梓「実の妹からもお墨付きですよ」
梓「これでもう公認のカップルです」
梓「好き放題やりましょう」ガシ
唯「すでにやってんじゃん……」
ズルズルズル
紬「丸く収まったわね」
律「そうだな……!」
澪「あぁ……丸いよな」
憂「きっと……丸いですよ……たぶん……」
澪「……帰ろうか」
律「朝からこのテンションどうすんだよ」
紬「じゃあ尾行でもしてみるのはどう?」
澪「えぇ、この人数でか?」
憂「大丈夫です。ふたりとも馬鹿だから気づきませんよ」
律「これ以上ベタベタしてんの見てどうすんだよ。こっちが恥ずかしいわい!」
紬「じゃありっちゃんは帰っていいよ。私は一人でもいくから!」
澪「どうしたムギ、目がイッちゃってるぞ」
律「……しゃーねぇ。こっちもほっとけないし行くとすっか」
憂「お姉ちゃん達は一体どんなデートするんだろうー」
街中
梓「さぁどこへ行きますか?」
梓「カラオケ? ボウリング? 遊園地!?」
梓「それとも街道沿いのロイホで夜明けまで話し込みますか?」
唯「う~ん、いざデートと腹をくくると以外と思いつかないもんだねぇ」
梓「そうですね、私達って以外とデートらしいデートはしたことないですもんね」
唯「そりゃあねぇ……」
梓「今日は唯先輩が行きたいところでいいですよ!」
唯「そう言われてもねぇ……」
唯「もうあずにゃん決めていいよ」
梓「えーと。じゃあカラオケでいいですか!?」
梓「ちょうど割引券があるんです!」
唯「おっけー! ついでだから歌の練習しよーっと」
梓「いいですねそれ」
カラオケ
唯「ルーララー うーちゅーうのーかぜにのーるー♪」
唯「……♪」
唯「ちゃん! 終わり!」
梓「わぁ さすがにうまいですね!」
唯「へへへー。あずにゃんがコレ好きだって憂から聴いたからねー」
梓「私のために歌ってくれたんですか!?」
唯「そりゃあね! それがカラオケの醍醐味だしね!」
梓「ありがとうございます!」
唯「お、83点だ! ブラボー!」
梓「すごい! 60点位だと思いました!」
唯「え"っうまいっていったじゃん!」
梓「次私歌いますね!」
♪~~~♪
♪~~~♪
梓「ふふ、どうでしたか」
唯「な、なかなか個性的な歌い方だね……」
梓「そうですか? いたって普通ですけど」
唯「さ、採点は……スキップしようかあずにゃん」
梓「え、どうしてですか。ちゃんと見たいです」
デンッ
梓「62点……」
唯「そ、そういうこともあるよ。元気だして、落ち込んじゃダメ!」
梓「これ、壊れてますよね……」
唯「全然壊れてな……壊れてるね!」
梓「むむむ、唯先輩」
梓「次、点数勝負しませんか?」
唯「いまの流れで!?」
梓「点が低い方が高かった方の言う事を聞く。これでどうです?」
梓「それも絶対の絶対の絶対です!」
唯「どっからその自信が来るのか問いたいけど」
唯「のった! カラオケじゃ負けないよ!」
梓「後悔してもしりませんよ?」
唯「そっちこそ!」
唯「よーし、じゃあ私からね!」
唯「簡単な歌うたおーっと」
梓「いいですよなんでも。点が出るなら」
♪~~~♪
唯「あの頃の僕らーはきっとー 全力でしょーねぇん だったー♪」
♪~~~♪
梓「や、やりますね……」
唯「ふふふ、これは一時期狂ったように歌ってたからね」
梓「でも、点数は……」ゴクリ
デンッ
唯「きた! 87点! やったよ!」
梓「87点ですか……ま、まぁまぁですね……」
唯「あれ?あずにゃんどうしたのかな?」
唯「汗すごいよ~???」
唯「まさか、いまさら前言撤回なんてしないよねぇ!?」ニヤニヤ
梓「だ、大丈夫です」
梓「私が唯先輩に負けるなんてありえませんから」ピッピ
♪~~♪~♪~♪
唯「こ、この荘厳なイントロは!?」
梓「……」
梓「きぃーーみぃーーがぁーーぁーよーおーはぁーーー」
唯「……」
♪~~~♪
梓「こぉーーけぇーーーのぉおーーー」
梓「むぅーーすぅーーまぁぁぁあでぇーー……」
唯「……」
梓「……」
梓「ふふ 完璧だ……!!」
唯「若干言いにくいけどさ……この短い中で結構外してたね」
梓「……え?」
梓「そういう事は点数を見てからいってくださいよ」
唯「お願い……87以下……87以下……」
梓「…………こい……こい!」
デン!
