気まずさ選手権! リベンジマッチ!
十三回戦 澪憂

憂「(お姉ちゃん…私のことそんな好きじゃないのかな?)」ソワソワ

憂「(澪さんにならいいってことかな…? う~……)」ソワソワ

澪「(なんか憂ちゃんすっごいソワソワしてる! チラチラ扉の方見て……)」

唯『』フンスッ

憂「~っ」

澪「(やっぱり唯が原因か。しかしこのままじゃ優勝しちゃう……ここまで来て優勝するのはやっぱり嫌だ!)」

澪「憂ちゃん、どうかしたの?」

憂「な、なんでもないです」

澪「(そうだよ憂ちゃん、冷静になろう。唯はいないけどみおねえちゃんがついてるぞ!)」

澪「今度またどっか行こっか。次は三人でさ(ダブルお姉ちゃんと一緒なら憂ちゃんも安心だろう)」

憂「(お姉ちゃん……どうなのかな?)」

唯「」キキミミタテタテ

憂「(ちょっと確かめてよう!)」

憂「ふ、二人きりで行きましょう澪さん!」

澪「え?」

唯『なんですとおおおおっ!?』

律『ははっ~キャとられてやんの』


和『ついにお姉ちゃん離れしたのね、憂も』

澪「でも…さ、三人の方が憂ちゃんもいいだろ?」

憂「」チラッチラッ

憂「みおお姉ちゃんと二人で行きたいの」

唯『みおねえちゃん!!!???』

和『まさか乗り換えるとは、やるわね憂』

律『みおねえちゃん駅~みおねえちゃん駅~。あ、なんか聡思い出して腹が立った』

澪「(お、落ち着け私! 私が動揺してどうする!)」

澪「そんなこと言ったら唯が悲しむぞ? ほら、扉のところでプルプル寂しそうに震えてるじゃないか」

唯『う、うい~』

憂「(お姉ちゃん……。やっぱり私のことを思ってくれてたんだね。困ってるお姉ちゃんも可愛いけどそろそろやめてあげないと可哀想)」

憂「そうですね。三人で行きましょう」

澪「えっ? あれ?」

律『切り替えはやっ』

和『やっぱりお姉ちゃん離れはまだ先かしらね……』

唯『うい~カムバァァックゥ』

澪「でも憂ちゃんってほんと良くできた妹だよな。掃除に洗濯に料理に、お菓子も作れるんだっけ?」

憂「はい。少しだけなら」

澪「そりゃ唯みたいになっちゃうよな。実際私が唯だとしてもだらけちゃいそうだよ」

憂「(お姉ちゃんみたいな澪さん……)」

──

澪「憂~お菓子作って~」

憂「はいはい」

──

澪「憂~あいす~」

憂「ご飯食べてからっ」

──

憂「お姉ちゃん起きて~」

澪「後五時間~」

──
 0o。
  憂「(かわいいけどやっぱり違うかなぁ)」


憂「澪さんは澪さんのままだったと思いますよ。お姉ちゃんもお姉ちゃんもままですから」

澪「昔からああだったんだ……」

憂「はい! それに私お姉ちゃんの世話とかするの大好きですから」

澪「そっか。(あの姉あってのこの妹でもあるんだな。なんとなく憂ちゃんのことわかった気がする)」

澪「じゃあ今度三人で出かけよう。私と、憂ちゃんのお姉ちゃんの唯とで」

憂「……はい!」

澪「(お姉ちゃんごっこもこれで終わりだ。これからは普通の先輩後輩として付き合っていこう)」

憂「楽しみですね」

澪「うん(さよなら、お姉ちゃんだった私。そしてありがとう、憂ちゃん。本当の姉妹でいつまでも末永く仲良くな)」


得点!

