ある日のこと

○○トーーク!

『○○○!!』

『○○○○○!!?』

唯「あははは」ポリポリ

唯はお菓子を食べながらテレビを見ていた。

唯「みやさこちゃん面白いな~」ポリポリ

『そう言う時めっちゃ気まずいよな!』

『そうそう!』

唯「今日は気まずい芸人かぁ。わたし達には無縁の話だけどね! 軽音部はみんな仲良しだもんっ!」フンスッ!

が、ここでテレビの中の人はそんな唯の言葉を見透かした様なことを言い出す。

『みんなでいると仲良いのに二人になると急によそよそしくなったりしません?』

『あるあるwww』

『お、おぅ、昨日テレビ見た?』

『あ、み、見てないわ。みたいなwwwwww』

『wwwwww』

唯「むむっ!」

『みんな仲良し言ってるけど友達の友達と二人きりは気まずいよなwwwwww』

『みんなでいる時は仲良いけど単体だと気まずいのに自分達仲良いとか思ってるやつ結構いますよwww』

『おるおるwwwwww』

唯「そんなことないもんっ!」

『仲良し五人組言うても端と端はただの知り合いレベル的なwww』

唯「むうっ!!」

唯「わたし達は違うよ! りっちゃんとも澪ちゃんともムギちゃんともあずにゃんとも仲良しだもんね!」

『そんで中心のやつは自分が全員と仲ええから余計そう錯覚して気まずさ増やすんよなwww』

『俺こいつと全然絡みないのに二人で買い物行かされるとかちょっと待てよwww』

『wwwwww』

唯「!? みんなはどうなんだろう……?」

『気まずwwwwww』

『wwwwww』

唯「あの楽しい部室の中にも実は気まずい空気も流れてるのかな…?」

唯「これは確かめる必要があるよ!」



翌日!部室!

唯「気まずさ選手権をやります!」フンスッ!!!

澪「へ?」

紬「あら?」

梓「え?」

律「唯、昨日テレビ見たろ」

唯「ふふ、さすがりっちゃん話が早いね! 実は……この中に気まずい空気が流れてるのかもしれないのです!」

律「な、なんだってー!?」

澪「……」

澪「よーし練習するぞー」

梓「ですね」

律「お、おい! 唯の話を聞いてやれよ!」

澪「お前は練習したくないだけだろ」

律「バレちゃった☆」

律「でも面白そうじゃないか? 五人の時は普通だけど二人っきりになったら気まずくなる組み合わせとかありそうじゃん」

澪「ないない」

梓「そうですよ。気まずいなんて……」

唯「!! あずにゃん今ちょっと気まずそうな顔した!」

梓「し、してませんよ!」

澪「いいから練習するぞ」

律「あら~ん? 澪ちゃんは自信ないのかしらぁん? 誰かと気まずくなっちゃうからやだよぅって?」

澪「っ! だ、誰がっ!」

唯「澪ちゃん、わたしはね……ここにいるみんなは一人一人が仲良しだと思ってるの。もし気まずい空気があったとしたらそれを取り除きたい! その為の気まずさ選手権なのです!」

澪「でも……」

律「じゃあ多数決な! やりたい人! はいっ!」シュビッ!

唯「はいっ!」シュビッ!

紬「はーい」シュビッ!

