~・~舞台袖~・~
さわ子「おつかれさま。よかったわよ。演奏も、MCもね」
純「ありがとうございます!」
憂「先生の言ってた『気持ちいい』って実感できました!」
梓「……思い返すと、恥ずかしい……」
憂「でも、驚いたね」
純「予定にないところでしゃべりだすし、泣いてるし」
梓「言わないで……すごく恥ずかしいから……」
純「でもさ、泣く要素ってあったっけ?」
梓「自分でもわかんない。気づいたら涙が出てて、止めようと思っても止まらなくて、
途中からもう、言いたいことだけ早く言って終わろうって」
純「なぞだ……」
さわ子「自分でも言ってたじゃない『今まで使命感みたいなのがあったけど今は違う』って」
憂「なるほど。張り詰めてた糸が緩んで、溜まってた気持ちが出ちゃったんですね」
さわ子「私はそう思うけどね」
梓「そう……なのかな?」
純「梓~、一人で抱え込むのはよくないと思うな~」
憂「そうだね」
梓「そ、そんなつもりは……」
憂「でもね、嬉しかったよ。『仲間』って言ってくれて」
純「うんうん」
梓「憂……純……」
純「梓……」
憂「梓ちゃん……」
梓「改めて……」
梓・憂・純「「「これからもよろしく!!」」」
さわ子「…………若いっていいわねぇ~」(超しみじみ
梓「あ、そういえば、紹介ビデオ……」
さわ子「心配しなくても、ちゃんと流してるわよ♪」
梓「ちゃんと最後のシーンはカットしてくれましたか?」
さわ子「それがねー、最近新入生に配る教材の準備や確認で忙しくて、編集できなかったのよね~」
梓「え゙……?」
さわ子「でもまぁ、大丈夫。ここにあるパソコンの映像がステージに流れてるだけだから
タイミングを見て止めれば問題ないわ」
梓「ならいいですけど……ちゃんとやってくださいよ?」
さわ子「わかってるわ。ちゃんとね。ちゃんと」
HTT『せーのっ』
梓「そろそろですよ!」
さわ子「えぇ、そろそろね(チラッ」
純「ラジャりました!!(ガシッ」
梓「え?ちょっと、何!?」
HTT『軽音部で、お待ちしてまーす!!』
唯『来てね~』
律『うぇるこめー!』
さわ子「ちゃんと最後まで流すわ♪(邪笑」
梓「ちょ、ちょっと!待って!純!離して!」
純「いーじゃんいーじゃん」
梓「嘘でしょ?ちょっと!!に゙ゃああああああああああ!!!」
梓『けっ軽音部へ、ようこそ にゃん?』
会場「………………」
C「今の……ギターの先輩、だよね……」
A「そう……だね……」
C「っていうか……」
A・C「「何あれ?」」
D「なんか……個性的だね……」
B「……うん(か……かわいい……)」
~・~翌日放課後、音楽準備室~・~
梓「…………(ブスー」
純「梓ぁごめんって。そろそろ機嫌直してよ~」
梓「ふんっ」
憂「こんにちはー。あれ?純ちゃん、まだ梓ちゃんに口きいてもらえないの?」
純「うん、昨日からずっと。ねぇ梓ってばぁ~」
B (・_[ドア]
憂「梓ちゃん、純ちゃんもすごく反省してるみたいだし……」
梓「…………これで部員が入らなかったら、純と先生のせいだからね」
憂「大丈夫だよ!ちゃんと演奏を聞いて入ってくる子がいるよ」
梓「だって、あんな白けた空気……」
~・~廊下~・~
B「……(取り込み中かな?出直したほうがいいかな?)」
A「ねぇ、あんた何してんの?」
B「(びくっ)……えと、私はその、別に怪しいものではなく……」
A「や、あんたが誰かじゃなくて、っていうか制服着てるのに怪しいも何も……」
B「あ、うん。ごめんなさい……」
A「で、何してんの?」
B「え……と、中、取り込み中みたいだから……」
A「それで待つように言われたんだ?」
B「ううん、まだ聞いてないけど……」
A「んじゃぁ聞いてみたらいいじゃん。私も用があるし、ほら行くよ(がしっ」
B「ぇ?え?ちょっと……」
A「こんちはー(がちゃ」
~・~室内~・~
A「こんちはー(がちゃ」
憂「はぁい」
A「ここって軽音部の部室ですよね?」
憂「そうですよ」
梓「純、今度は何やったの?」
純「何もしてないってば」
A「入部届け出しに来ましたー!1年3組、Aです!