②②①②①①③
唯律紬梓和純さ

唯「お姉ちゃんからの無言のメッセージ(加点)だよ!」

和「ちゃんと戻って来たんだからいいじゃない。それに憂はあなただけの妹じゃないわよ?」

律「なんだ~? 次は憂ちゃん争奪戦でもやるか!?」

梓「もうこりごりですよ……」

紬「いよいよ後二回……。ついに終わっちゃうかと思うと寂しいわね」

\唯澪律紬梓和純憂合
唯\⑧③③③⑦⑬⑦44
澪⑧\③⑨③⑰⑦⑫59
律③③\⑥⑮32-⑨68
紬③⑨⑥\③-34⑬68
梓③③⑮③\⑨28⑦66

澪「やったああああああああ抜けたぞおおおおおおお」

律「どんだけ負けたくなかったんだよ」

梓「律先輩とムギ先輩の一騎討ちですか。見物ですね」

紬「負けないわよりっちゃん!」

律「望むところだ!!! 次こーい!」

唯「じゃあ次いくよ」

憂「お姉ちゃ~ん」

唯「つーん」

憂「お姉ちゃん……」

唯「ふーん」

憂「グスン…」

唯「ごめん憂っ! 嘘だよぉ~」

憂「お姉ちゃん……!」

律「はよ引け」

唯「残るは後二つ! トリはどっちかな~?」ガサゴソ

唯「はいっ! りっちゃんと純ちゃんでした!」

律「っとトリ回避か。良かった良かった」

紬「私が最後ね」

梓「純」

純「わかってるよ、梓」

澪「いよいよ決まるんだな」

和「早く終わらしてもらわないと困るわ。ムギも台本とか(ry」

澪「トキメキシュガー! 淡い淡い恋心!」

唯「澪ちゃんが急に詩を朗読し始めたよ!」

さわ子「どんだけ劇やりたくないのよ」


気まずさ選手権! リベンジマッチ!
十四回戦 律純

律「よっ、二人きりは昨日ぶりかな」

純「はい……」

律「んだよ~元気ないな。昨日みたいに楽しくやろうぜ! てか今日これ終わってから暇? またゲーセン行かない?」

純「その前に一つだけ聞かせてください!」

律「ん? なに?」

純「わたしと仲良くなったのはこの為なんですか?」

律「えっ?」

純「わたしと昨日のうちに仲良くなって……今日気まずくならないために……」

律「……」

純「わたしはそれでもいいんです、全然! だから……気にしないでください。わたし、これがなかったら律先輩とこんな風に出会えなかったと思います」

律「純……」

純「でもなんだか変ですよね。気まずさを争う選手権なのに、みんなそれを一生懸命なくそうと始まる前からがんばってるなんて。澪先輩も…梓も」

律「おかしくないさ。だって、誰だって他の人と仲良くなれたらっていつも思ってるんだから」

純「……そう…ですよね」

律「…この大会は実は気まずさを測るもの何かじゃないってこと、もう気づいてるだろ?」

純「…薄々は」

律「少なくとも最初の時はそうだったかもしれない。でもそもそもわたし達の中で決定的な気まずさなんて生まれるわけないんだ。
もう三年間、梓も二年間ぐらいずっと一緒にいて……いくらあんまり二人きりになったことがないって言っても気まずくなんてならないさ」

純「……」

まるで事件を解決していく探偵のような饒舌さで律の話は続く。

律「でも……意味が変わって来たのはリベンジマッチが決まってからだ。和、憂ちゃん、そして純ちゃん。この中でほとんど面識がなくて話すこともなかったのが純ちゃんだった。わたしにとってはね」

純「わたしも…昨日まで律先輩と話した記憶なんて見学に行った時ぐらいでしたよ」

律「だから私は考えた。このまま行けば間違いなく気まずくなるし、何より純ちゃんに悪いってさ」

純「だから誘ったんですか? 遊びに」

律「ああ。じゃあ仲良くなったらいいじゃんってさ」

純「そうですか……(でもそれって結局わたしが最初に言ったことと変わらないよね)」

律「ああもう言葉が足らない! 簡単に言ったらきっかけは確かに選手権だったけど! わたしと純の仲の良さに嘘はないから!」

純「……」

精一杯ぶっきらぼうにそう叫んでくれた。

律「仲良くなって、ほんと良かったと思ってる」

そして小さく、恥ずかしそうにそう付け足した。

純「律先輩」

律「なんだっ!?」

純「クプッ、なんだかよくわかんないです!」

律「大丈夫! わたしもよくわかんないから!」

純「何します?」

律「へっ? 何が?」

純「やだな、ゲーセンでですよ」

律「あ、あーそうだったな! やっぱりクラッシュカーチェイスは外せないとして……」

純「太鼓の鉄人も教えてくださいね、律先輩」

律「ベースマニアもな! あっ、澪も連れてこっか!」

純「わたしのハイスコアが消されちゃいますよ!」

純「(仲良くなるのに理由やきっかけなんて関係ないよね)」

そんな細かいこと気にする鈴木純はクラッシュしちゃえ!

そう、思った。


得点!