澪「ムギいいいっ」

紬「だって面白そうだもの~」

梓「多数決で律先輩達に勝ったことないような……」

律「細かいこと気にすんなって! で、どうやって決めるんだ? 唯」

澪「選手権ってことは一番気まずい人?を決めるってことか?」

唯「そう来ると思って書いてきました!」


 唯澪律紬梓
唯\    
澪 \   
律  \  
紬   \ 
梓    \


梓「どうでもいいですけど線書くの下手くそですね唯先輩」

唯「気にしてることをストレートに突くねあずにゃん!」

律「で、これに○~とか×~って書いてくのか?」

唯「甘いよりっちゃん! それじゃ総合評価が曖昧になっちゃう!」

澪「じゃあどうするんだ?」

唯「ちょっと待ってちょうだいね~」ゴソゴソ

バッグを必死に漁る唯。

紬「唯ちゃん?」

唯「これです!」

梓「なんですかそれ?」

唯が取り出したのは三つプレート。

唯「これにマジックで点数を書くんだよ! 1~5点ね!」

唯「二人は中(部室)で5分間一緒にいてもらいます! 後の三人は外からその様子を見て二人の気まずさを点数で現してもらうんだよっ!」

律「ほうほう」

澪「高い程気まずいってことか?」

唯「そういうことだね!」

紬「なんだかドキドキね」

梓「MAX15点、最低3点。最終的に得点が高い人がこの中で一番気まずい空気を発生させてる張本人ってことになるわけですよね……」

唯「そう!」フンスッ!!!

律「(これって…)

澪「(思ったより……)」

梓「(過酷なゲームな気がする…)」

紬「楽しみ~」ニコニコ

こうして始まった気まずさ選手権。
これが思いもよらぬ結果になることを……今はまだ誰も知らない。

唯「じゃあまず澪ちゃんとわたしね!」

澪「いきなりっ!?」

唯「この表通りにした方がわかりやすいかな~って」

律「じゃあわたし達は外で二人の様子を観察するか!」

梓「(唯先輩と澪先輩か……。仲良さそうだけど二人きりのところはあんまり見たことないような…)」

紬「二人とも頑張って~」

澪「うぅっ。(改めてこうなるとなんだか緊張する…)」

唯「じゃあ澪ちゃん、よろしくねっ」ニコッ

澪「う、うん」


気まずさ選手権一回戦!

唯澪


スタート!