希望パートはボーカルで、えっと、他に伝えたほうがいいことってあります?」
梓「ぇ…………本当に……?」
A「は?」
梓「本当に入部希望?」
A「えぇまぁ、そうですけど」
梓「……」
憂「……」
純「……」
A「……あの?」
梓・憂・純「「「いやったああああ!!」」」
梓「あ、そんなとこ立ってないで、座って座って」
憂「今お茶入れるね」
B「あのぉ……(・_[ドア]」
純「1名様入りまーす。あ、日本茶だけど、嫌いだったりする?」
A「え、あ、いえ」
憂「お茶菓子に甘いもの大丈夫?」
A「はぁ、食べれまs……」
梓「ずっとボーカル一本で続けて来たの?語り弾きとかは経験なし?」
A「楽器は……アコギをちょこっとだけ。一曲も覚えられなくt……」
純「好きな音楽は?(ずずいっ」
A「っていうか!質問早っ!顔近っ!!」
A「(助け舟は……そうだ!)さっきの子は……っていねぇ~~~!!?」
梓・憂・純「「「さっきの子?」」」
B「ここに……」(・_[ドア]
梓・憂「「ひぃっ!?」」
純「貞子!?」
A「……なんで隠れてんの?」
B「隠れてるというか、今出て行ったら邪魔かなって……」
A「何か用があったんじゃないの?」
B「(こくこく」
憂「な、なんでしょう?」
B「私も……入部届けを……」
純「おー、2人目」
A「なんだ、あんたも入部希望だったんだ?」
B「う、うん」
A「新入部員同士、よろしく」
B「ぁ、こちらこそ……」
梓「…………」
梓「……よかった、よかったよぉ」
憂「梓ちゃん……よしよし」
B「えっと、ご迷惑でなければ……」
梓「迷惑なんてこと、全然ないよっ!」
純「こっちに来て座んなって。……えっと」
B「Bです。1年2組です」
憂「Bちゃんね。さ、座って。今お茶出すから」
梓「永谷さんはどのパートやるの?」
B「えと、ドラムをやりたいなって。あの、もちろんただの希望なので、他をって言われれば……」
純「おぉ~、今ちょうどドラムがいないから、ちょうどいいね」
B「(よかった……)」
憂「お茶入ったよ~」
純「今日のお茶菓子は~、お、羊羹!やりぃ」
―わいわい―
純「んじゃここで、部長の梓から新入部員に挨拶~」
梓「えぇ?」
憂「梓ちゃん頑張って」
梓「そんな話聞いてないんだけど……」
憂「いいからいいから」
純「部長としてここはビシッと決めてやんな」
梓「え、あ、えっと、そんな姿勢正さなくていいよ?」
A・B「「はい(びしっ」」
梓「うわー、緊張する……」
梓「えと、それじゃぁ……(コホン」
梓「Aさん、Bさん、軽音部へようこそ!」
A「…………『にゃん』って入らないんですか?」
梓「あ、あれは違っ……!!」
~・~廊下~・~
さわ子「新入部員、入ったのね」
室内「(やんややんや)」
さわ子「……邪魔するのも野暮、か」
さわ子「しかたない、今日は職員室で真面目に仕事でもしようかしら」
さわ子「よかったわね」
~・~・エピローグ・~・~
憂「こんな感じで、新入生が2人入部してくれました」
憂「Aちゃんは明るくて、ちょっとお調子者で、ひまわりみたいな子です]
憂「たまに梓ちゃんに怒られたりして、律さんみたい(笑」
憂「もう一人のBちゃんは、逆に物静かで」
憂「最初は無口だし、少し不気味で怖いイメージがあったけど、実はすごくやさしい子です」
憂「2人ともすっかり打ち解けて、今は学祭に向けてみんなで曲を作ってます」
憂「Aちゃんは歌いながらギターを弾くために練習中だし、Bちゃんは塾があるから週2回お休みだけど、作詞もしてくれて」
憂「そうそう、Bちゃんの書く詞は、澪さんの詞と似ててとってもかわいいです」
憂「部活ってこんなに楽しかったんだね」
憂「放課後が待ち遠しくて、毎日がとても充実してます」
憂「ちょっと長くなっちゃったけど、以上、軽音部の近況です。―――」
唯「―――お姉ちゃんも体に気をつけて、大学生活を楽しんでください」
唯「以上、憂からのお手紙でしたー」
律「なぁ……憂ちゃんの手紙っていっつもこんなに長いのか?」
唯「わかんない。離れたことがないから、手紙もらったのも初めてなんだよね」
澪「それだけ伝えたいことが多かったんだろ」
紬「でも、梓ちゃんたちも頑張ってるのね~」
澪「そうだな。それにしても、律みたいな後輩か。梓も苦労するな……」
律「澪ちゅわ~ん、どーゆー意味かなー?」
澪「そのまんまだろ」
律「へぇ~そんなこと言っちゃっていいのかなぁ~?チラッ♪」(マル秘写真
澪「な、こら!律!」
律「おほほほ、捕まえてごらんなさ~い」
澪「待て!よこしなさい!」
――どたどた――
紬「あ、そうだ!」
唯・澪・律「??」
紬「今度の桜高祭、みんなで梓ちゃんたちのライブを見に行かない?」
澪「あぁ、それはいいな」
唯「私もさんせーー!!」
律「よぉし、かわいい後輩の成長ぶりを確かめに行ってやるか~」
澪「そういう台詞を言う前に、私たち自身も成長しなきゃな」
唯「そうだよ、りっちゃん。いつまでも高校生気分じゃあずにゃんに笑われるよ?」
律「なにおぅ!?」
澪「唯も。そろそろギターの腕で梓に追いつかないとな」
律「こりゃ特訓かなぁ~?」
唯「えぇ~、そんなご無体なぁ~~(フニャフニャ」
紬「うふふ……」
スタジオ店員『放課後ティータイム様、3番の部屋空きましたんでどうぞー』
律「おぉっし!梓たちに負けないように、私たちも気合入れていくぞー!!」
唯・澪・紬「「「おーーー!!!」」」
~完~
※AとかBって入部するまで名無し扱いなだけ?ずっとA,Bでいくの?
じゃぁ命名
A椎名 螢(しいな けい)
B永谷 円(ながたに まどか)
C稲葉 茜(いなば あかね)
D松本 瞳(まつもと ひとみ)
A,Bの苗字はSURFACEから
C,DはB'zから拝借
名前はA~Dのままで投下するので、名前が欲しい人は脳内で変換してくれ
最終更新:2010年12月28日 23:14