかと思ったけど、腰の奥がしびれた感じになってて、全然力が入らなかった。
 もう、自分で自分がわからない。

唯「キスマークの数、同じにするって言ったよね……場所も、同じにしてくれるのかな?」

 うっとりとした表情で、太ももの内側に頬ずりされる。
 アソコを狙っている風じゃないけど、駄目です、内ももなんて、今の頬ずりでもすっごく気持ちいいのに。

梓「ん、やぁ、唯先輩っ……やだ、やっ、やです、下の方はっ」
唯「大丈夫だよぉ、見えない見えない。スパッツ穿けば楽勝で隠せるしねっ」

 だから私は大丈夫じゃないんですってば。
 隠すとか、そういう問題の前に、このままだと……。

唯「っん……ちゅう、ちゅむ……ん、んむまむまう……えへ、あずにゃんのエッチなおつゆの匂いがして、ハナチ、出そう」
梓「んううううううっ!? や、あ、ほんとに、脚っ、ああああ、あっ、唯先輩っ、駄目、ああああああんっ!」
唯「ちゅ、ちゅぷ、んあむ、はむっ……やらかいよね、ここ……そんでもって、気持ちーし」

 私が本気で嫌がってるわけじゃないって、わかっててやってるんだ、唯先輩。
 意地悪ですよ。駄目って言ってるのに止めてくれないなんて、唯先輩のいけず。

梓「そぉ、そおですけどっ、あん、あぅ……」
唯「ちゅぷ……でーきた。桜の花びらみたいなキスマークだよ、あずにゃん」

 やっとふたつめ。形は、何だか怖くて見られない。
 解放されるには、まだ、よっつのキスマークが必要なんだ……。

唯「えい、次だよっ」
梓「んぅっ!?」

 今のの、すぐ傍に唯先輩の唇が吸い付く。
 だから、そこは駄目って言ってるのに、私をあえがせるのがそんなに楽しいんですか。

梓「んあっ、あふ……やぁ、あぁ、唯せんぱぁい……そっ、そこ! は……駄目、ですぅ……」
唯「んちゅく、ちゅうううっ……んむ? ちゅく、ぷ……気持ちーのに、駄目なことなんてないよね?」

 気持ちいいから駄目なんです。
 恥ずかしい姿は散々晒したつもりだったのに、まだ、もっと、私自身も知らない私のやらしい姿を暴かれてしまう。
 ……ああ。逆の立場だったら、私も唯先輩をいじめ続けちゃうかもしれない。
 だから、止めてくれないんだ。

唯「ちゅく、んる……ココ、まだ触ってもいないのに、とろっとろだよぉ? あずにゃん?」
梓「わ、わざわざ、ゆわないで、くださいよぉ……私も、わかってるんですからぁっ」
唯「えへへ……あずにゃんが感じてるとこ、いつもより可愛いから……つい、ね」
梓「ゆ、唯せんぱぁい……おっ、覚えてるがいいです……」

