唯「もう? じゃあまた今度メールするね!」

紬「うん!」

澪「なんだか唯が遠くなって行く……」

唯「澪ちゃんも一緒にお菓子作ろうよ!」

澪「う、うん!」

律「仲間外れは良くないぞーッ!」

唯「じゃあみんなで作ろっか!」

梓「(私達まで巻き込むこの空気……! 唯紬ペア恐るべし!)」

律「得点……は出すまでもないか」

澪「だな」

梓「はい」

紬「?」
唯「んぅ?」

 唯澪律紬梓
唯\⑧③③ 
澪⑧\
律③ \  
紬③  \ 
梓    \

唯「じゃあ次! あずにゃ~ん!」ダキッ

梓「ひいっ」

唯「あっちでゆっくり語ろうか! トンちゃんについて!」

梓「なんでトンちゃんについてなんですかぁっ!」

連れ去られる梓を見て三人は開始される前に得点を出していたと云う。

律 ①
澪 ①
紬 ①

5分間、唯は梓に抱きつきっぱなしだったと云う……。

梓「気まずさを感じる暇もありませんでしたよ…」

律「なんと言うか……お疲れ」

唯「でもあずにゃんも嫌がらなかったくせにぃ」

梓「あ、あそこで嫌がったら気まずくなるかなって……。だからですっ!」

唯「あずにゃんのいけずぅ」

紬「でも梓ちゃんに抱きついて気まずくならないのって唯ちゃんだけじゃない?」

律「た、確かに!」

澪「それは気まずいって言うより違和感じゃ…」

唯「ってわけであずにゃんぎゅ(ry」

梓「もう今日はおしまいです!」

唯「あーん」

唯「わたしは終わったかな!」

律「だなー、得点はっと」

 唯澪律紬梓
唯\⑧③③③ ⑰
澪⑧\
律③ \  
紬③  \ 
梓③   \

梓「最高12点中で17点はかなり高得点ですね」

紬「唯ちゃん凄いわ!」

唯「えへへ~」

律「まあ唯は気まずいってのとは無縁だからな」

澪「そうそう」

梓「何も考えてなさそうですもんね」

唯「えぇっ」ガガーン


律「(唯がこうなることは大体想像してたけどな。気まずくなる要素がない、となると問題は……)」

澪「(一番にはなりたくない……)」

紬「(まだまだ触れ合えるのね~楽しみ~)」

梓「(仕掛けた本人が一抜けとはやってくれます! 一年遅い私が不利……。だけど!)」

唯「次は澪ちゃんとりっちゃんね!」

紬「幼なじみペア来たわ!」ムギュン!

梓「(見せてもらいましょうか、幼なじみの実力とやらを!)」

律「な~んだ澪か」

澪「なんだとはなんだ!」


気まずさ選手権!
五回戦!
澪律

律「なあ、澪」

澪「ん?」

律「なんで弦張りなんかしてんだ?」

澪「暇だから」

律「なんだよぉ! もっと構ってくれよぉ!」ユサユサ

澪「わぁ、わかったっ! わかったから揺らすな」

律「な、澪」

澪「ん?」

律「わたし達が音楽始めてなかったらさ、軽音部もなくて……唯達にも出会えなかったのかな」

澪「そうかもな」

律「ってことはあの時一緒にDVD見なかったら今こうしてなかったってことだよな」

澪「まあ…そうなるかな」
律「不思議だよな」
澪「……ああ」

律「そんな些細なことをしただけでその先にこんな楽しいことが待ってるなんてさ」

澪「うん」

律「わたし達、間違ってないよな?」

澪「律?」

律「この先もこんな楽しくなるような選択をし続けられるのかなって思うと……ちょっと不安でさ。何か他にも大切なものを溢して来たんじゃないかって…たまに考えたり」

澪「らしくないぞ」

律「やっぱり? でもやっぱり今が楽しい程気になってさ」

律「澪は考えたりしないのか? そういうこと」

澪「……ちょっとはする、かな」

律「やっぱり?」

澪「うん、でも……な」

律「ん?」

顔を少し隠しながら、小さな声で呟く。

澪「律と一緒なら……きっとどこだって楽しくなる……と思う」

律「…澪」

澪「小学校の頃あのまま声をかけてくれなかったら…多分私だけここにいない…。律の隣にはきっと他の仲の良い友達がいて…。唯達もいて…。律はどこでも誰とでも仲良くなれるから」

律「みーお」

澪「……」

律「わたしは澪と一緒で良かったよ」

澪「律……」

律「何をするのだって澪が一緒にいることを前提に考えてるわたしがいつもいる。だからかな、さっきの話の中でも澪が一緒にいたんだ。隣にいた。それで一緒に選択して行くんだ」