唯「!!」
梓「ろくじゅうごてんでした」
梓「65点でした……」
唯「う、うん……」
梓「あ、見間違いだったようです。ホントは95点ですね! やった!」
唯「頭と耳だけじゃ飽きたらず、目もおかしいのかな?」
梓「嘘です!! こんなはずじゃなかったのに!?」
唯「さてと」
梓「あー! 負けたほうが勝ったほうに命令するんでしたっけ」
唯「往生際が悪いよ」
梓「はい……」
唯「さーなにを命令しよっかなぁー」ニヤニヤ
梓「……」
唯「あずにゃんさんにはさんざんイタズラされたしー」
梓「!!」
唯「割とひどいめにあったしー」
唯「ねぇ?」チラッ
梓「……」
唯「あれれ~テンション低いよ~、あ ず にゃん♪」
梓「……うぅぅ」
唯「そうだなぁ」
唯「よし決めた!!」
梓「……」
唯「もうはっきりさせちゃおう」
唯「いまの関係を清算しちゃおう」
梓「……!」
梓「嫌です…!」
梓「お願いします……わかれたくないです……」
梓「いままでのこと謝るから……それだけは……」
唯「んん~?」
唯「なにを勘違いしてるのかな~?」
唯「命令は 絶 対 だよ?」
梓「!!」
唯「じゃあ命令ね。あずにゃんは~」
唯「これから私のこと~」
梓「嫌ぁ!言わないで!!!」
唯「唯って呼んで」
梓「……え」
唯「聞こえなかった?」
梓「ゆ、唯先輩いまなんて……」
唯「え~ほんとに聞こえなかった?」
唯「これからは、私のこと」
「唯って呼んで」
唯「っていったんだよ~ あ、あと敬語も禁止ね!」
梓「……あ あぁぇ……ふへ?」
唯「ふふ、あずにゃんなにか心配でもしてたの?」
唯「私はわかれるなんて悲しいこと言わないよ?」
唯「だってあずにゃんのことやっぱり大好きだもん」
梓「……ず、ずるいです!……人の気持ちを弄んで」
梓「びっくりしました! 心臓がとびでるかと!」
唯「けーご禁止!」
梓「うぅ……そ、そんな急に無理、だよ」
梓「でも、どうして急に」
梓「さっきまでちょっと、私といるの嫌がってるかなって……」
唯「それはね」
唯「心から楽しそうにしてるあずにゃんを見てるとね」
唯「やっぱりこれが本当のあずにゃんなんだなぁって、だんだん思えてきたからだよ」
唯「笑顔が天使みたいだね」
梓「て、てんし……だなんて///」
梓「唯、私もお願いがあるの……」
唯「なあに? 梓?」
梓「!?」
唯「って呼んでほしかったんでしょ?」
唯「私はなんでもおみとおしなのです!」
梓「唯……ゆいいい!」ガバッ
唯「おーおー、子猫ちゃんは泣き虫だねぇ」
梓「怖かった。嫌われたらどうしようってずっと悩んでた!」
梓「でも手放したくなくて、無理矢理にでもつなぎとめるしか思いつかなかった!」
梓「ごめんなさい! ごめんなさい!」
唯「大丈夫だよ……私こそごめんね?」
梓「そんな!唯は!」
唯「んーん。私がいつまでもうじうじ悩んでたからだよ」
唯「おかしいよね? ずっとずっと気持ちは一つだったのにね?」
梓「……ぁ、う」
梓「うえええん」
唯「ほら梓、もう高校生だよ? 大人だよー?」ナデナデ
唯「泣かない泣かない。いい子いい子」
梓「ひっぐ……すいま、へ ごめんね、悲しいんじゃなくて。うぅ、グス」
唯「あのね、とってもいい歌があるよ」
唯「きっと私たちにぴったりの歌」
梓「……え?」
唯「聞いてくれる?」
梓「……うん」
唯「……」
唯「ごめんね カラオケにはまだ入ってないんだー」
梓「?」
唯「スゥ」
「君を見てると いつもハートDOKI☆DOKI」
「ゆれる思いは マシュマロみたいにふわ☆ふわ」
「いつも頑張る 君の横顔 ずっと見てても 気づかないよね」
「夢の中なら 二人の距離 縮められのにな」
「ああ 神様お願い 二人だけの Dreamタイムください」
「お気に入りのうさちゃん 抱いて 今夜もおやすみ」
「ふわふわ時間」
「ふわふわ時間」
「ふわふわ時間」
梓「唯……」
唯「ね? 梓もこの歌好きでしょ?」
梓「はい……」
唯「んーでもやっぱりうさちゃんの部分はあずにゃんにしたほうがしっくりくるなぁ」
梓「も、もうッ///」
唯「あずにゃ~ん」スリスリ
梓「結局かわらないじゃないですか!!」
唯「あははっ いきなりは無理だからさ」
唯「これからちょっとずつちょっとずつ進んでいこうね~~」
梓「はい///」
隣の部屋
紬「――――――」
澪「どうしたムギ」
澪「おーい」
律「隣さぁ、急に静かになったよな」
澪「なにかあったのかな」
憂「おね"ええちゃあああん あずさぢゃああああんよかったねえええええ」
澪「憂ちゃんどうしたんだ!?」
律「どうやら凡人には拾えない音を拾ったみたいだな」
澪「唯と梓……仲良くやってればいいけど……」
律「だーいじょぶだいじょぶ。アイツらは心配ないって」
澪「わかってるけどさ……」
澪「……そうだな!」
律「さて、じゃあ私らもそろそろ何か歌いますか」
澪「うん!」
律「あーいつか大物になってカラオケ配信とかしてもらいたいなー」
澪「例えばふわふわ時間とかな!」
律「澪的には自信作なのか?」
澪「ま、まぁな!」
紬「最高のラブソングよ!」
憂「お"ねえちゃ おね"ぇぢゃああああああああ"あ"あぁぁぁ!!」
お し ま い
最終更新:2010年12月27日 02:19