 絶対に仕返ししてやるですよ。
 唯先輩が泣いても叫んでも、許さないですよ。
 ……なんて、考えてたのに。

唯「うん、ずうっと覚えておくよ。あずにゃんとの大切な思い出だもん、忘れられるわけがないよ」
梓「んくっ……!?」

 卑怯すぎる、唯先輩ってば卑怯すぎます。
 そんな風に言われたら、私も、ずっと忘れられなくなっちゃうじゃないですか。

唯「ん、ちゅ、ちゅちゅ♪ はい、もいっこ出来たよ、キスマーク♪」
梓「あ……ふあぁ……」

 みっつめ。
 あとふたつで終わっちゃう。
 ……あれ? さっきまで、こんな気持ちいいの、早く終わって欲しいって思ってたのに、おかしいな。

梓「み、みっつ、め……です……」
唯「今度は反対側の脚だよ。あずにゃんが女の子っぽくいられるように、ね」

 ちゅ、と別れを惜しむように出来たばかりの跡に口付けて、唯先輩は逆の脚に顔を向ける。
 その途中、私の一番恥ずかしいところに視線を留めたのが、確かに見えた。

唯「えへへへ……♪」
梓「んぅ……っあ、あぅぅ……」

 やっぱり、早く終わらせて欲しい。
 この恥ずかしさと気持ちよさを、そのまんま……ううん、倍返しで唯先輩に感じさせてあげたいから。

唯「あずにゃんみたいに可愛い女の子は、いつもきちんと行儀よく、膝を閉じてないと……ね?」
梓「ううう、ん、はう……そんな、ことっ……」
唯「もしココいじらないでイかせたら、昼間のアレ、教えてもらうからね? あずにゃん……んむっ、ちゅうっ、ちゅ……」
梓「ふぁ、教えっ……な、何を、ですか?」
唯「んふ、ちゅく、んむ……ハナチ出そうだから、まだ内緒にしとく……くむっ、ん、ちゅぷ」

 私、何か変なこと言ったっけ。
 聞かれて困るようなことは、多分ない。
 唯先輩が、こんなに楽しみにしてくれるような何かなんて……私には、ない、と思う。

唯「ずっと気になってたんだよね、でも、ハナチはあずにゃんを困らせるし……ちゅううう、んく、ちゅる、あむぅ」
梓「あぅんっ、あっ、ああ! や、ああっ、何なのか教えてくださいよ、気になるじゃないですかっ」

 必死でお願いしてるのに、聞き入れてもらえない。
 意地悪、唯先輩の意地悪。
 私も思い当たる節がない何かを聞き出して、きっとまた、こんな風にいじめるつもりなんだ。
 気持ちよくしてもらえるのは嬉しいけど、一方的なのは、ちょっとだけ悔しいですよ。
 それに……もし告白めいた言葉だったら、少しは洒落たことを言いたいですし。

梓「ん、あぅ、ああぁ……はぅ、んん……ゆ、唯せんぱ……あっ、あふ……」
唯「んちゅ、ちゅるる、んぅ……はぷ、ちゅく、れるれるれ、るりゅ……お股の内側舐められただけで、すっごく感じてるねえ? あずにゃん」
梓「ふあ、は……はい……だって、気持ちいいんです、あっ、あ、唯先輩の唇ぅ……ちゅうちゅうって、やらかくて、あったかくてぇ……」

 もうキスマークを付け終わったのか、唯先輩が私の脚から口を離した。
 その次は……曲げてる指は、三本、だけど。

梓「……み、みっつめ、です」
唯「へ?」
梓「の、残り、ふたつ……どっ、どおしたんですか、早く、もっと、キスマーク付けて欲しいんですっ」

 震える腕を伸ばして、数えた指を見せ付ける。
 よっつめは数えるのを忘れてたことにする、だからノーカウント。
 喉からは、自分でも信じられないくらい上ずって、甘ったるい声が出てる。
 唯先輩も、わざと私が数えないで、おねだりしたことに気付いたみたい。

唯「うん……そぉだね、今のがみっつめだったね。んじゃ、もう一個……気持ちーとこに、してあげる」
梓「ん……ふぅぅぅっ、んんぅ、あ……ふあっ」
唯「ちゅる、んむ、くちゅる……あむ、ん、んふむっ」

 また、出来たばかりのキスマークの傍に、吸い付かれる。
 両脚にふたつずつ、キスマークを作られちゃう。
 唯先輩の言う通りにスパッツはいて隠さないと、本当に何かの拍子に誰かに見られちゃうよ、こんなの。

梓「ゆ、い、せんぱっ……ふあぅ、あっ、ああ、んっ……くぅんっ」
唯「ちゅううう、んむ、ちゅちゅっ、くむ……んっ、ちゅる……ちなみに、さっきの話。ココいじってイかせても、教えてもらうよ?」
梓「そっ、そんなの、ズルいですよぉっ……はぅんっ、あ、ああ、あぅっ」
唯「自信ないもんね、さすがに。自分以外の女の子をイかせたのって、昨夜のあずにゃんが初めてだったし」
唯「でも……ほら、キスマークは出来るようになったよ? これで、いくつになったのかなあ……?」