澪「私も、いっつも律は~とか考えたりしてる」

律「ふふ、でもこれからは五人で選択していこう。唯やムギや梓も入れてもっともっと楽しい未来を選んで行こうぜ」

澪「うん、そうだな」

律「きっともっともっと楽しくなる。だから……」

澪「だから……?」

律「……ずっと一緒に(ry」

唯「ええ話や~」メソメソ
梓「」コクコク
紬「」ズピー

唯「5分経ったよぉ」

律「あ、そ、そっか」

澪「さっき何言おうとしたんだ? 律」

律「何でもない何でもない! 忘れてくれ!」

澪「気になるだろ? 言ってくれよ」

律「何でもないやい! お腹のお肉ぎゅー」

澪「ちょ、なにするんだよ!」

律「あらんちょっとお太りになりまして?」

澪「///」カァァ

律「お菓子の食べ過ぎじゃ(ry」

イラッ
澪「ふんっ!」ゴチンッ!!!

律「あたっ!」

唯「おぉっ! いつもの二人だ!」

梓「(いつもはふざけあってるけど二人きりになることで今まで二人が歩んできた私達が知らない二人だけのエピソードを話すことが出来るわけですね……。
幼なじみっていいな……)」

紬「二人と゛も゛お゛しあ゛わぜにぃ」

律「おい」

澪「とりあえず鼻を拭こうな、ムギ」

唯「得点発表だよ!」

梓「1点さえつけるのが惜しいくらいです」

紬「気持ちは0点!」

唯 ①
梓 ①
紬 ①

 唯澪律紬梓
唯\⑧③③③ ⑰
澪⑧\③
律③③\  
紬③  \ 
梓③   \

唯「次は澪ちゃんとムギちゃんだね!」

澪「よろしくな、ムギ」

紬「よろしくね、澪ちゃん」

律「(これは…)」

梓「(既にこっちが気まずいです)」


気まずさ選手権!
六回戦!
澪紬

紬「澪ちゃんお茶どうぞ」

澪「ありがとう、ムギ」

澪「この時期は寒いから暖かいミルクティは助かるよ」
紬「うふふ」

二人はミルクティを口に含み、

澪「ふぅ~」
紬「はぁ~」

大きく一息つく。

そしてどちらからでもなく、

「何キロ痩せた?」

そう呟く。

紬「私は(ゴニョゴニョ)kg……」

澪「ほんとに!? いいな~」

紬「ううん……。太ったの……」

澪「そ、そうなんだ……。でも私だって……(ゴニョゴニョ)kg太った……」

紬「澪ちゃんも…?」

澪「今月はあんまりお菓子も食べなかった筈なんだけど…。ムギは?」

紬「」ドキッ

律『なんかひそひそ話してるな』

唯『聞こえないよ~』

梓『何の話してるんでしょうね? 気まずそうには見えませんけど』

紬「お菓子を作った時に味見で……パクパクっと」

澪「ああ……。なんかごめんな、私達の為に」

紬「ううん。食べた分はまた他で燃焼させたらいいもの!」

澪「だな! 今度また一緒にサウナ行こうよ」

紬「また触りっこしましょうね澪ちゃん」

澪「それは///ちょっと///」

律『何か澪が気まずそうにしてるぞ!』

梓『加点ですね!』

唯『サウ?とかなんとか。んん~聞こえないよぉ』

紬「これもカロリー控え目なの! 砂糖を少なめにしても甘めのミルクティを……」

澪「ほんとに!? こんな甘いのにカロリー控え目だなんて二挙両得だな!」


律「5分来たぞ~」

梓「(助けに来ましたよ! 二人とも!)」

唯「何話してたの~?」

律「そうだぞ~。全然聞こえなかったぞ!」

澪「それは……」

紬「内緒で……」

梓「(よっぽど気まずかったんですね……。可哀想だから甘めに採点してあげよう)」

唯「得点だよ!」

唯 ②
律 ③
梓 ④

梓「(あれっ!? 私が一番高い?!)」

唯「あずにゃんは辛口だね~」

律「お~怖い怖い」

澪「(やっぱりボソボソ聞かれないように話してたからか……。でもちょうどいい機会だったし仕方ない、か)」

紬「残念」ションボリ

梓「あ、あの……(みんな5点つけるものだとばかりッ!)」

梓「す、すみません。やっぱりちょっと気まずそうに見えたので……」

澪「仕方ないさ」

紬「仕方ないわね」

梓「(あれ? 案外あっさり…)」

 唯澪律紬梓
唯\⑧③③③ ⑰
澪⑧\③⑨
律③③\  
紬③⑨ \ 
梓③   \

律「澪ぶっちぎりじゃん」

澪「つ、次で挽回すればまだわからないぞ!」