唯「今日は暖かいね~澪ちゃん」

澪「そ、そうだな」

澪「(ふ、普通にしないと。唯とは仲の良い友達だし一年の頃からずっと軽音部で一緒だった。気まずくなる理由がないじゃないか!)」

澪「(普通にしてればいいんだ! 普通に……)」

澪「ゆ、ゆいっ!」

唯「は、はひ!?」

律『おおっと急に声が上ずった!』

梓『逆に意識し過ぎましたね』

紬『澪ちゃん頑張って!』

澪「(なにやってんだよ私! これで得点が高かったら私のせいで唯も……)」

唯「澪ちゃん、わたしの手触ってみて」

澪「……?」

おずおずと手を伸ばし、唯の手に触れる澪。

澪「こ、これは!」

律『!?』
梓「!!?」
紬『(こんなことが何回もあるなんて……耐えられるかしら私)』

澪「かたい! かたいぞ唯!」

唯「えへへ~」

澪「一年の頃は全然だったのに。こうやって直に触ってみると成長を感じるな」

唯「澪ちゃんのは?」

澪「私のはもっとかたくなったぞ!」フフンッ

唯「どれどれ…」プニプニ

澪「///」

唯「わぁ~ほんとだ! やっぱり澪ちゃんにはかなわないやぁ」プニプニ

澪「ゆ、唯?」

唯「プニプニ~」

律「は~い5分経ったぞ~」
梓「お疲れ様でした」
紬「凄く良かったわ~」

唯「もう終わりか~残念!」

澪「(残念……なんだ。良かった)」

唯「それでは得点をお願いします! 公平にね!」
律「うむ」

律 ④
梓 ③
紬 ①
合計⑧

唯「ええっ!?」

澪「り、律! 4点って!」

律「客観的に見させてもらった結果だ!」

唯「あずにゃんも手厳しいよぅ」

梓「律先輩と同じ意見です。後の方は良かったですけど序盤はかなり見てて気まずかったので3点で」

紬「最高だったので一点~」

澪「うぅ……。ごめんな唯」
唯「気にしなくていいよ澪ちゃん!」


 唯澪律紬梓
唯\⑧   
澪⑧\
律  \  
紬   \ 
梓    \


唯「次! りっちゃんとわたし!」

律「ん~連続になっちゃうけどいいのか?」

唯「スタミナ十分であります!」

律「わたしの特訓は厳しいぞ~?」

唯「明日へ走れ!」

律「青春の汗ーッ!」

ツッタターッ

梓「あの二人は問題なさそうですね」

紬「りっちゃんと唯ちゃんはいつも仲良しだもんね」

澪「私と唯だって……」


気まずさ選手権! 二回戦
唯律

唯「りっちゃんカチューシャ貸して!」

律「おぉういいぞ~」

唯「どうかな?」スチャ

律「バカ野郎! それじゃつけただけだろ! デコを出せデコを!」

唯「え~……恥ずかしいよ」

律「恥ずかしくないっ! さあっ! お前のデコを見せて見ろーッ!」

唯「あ~れ~」

梓『問題なさそうですね』

紬『私もりっちゃんのカチューシャつけたい!』

澪『梓、安心するのはまだ早いぞ』

梓『えっ?』

澪『あそこには魔物が住んでいる……』

そう、気まずさと云う魔物が!

唯「どう……かな?」

律「あ、うん……。似合って(プフ)るよ」

唯「あっ! りっちゃん今笑った!」

律「笑ってないない。とっても似合ってるぞ唯!」

唯「むー」プイッ
律「ゆ、唯?」

澪『ほら気まずくなった!』
梓『なんで嬉しそうなんですか』
紬『喧嘩はダメよ二人とも!』

律「わたしが悪かったよ唯。機嫌治せよ~」

唯「……」

律「ゆーい。ほら、貞子!」デーン

唯「……ぷ、ぷふふ」
律「獅子舞!」ドゥルーン
唯「あはははっ、りっちゃん前髪長すぎ~」
律「そかぁ?」

紬『やっぱり仲良しね』
梓『まあ否定はしませんけど…』
澪『魔物が……魔物が……』

律「でさ~美容院で前髪切らないでっ! 言ったら……」

唯「あははは! 床屋さんも困っただろうね」

律「と、床屋ぁ!?」

唯「?」

律「唯まさか髪床屋で……」

梓「5分経ちましたよ」

紬「またまた良かったわ~」

澪「魔物は現れなかったみたいだな」

唯「魔物?」

律「ってか髪の話がまだ終わって(ry」

梓「それはまた今度お願いします」

唯「あずにゃん先輩厳しいッス! じゃあ得点お願いします!」

澪 ①
梓 ①
紬 ①

唯「おぉっ! 満点!」

律「あれ? カチューシャのとこでちょっと気まずく見えたとか思ってたけど」

梓「私も最初はそこで加点するか迷いましたけど、あれで加点するのはちょっと違うかなって。気まずい感じはしませんでしたし」

澪「私も。おでこを出した唯を律が笑って……唯が拗ねたのを律が慰めて、それっていつも通りだしな。そして笑いあって話してるのを見たら……な」

紬「文句なく①点!」

律「まあ普段通りだからな。当然と言えば当然だよな!」

澪「くっ……」

唯「じゃあ次ムギちゃんとわたしね!」


 唯澪律紬梓
唯\⑧③  
澪⑧\   
律③ \  
紬   \ 
梓    \


三回戦!
唯紬

紬「せっかくだしお菓子食べながら話しましょっか!」

唯「うんうん!」

紬「今日はクッキーとアップルティーなの」

唯「いい匂いだね~」

紬「はいどうぞ」

唯「ありがとう~」

二人並んで椅子に座りお菓子とお茶をいただく二人。

唯「クッキー美味しいね!」サクサク

紬「ありがとう。今日は手作りなの」

唯「ほんとに!? お店で売ってるみたいに美味しいよ!」

唯「こんな美味しいお菓子どうやって作れるの?」

紬「家にいるパティシエの人に教えてもらったり本を見たりして、かな」

唯「わたしも憂に教えてもらおうかなぁ。そうだ! 今度わたしの家で一緒にお菓子作ろうよ! それで~教えてくれたり? 食べさせてくれたり!」

紬「ええ。何作ろっか?」

唯「えっとね~……ケーキ! 難しいかなあ?」

紬「ケーキは見た目より簡単なのよ唯ちゃん」

唯「なんと! そうなの?」

律『ああ、部室だな』
梓『いつもの部室ですね』
澪『仲良し羨ましい……』

唯「お菓子作れるようになったらわたしも部室に持ってくるよ!」

紬「楽しみ~」

律「5分経ったぞ~」


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