 ちゅ、と私の脚にもう一度キスをした唯先輩は、すっかり感じてしまって震えている、私の身体に再度のしかかってきた。
 悪戯っぽく、そして艶っぽく笑いながら、人差し指を伸ばしてくる。
 半開きの唇、いやらしい吐息をする喉……ぺったんこなおっぱいを、つうっとなぞられた。
 私が数えたら、最後のキスを、そこにされちゃう。

梓「みっつ……め、です」
唯「さっきも、みっつだったよね? キスマーク一杯付けて欲しくて、わざと数え間違ってるでしょ?」」
梓「いえ……じゃあ、よっつめでも、いいです」
唯「んふ……あずにゃんはエッチだねぇ」
梓「……唯先輩程じゃ、ないです……」

 興奮のせいか、唯先輩ってば強気。
 この表情、何故だか、ぞくぞくする。
 さっきのは謙遜だったのかな、本当にアソコをいじられずにイかされちゃうかもしれないな、私。

唯「ねぇ、あずにゃん。最後はどこがいい? 首筋? 肘の辺り? それとも、膝にキスしちゃおっか」

 わざとらしい。目立つ場所ばかりを挙げて、私を困らせようとしてる。
 ふん、だ。
 気持ちいいとこにしてくれないつもりなら、私だって唯先輩を困らせてやるんだから。

梓「どこでも構いませんけど、唯先輩の同じ場所にも、キスマークを付けちゃいますよ」
唯「ん……うん。いいね、お揃い。そおしよ、あずにゃんっ♪」

 シーツと背中の間に、さっと唯先輩の腕が滑り込んで、肩を掴む。
 逆の腕は、あくまでも優しく顎に添えられた。
 これは。
 もしかして、最後のキス、って。

唯「あずにゃん、目、閉じて」
梓「あ……は、はいっ……ん」

 そんな、最後の最後に唇同士だなんて、予想してなかった。
 嬉しい誤算。
 しっかり抱き締められちゃって、逃げられない。

唯「……ちゅ、ちゅうううっ、んむ、ちゅる、ちゅううううっ」
梓「はわっ!? ゆ、唯先輩っ!?」

 口付けされたのは、首筋だった。
 しかも、結構、強い。

唯「んちゅうううう、ちゅ、んっ……はぁ……まんぞく、まんぞく」
梓「あっ、ああ……ぜ、絶対バレますよ、首だなんて! かなーりいい感じで、きっと脚にキスされてたら私、イってたかもしれないのに!」
唯「え? だって、こうでもしないとキスマーク付けさせてくれないでしょ?」
梓「あっ、う、でも、でもでも、今のっ……わざと強めに吸ってましたよね!? 何日も消えないですよ!?」
唯「うん、わざとだよ。あずにゃんが、お揃いのとこにマーキングしてくれるって言ったから」
梓「ま、まぁきんぐ……?」

 そんな、動物みたいなこと。
 確かに言いましたけど、マーキングだなんてつもりは、全然なかったですよ。

唯「私の恋人は、あずにゃん。あずにゃんの恋人は、私。そういう『しるし』なんだよね、これ」
梓「あ、う、は……い。その通り、です……」

 他の存在に自分を知らしめる意味では、うん、マーキングだ。
 そういうつもりはなかったのに、そういうことになっちゃってる。
 ううん、私が思ってなかっただけで……初めから、そういうこと、だったのかな。

唯「みんなに見られるのは恥ずかしいから、絆創膏で隠してもいいけど……あずにゃんと一緒の、内緒の秘密を作りたかったんだよ」

 本当にイかされると思ってたけど、イけなくって残念だけど、そう言われると何も言えなくなっちゃう。
 私に一杯キスしてくれて、私はどこも刺激してあげられなかったのに、唯先輩は本気で満足げに微笑んでる。

梓「口がお上手ですね、唯先輩」
唯「何たって、あずにゃん仕込みだからね」

 はあ。そう返しますか。

梓「んもう。お風呂でたっぷり仕返ししますから、覚悟してくださいね」
唯「うんっ! 楽しみにしてるよ~♪」



といれ!