律「澪ちゅわんで決まりだと思うけどな~?」

澪「~ッ!」

梓「次は私と澪先輩ですね」

澪「ああ、律何か放っておいてあっちで話そう」

律「怒るなよ~み~お~」

澪「ふんっ」

梓「(こうして見るとさっきのが嘘みたい。でもこの二人に私が届くことは…もうないんだよね)」


気まずさ選手権!
七回戦!
澪梓

梓「(これ以上澪先輩が加点されちゃったら澪先輩が気まずさ選手権優勝になっちゃう…。あれ? もしかしてこれってチャンスなんじゃ…。ってバカバカ! そんなわざと気まずくするような真似するなんて澪先輩に失礼でしょ私!
そもそもそんな考えが浮かぶ自体私って最低だ)」ノラリ~クラリ~

澪「なにやってんだ? 梓」

梓「い、いえっ! なんでも。せっかくですし練習でもしますか?」

澪「そうだな。私達が練習してるところを見せてあっちのメンバーにも見習ってもらわないと」

梓「(さっきので加点されちゃったかな?? だったらどうしよう……。こっからちゃんとしなきゃ!)」

澪「梓、唯のギター持ってどうするんだ?」

梓「えっ? あれっ?(しまったっー!!!)」

唯『あずにゃんそこまでわたしのことを思って……!』

律『いや違うだろ』

梓「(ごまかすんだ梓! 奴らに加点の理由を与えるな!)レスポールもいいな~って。私にはちょっと重たいですけど…。私の体がもうちょっと大きかったら……レスポールを握ってたかもしれません」シンミリ

澪「梓……」

梓「(セーフ! セーフ! ナイスフォロー私!)」

唯『あずにゃん……』

律『そんな理由が……』

澪「ムスタングもいいギターじゃないか。気に入ってるんだろ?」

梓「それはもう。弾きやすいですし見た目も可愛いし。大切にしてるつもりです。唯先輩とはベクトルが違いますけど」

澪「ならいいじゃないか。私も右利きだったら…とか思ったことあるけど今じゃレフティで良かったと思ってる。おかげでエリザベスにも出会えたしさ」

梓「そう……ですね」

澪「じゃあふわふわからいこっか」

梓「はい」

梓「(ああ、そっか。気まずさって…考えれば考えるほど生まれるんだ。なんとなくわかった気がする…)」

~♪

澪「~っと、こんなもんかな」

梓「良かったと思います。ただ二人だとちょっと寂しいですね」

澪「ドラムがいないとやっぱり迫力にはかけるよな」

梓「はい…」

澪「そろそろ五分経つかな。これでみんな練習する気になってくれたらいいけど…」

梓「…澪先輩!」

澪「ん? なに?」

梓「あの、その……すみません!」

澪「なにが?」

梓「私のせいで優勝しちゃったら……」

澪「なんだそんなことか」

梓「でも……」

澪「そんなこと気にしないよ。梓はちょっと気にしすぎなんじゃないか?」

梓「気にしすぎ…?」

澪「うん。もうちょっと自然に身を任せるって言うかさ」

梓「自然に、ですか」

澪「このことだって私が自分のせいで優勝しそうだからって本気で謝ったり。そうやって謝られた方が気まずくなることもあると思うんだ」

梓「あっ…」

澪「でもそういう梓の真面目なところ、私は好きだよ。遊びとちゃんとするとこの境界線を保ててるのは梓のおかげでもあるしさ」

梓「そんなこと……ないです」

澪「ううん。梓が入って来てくれたおかげでみんな先輩って言う意識をしっかり持てたと思う。後輩がしっかり練習してるのに自分達がサボるわけにはいかないってなる、実際なってると思うんだ」

梓「……(私は……さっきまでこれで優勝しちゃったらどうしようなんて考えてたのに……)」

澪「だから梓が入って来てくれてほんとに嬉しいよ」

梓「(澪先輩はそんなことより私のことを気遣ってくれて……ほんとダメな子)」

澪「私達が卒業したら大変だと思うけど……頑張ってな。遊びに来るからさ」

梓「はい、ありがとうございます。澪先輩。私も澪先輩達に出会えて良かったです。(だから今はこの人の為に精一杯笑おう。
それが今の私に出来る唯一のことだから。
精一杯笑おう、気まずさなんて吹き飛ばすくらいに)」

律「5分経ったぞ」


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