純「よく見るとかわいいよね」

梓「……いきなり何を言い出すの」ハァー

純「いやいや、ホントホントお肌スベスベでキレイだしさ」

純「髪、真っ黒で真っ直ぐで日本人形みたいだし」

梓「だからそれはイヤなのに」

純「えーいいじゃん。わたしこの髪とか好きだよ」

梓「はいはい、とってもうれしいよ」

純「あずさー」ギュ

梓「くっつかないで」

純「何で?イヤなの?」

梓「わたしこのアルバム聴きたいの」

純「あっ。わたしも聴く聴く!」バッ

梓「いいよ」

純「これって、発売したばっかのだよねー」フンフン

梓「うん。楽しみなんだ」

純「はいヘッドホン」サッ

梓「……これ一人じゃないとムリじゃん」

純「え?できるよ。こう、くっつけばさ」ピタ

梓「……近い」

純「いいじゃんいいじゃん」ニヤニヤ

梓「イヤホンないかなー」

純「ほらっ。つけたつけた」ギュ

梓「……これ、かなりムリがあるよね」

純「あははっ!届かない」

梓「そりゃそうだって。元は一人でつけるのだし」

純「いや!もっとくっつけば!!」

純「ホラっ梓。もっとほっぺたくっつけて!」ギュー

梓「ムリムリムリ」ギュー

純「がんばれー!」

梓「ムリだよ!このバカ純!」ドン

純「いたたっ」スリスリ

梓「というかわたしの部屋だし」

梓「ヘッドホンしなくてもいいじゃん」

純「それもそっか」アハハ

梓「えーっと、CD入れて……曲ながすよー」

純「おー」


――♪♪♪

純「……」

梓「……」

純「いいなぁこの曲、かっこいい」

梓「いいでしょー。わたしのお気に入りなんだ」

純「洋楽好きだね」

梓「洋楽でもジャズでも何でも好きだよ」

純「ふーん」ジー

梓「なに」

純「わたしは梓のほうが好きだな」

梓「はいはい、わたしもだよ」

純「愛がこもってない!」

梓「一日何回言えばいいの」

純「ん~ずっと言えばいいんじゃないの」ゴロン

梓「いたい、わたしの足は寝る場所じゃないっての」

純「いいじゃーん。きもちー」ウーン

梓「……寝ないでよ」

純「ねないよぉ」フワ…

梓「寝そうだし」

純「あずさ、何か話してよ」

梓「話すことなんてないなぁ」

梓「曲、聴こうよ」

純「梓の声が聴きたいもん」

梓「……あーあーあー」

純「あっ、イジワル」

梓「ふん。……話すことないし」

純「けいおん部はどうなの。楽しいの?」

梓「楽しいよすっごく」

純「……わたしといるより?」

梓「……さぁどっちでしょう」

純「……やっぱりイジワル」

梓「純といると楽しいよ」

純「やりぃっ!」

梓「ちょっとわがままで自分勝手だけどね」

純「マイペースと言ってくれ」

梓「ハァ」ビシ

純「いてて」

梓「ねぇ純」

純「なーにぃー」

梓「足がくすぐったい」

純「わたしくすぐってないよー」

梓「純の髪の毛のせいだって」

純「わたしのモフモフヘアーになんてことを!」

梓「髪留め取っちゃっていい?」

純「!ダメダメはねちゃう!」バッ

梓「いいでしょ。わたしんちだし。他に見てる人いないよ」

純「……でも、変かも」

梓「とっちゃうねー」スル

純「ん」

梓「うーん、あんまりはねないね」

純「雨の日はヤバイ」

梓「でも、ふわふわで気持ちいい」サワ

純「わたし梓みたいなストレートがよかったかも」

梓「純はこっちのが似合ってるよ」

純「そっかなぁ」

梓「わたしみたいに長いと、わらえるもん」フフフ

純「くぅー……」

純「よしっ梓!」

梓「なに」

純「髪型交換だ!」

梓「あげないよ」

純「ケチ」

梓「ケチで結構」

純「じゃあ勝手に貰っちゃおうかな」スッ

梓「あっ」

純「梓髪長いし、髪の毛頭にギリギリ巻けそう」

梓「ムリに決まってるでしょ。ひっぱらないでよ」

純「えーー」

梓「えーー、じゃない」デコピン

純「いたいなー」ナデナデ

梓「純が悪い」プイ

純「ごめんね」

純「機嫌なおしてよ」

梓「純なんかキラーイ」ボソ

純「えっ!」ガバッ

梓「わっ!」ドキ

純「ウソ……」

梓「へ」

純「キライって……」ズーン

梓「……ウソだよウソ」

純「えっ」

梓「ウソってくらいわかりなよ」

純「ホント?」

梓「ホントだってば」

純「あずさぁーー!」ギュ

梓「きゃっ」ドサ

純「もう心臓にわるいよぉ」

梓「ごめんごめん」ナデナデ

純「……梓ってさー」

梓「んー」

純「体、細いな」ギュギュ

純「というかちっこい」

梓「人が気にしてることを」

純「でも、かわいい」

梓「……ありがとう」

梓「純、かっこいいの好きじゃん。澪先輩みたいな」

純「そりゃ澪先輩はかっこいいんだけどね」

梓「澪先輩を好きにならなかったの?」

純「好きになりかけたかも!」

梓「……正直だな」

純「でも、澪先輩にない魅力が梓にあるのだ」

梓「えーどこどこ?」

純「ひみつ」

梓「ケチ」

純「ケチで結構」

梓「……」ボー

純「ふぁ」ネムネム

梓「……」ナデナデ

純「ん~」

梓「純、あんまり寝てるとネコみたいだよ」

純「ネコは梓の専売特許じゃないのー」