唯「あずにゃん、私ちょっとおトイレ!」
梓「そんな……色気も何もないなんて……」

 まぁいいや、今のうちに洗濯機を回しておこう。
 唯先輩の下着も、洗っておいてあげよ……う?

梓「……くん、くんくん」

 ……ほんの少しだけ、おしっこのによい。
 あれ、ちょっと、もしかして、唯先輩が途中で切り上げたのって。

唯「ふぅ……♪」
梓「…………」
唯「はぁ、危なかったなぁ~」

 ちゃんと閉まっていないドアの隙間から、パンツにちょっとだけにじんでいた、黄色っぽい液体の流れる音が聞こえてきた。
 まぁ、ベッドの上で漏らされるよりは遙かにマシ、ですけど。
 エッチなことしてる時とはまた違う感じの、気持ちよさそうな表情ですけど。

梓「……そういうの、先に済ませておいてくださいよ……高度なお預けプレイかと思ってたら、本当にがっかりです……」
唯「あわわ!? あっ、あずにゃん!? や、ちょ……いやーん! 覗きぃ!」
梓「全裸でトイレに入るのって、お風呂上がりに催した時くらいしかないですよね」
唯「えっ? う、うん」
梓「しかも残念な気分になってシャワートイレなのに、改めてシャワーで洗い直したり」
唯「うん……」
梓「じょぼじょぼが、ちょろちょろ……に」
唯「うっ……うわぁーん! あずにゃんの馬鹿ぁ! 変態! でも好きだよ!」
梓「私も好きです! でも、こういうお預けのされ方って納得出来ませんよ!?」
唯「今だけは独りにしてよ! お願いだから、お風呂で何されてもいいから!」
梓「……下着の替え、ありますよね? さっきはいてたの、洗っちゃいますが」
唯「お泊まりの分、ちゃんと持ってきてるよぉー! うわぁぁぁん!」

 このくらいにしておこうっと。
 少しだけ溜飲は下がったけど、こういう趣味があるって誤解されたらやだし。
 ……でも、ちょっとだけ、いいよね。

梓「……くんくん……すぅぅ……」
唯「…………」
梓「はっ」
唯「あずにゃんの、ど変態」

 水を流す音もさせず、ドアの隙間から今度は唯先輩が私の顔を覗き込んでいた。
 ぼんっ、と頭から大量の蒸気が噴出するような錯覚。

梓「す、済んだらちゃんと流してくださいよ! むしろ自分ちじゃないんですから、節水とか気にせず流しながら用を足すのが普通じゃないですか!?」
唯「足音が聞こえないから、拭きながら見てみたら……うう、お風呂で私に何するつもりなの、変態あずにゃん……」
梓「変態じゃ……私は変態なんかじゃないんですっ!」

 うわあん、もう唯先輩なんか、唯先輩なんか嫌い……に、なれない……ぐすん。



おふろ!

 かっぽーん。

 私は先に身体を洗い終えて、次は唯先輩の番。
 湯船に浸かりながら、黙々とスポンジを動かす姿を眺める。
 ……ほこほこと湯気の立つ中、肌を紅潮させた唯先輩は、とっても綺麗なんだけど。

唯「…………」
梓「…………」

 ああ、何か嫌な空気。
 唯先輩ってば、さっきから口聞いてくれないし。
 ……ええい、こういう時は自分から動かないと!

梓「あの、唯先輩」
唯「なぁに? 変態さん」

 うく、早速のカウンターブロウ。

梓「さっきのはちょっとした出来心で、別にああいう方面の趣味があるわけじゃないんです。信じてください」
唯「……つーん、だ」

 やっぱり、怒ってるよね。
 私だってトイレを覗かれたら、例え相手が唯先輩でも怒るだろうし。
 ……変なことしてる姿も見られちゃったし。

梓「ううっ……ぶくぶくぶく」

 こんな雰囲気のままじゃ、本当に嫌われちゃうよ。
 口も聞けないままで、一緒に寝るの?
 ううん。その前に、唯先輩が怒って帰り支度を始めるかもしれない。
 やだ。
 そんなの、絶対にやだ。
 したいこと、されたいこと、まだまだ沢山あるのに。