①①①①①①②
唯澪紬梓和憂さ

律「くはぁっ最高得点じゃなかったか!」

純「律先輩があんなぶっきらぼうに告白するから」

律「告白ってなんだ告白って!!」

澪「(気まずさを測るための選手権、それに負けたくないから仲良くなる、けどそんなのきっかけでしかないんだよな)」

梓「(だって気まずさは、仲良くなりたいの裏返しなんだから)」

紬「いよいよ最後ね!」

さわ子「(逆転出来る為に1点増やしといたわよムギちゃん! いつもお菓子もらってるからこれくらいはしないとね!
それにオチ的にりっちゃんが二連覇した方が面白そうだし)」

\唯澪律紬梓和純憂合
唯\⑧③③③⑦⑬⑦44
澪⑧\③⑨③⑰⑦⑫59
律③③\⑥⑮32⑧⑨76
紬③⑨⑥\③-34⑬68
梓③③⑮③\⑨28⑦68

澪「ムギが7点出せば……」

梓「はい…」

律「さわちゃんめ……謀ったな!」

唯「ムギちゃんがんばって~」

紬「う、うん(直前になっても何話していいかわからない…)」


完全ノーカットでお送り致します。


気まずさ選手権! リベンジマッチ!
最終戦 紬和

紬「和ちゃんお茶どうぞ~」

和「ありがとう、ムギ」

紬「(ここまではいつも通りだけど…)」

和「(何話したらいいかしら…)」

沈黙──

紬「(好きな食べ物とか聞いてみようかしら)」

和「(好きな食べ物……いや典型的過ぎるわね。音楽のことはよくわからないし……)」

続、沈黙──

紬「(何か話さなきゃ。よぅし好きなもの聞くぞっ)」

和「(無難に休みの日何やってるか聞きましょうか。実際気になるし)」

紬「あの」
和「ムギってさ」

紬「(か、被っちゃった)」
和「(まいったわね……)」

さわ子『ようやく来たわね! 気まずさの王道パターン! 考えた末にお互いの言葉が被る!!!』

紬「和ちゃんから言って?」

和「ムギからでいいわよ」

さわ子『この譲り合い溜まらないわっ!!!』

紬「じゃあ私からね。和ちゃんって好きな食べ物ってなぁに?」

和「(良かった…その質問空けといて)得にはないわね。好き嫌いはかな」

紬「そ、そうなの…」

和「(本当のこと言ったのになんだか気まずいわね…)」

さわ子『もうううっ! 堪らないわあああっ! 気まずいって素晴らしいっ!』

澪『嬉しそうですね』

梓『まあ何となくこうなるとはわかってましたけどね』



結果発表!

平沢唯  44点
秋山澪  59点
中野梓  68点
田井中律 76点
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優勝は……!

琴吹紬! ジャスト100点!

紬「やったわ~」

律「なんで喜ぶんだよ」

澪「気にしてなくて良かった。三人ともありがとな、こんなことに付き合わせて」

和「ま、楽しかったからいいわ」

純「律先輩とも仲良くなれましたし」

憂「私もみなさんと仲良くなれて良かったです」

梓「そもそもムギ先輩はほとんど1点しかつけてないじゃないですか!」

紬「みんな可愛かったから」

律「ま、ムギらしいな」

澪「だな」

唯「これにて気まずさ選手権! 終了~」

さわ子「待ちなさい!!!」

律「さ、さわちゃん!?」

さわ子「まだよ! まだ終わってないわ! まだ私との気まずさ選手権が残ってもの! 続行よ! 継続よ! 倍プッシュよ!」

唯律澪梓「お断りします」

さわ子「なんでようっ!」

紬「はーい! 私は賛成でーす!」

紬の声虚しくさわ子を交えた気まずさ選手権は行われなかったという。



──

ある日のこと

唯「憂~お風呂空いたよ~」

『あっはっはっは!』

『せやねんせやねん!』

憂「あ、うん。すぐ行くね」

唯「あれ? それって気まずさ芸人!? 憂撮ってたの?」

憂「うん。私好きだから。お姉ちゃん見てるならそのままにしとこっか?」

唯「うん見る見る」

憂「じゃあ行ってくるね」

唯「ゆっくり浸かってらっしゃ~い」

『あはははは! ちゃいますやん!』

唯「やっぱりみやさこちゃん面白いなぁ」

『でもあれですよね、気まずさってそんな悪いもんじゃないですよね』

唯「あれ? こんなこと言ってたっけ? あっ、そっか。この後すぐに表の作成に取りかかったから見てなかったんだね」

『そうそうwwwwww 気まずさの中にある思い遣りみたいなwwwwww』

唯「気まずさの中にある思い遣り……?」

『気まずいってことは相手のこと思ってるからであってどうでもええんなら死ねカスとか言いまくりますよねwwwwww』

唯「ってことは……!」

『気まずさは優しさの裏返しってことやなwwwwww』

唯「なんだぁ、気まずいのって全然悪いことじゃないのかぁ」

じゃあこの度の騒ぎは一体何だったんだろう……?

唯「面白かったからいいや」ニコリッ

お し ま い