純「あずにゃんっていうあだ名があるくらいだし」

梓「あれは唯先輩が勝手につけたんじゃん」

純「ふふ、ネコ耳すごい似合ってるんだってね」ニヤ

梓「な!?それどこで聞いたの?!」

純「憂が言ってたよー」

純「憂はお姉ちゃんから聞いたんじゃないかな」

梓「うぅ……憂め」

純「へへ、あずにゃーん」

梓「やめてよ」

純「どうして?」

梓「どうしても」

純「ふーん。変な梓」

梓「……梓って呼ぶならいいよ」

純「どうしよっかな」

梓「……」

純「あーずー……」

梓「さ、は?」

純「後のお楽しみにとっておこう」

梓「あーじれったい」

純「へへへ」

梓「……」ナデナデ

純「そういえば憂って今日なんでこなかったの」

梓「唯先輩とお出かけだって」

純「ホントにー?」

梓「ホントだよ」

純「目、こっち見てないな」

梓「今はあっち見てたい気分なの」

純「ふーん」

純「呼べばよかったのに」

純「夏休みはわたし抜きで遊んでたのにさ」

梓「それは純が勝手に田舎行くからじゃん」

梓「教えてくれたっていいのに」

純「わすれてたかも」

梓「大事なことわすれない」ペチ

純「代わりに今度わたしの田舎つれてってあげよっか?」

梓「んー純と二人ならいいよ」

純「憂はー?」

梓「憂はまたこんど」

純「そっかぁ。またこんどか」

梓「うん」

純「ふふ……えへへ」

梓「なに笑ってるの」

純「なんでだと思う?」ニヤ

梓「にやけすぎて、気持ち悪いなぁ」

純「ガーン!」

梓「……冗談だってば」

純「だよねー」

梓「……」

純「ん~」

梓「ねぇ純」

純「なーにー」

梓「そろそろ足しびれてきたんだけど」

純「よわいぞー。まだまだこれからなのに」

梓「もうずいぶん長いことやってるよ」

純「そんなにかな」

梓「うんわりと」

純「いいじゃんもっとこうしていたいしー」

梓「そっか」

純「そうだよ」ファァァ

梓「おっきなあくび」

純「ふぇふぇふぇ」

梓「純、歯、真っ白いね」

純「そりゃ毎日みがいてますから」

純「今日もこっち来る前にみがいたよ」ニヤ

梓「そんなにみがかなくてもいいのに」

純「いいのー」

梓「そっか」

純「あーずーさ」

梓「なぁに純」

純「あーずーさ」

梓「なに純」

純「あーずーさ」

梓「眠いの?純」

純「あぁぁぁ」

梓「寝ちゃダメだよ」

純「うん」コクリ

梓「うんっていったね」

純「うん」コクコク

梓「まだ寝ちゃダメだから」

純「……」

梓「……」

梓「……純?」

純「……」

梓「寝ちゃったか」

梓「いつも寝付きいいのに今日はもったほうだね」

梓「……ふぅ」

純「……」

――シーン

梓「あっ。いつの間にか曲終わっちゃってるや」

梓「CD、CDって」

梓「純、寝てるし動けない」

梓「じゅーん」

純「……」

梓(静かだ。純の髪でもいじっていよう)

梓くせっ毛だけど)イジイジ

梓「わたしは好きだよ」

梓(声に出しちゃった)イジイジ

梓「純……」

梓「口、半開きにして……だらしないなぁ」

純「……」

梓「……」

純「……」

梓「…………」

純「……」

梓「……」キョロキョロ

梓(って自分ちだから人いるわけない)

梓(お母さん達仕事だし……)

梓「……純」

純「……」

梓「くちびるキレイ」

梓「純」

――スッ

梓(あと少し……)スー

純「……」パチ

梓「ぁ」


純「ニヤ」

――ぐい!

梓「え」


梓「んっ」
純「へへ」


――――――――――

純「梓、顔あかっ」

梓「う、うるさい!」

純「いやぁしかし、寝込みを襲うなんてえっちぃなぁ梓は」

梓「お、起きてるなら起きてるって言ってよね!!」

純「寝てるなんて言ってないしー」

梓「も、もうっ!!!」

純「あははっ」

梓「あーあーううぅ……!」ジタバタ

純「梓」

梓「なに」ギロ

純「リップクリームちゃんとぬらないと」

純「カサカサだったよー」ニコ

梓「わっ、わかってるから!!」


純「うーんそろそろおなかすいたぞーー」

梓「……ごはん作らなきゃ」フー

梓「でも、その前に買い物」

純「よーし買い物いくか」

梓「うん」

梓「ごはん何がいい?」

純「梓が作ってくれるのなら何でも」

梓「純も一緒に作るんだよ」

純「えーわたしあんまり得意じゃないし」

梓「わたしもだよ」

梓「だから一緒に作るの」

純「ん~それもいいかも」

梓「やってみればなんとかなるんじゃないかな」

純「だね」

梓「さっ、遅くならないうちに行こう」

――ガチャ

梓「うわぁ……」

純「雪だぁ……」

梓「さむいと思ったら」

純「ここ最近急にさむくなったもんね」

純「そりゃ雪もふるわけだ」

梓「さむいさむい」ブルブル

純「ん」スッ

梓「ん」

純「外、さむいからさ」

梓「うん」ギュ

純「手をつないでればあったかくなるさ」

梓「うん」

純「あーやっぱりちょっと帰り遅くなるかも」

梓「……いいよちょっとくらいなら」

純「へへ……」ギュ

梓「ちょっとくらいなら、ね」ギュ



             おしまい