梓「ぷくぷく……」
唯「……ん……ぷぁ」

 唯先輩もひと通り洗い終わって、湯船の方に――私に、視線を向けた。
 『どいてよ』なんて冷たく言われるのかな……ううん、湯船であったまらずに上がるつもりなのかも。
 そうだよね、私がしたのはいわゆる変態的な行為だし、出来心だったからって、それが嫌われない理由にはならないもんね。

唯「……あずにゃん」
梓「は、はいっ!?」
唯「あずにゃんは、どうして私が怒ってるか、わかる?」
梓「は、い……唯先輩の、と、トイレを覗いちゃったから……ですよね」
唯「それは、理由の三分の一くらい」
梓「……あ、あと、パンツの匂いまで嗅いでたから……」
唯「それでやっと、三分の二だよ。あずにゃんは私のパンツの匂い嗅いだのに、私にはあずにゃんのを嗅がせてくれなかったもんね」

 え?
 いえ、それって……えっ?

梓「わ、私のこと、変態だって言ってたし……だから嫌いになっちゃったんじゃ……」
唯「だから、変態っぽいことをし合って、差し引きゼロで許してあげようと思ってたのに……すぐ洗濯しちゃってるんだもん!」

 ぷう、と頬を膨らませる唯先輩、こんな時でアレだけど、妙に可愛い。
 ……あ、お風呂とか抜きにして、羞恥で顔を真っ赤にしてるから、かな。
 じゃあ、最後って、もしかして私がぐだぐだ悩む必要のなかったような理由なのかな。

梓「さ、最後の、残り三分の一の理由を教えてください、唯先輩」
唯「もー、まだわかんないかなあ?」
梓「すみません、唯先輩に嫌われたと思って、全然頭が回らなくって……」
唯「だーかーらー。嫌いな人と、一緒にお風呂に入れるのかな、あずにゃんは?」
梓「ふぇ?」
唯「あずにゃんが、お風呂で仕返ししてくれるって言ったんだよ? ココ……にも、同じようなキスマークを付けてくれるんでしょ?」

 つぅ、と自分の首筋に指先を添えてみせる唯先輩。
 あずにゃんの為に、綺麗に洗ったんだよ、って顔で。

梓「……だって、変態とかゆうんですもん。唯先輩に何かしたら、その瞬間に、本当に嫌われそうで怖くて……」
唯「じゃあ……私も変態さんになるよ。とりあえず、あずにゃんには私と同じくらい恥ずかしい目に遭ってもらおっか」
梓「はい?」

 一体何なんですかその論理展開。

唯「さー、上がって上がって。そこにしゃがんでー」
梓「わ、わっ、あわっ」

 まさに問答無用で湯船から抱き上げられた私は、お風呂場の床にしゃがみ込まされてしまった。
 唯先輩は隣にぺたりと座って、私が逃げられないようにする為か、肩を押さえている。

唯「あずにゃんがおしっこするとこを見せてくれたら、トイレ覗いたのはお相子にしよう!」
梓「っ……あぅ、そんな、ここ、お風呂なのにっ……ほんとに、おしっこ、しなきゃ……?」
唯「大丈夫、すぐ流せばばっちくないし、あずにゃんだって、私に嫌われるかも、なんて思いながら過ごしたくないでしょ?」
梓「で、でもでも、そんな簡単に出ませんよ? 唯先輩は、エッチする前からずっと我慢してたみたいですけど……」

唯「出せば出る、だよ! お互いに、身体も気持ちもすっきりして、たーくさんエッチなことしようよ! ねっ!」

 ……よかった。唯先輩、本当に私を嫌いにはなってなかったんだ。
 でも、さっきの恨みを晴らすように、私に恥ずかしい行為を要求してくる。
 ……ううん。私が唯先輩を辱めたのは事実。
 その代償として、ちゃんと償わなきゃ。


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