――お昼ごはん

憂「もう休み中に戻ってこないといけないよ」

梓「う、うん。ごめんね」

純「ごめんごめん。つい時間忘れちゃって」

憂「先生すごい怒ってたもんね」

純「もうあんなの見たくないなぁ」

梓「そうだね……」

――――――――――

梓(とうとう放課後まできちゃった)

憂「じゃ、わたし帰るね」

純「うん。またねー」

梓「……バイバイ」

憂「バイバイ」ニコ


純「……梓」ボソ

梓「な、なに」ビク

純「ここで待っててね」

梓「あ……」


――――――――――

純「あーやっと誰もいなくなった」

梓「あ、あのさ純」

純「ん?」

梓「もう、やめよう」

純「……だから何で」

梓「イヤだから……」

純「わたしはイヤじゃないよ」グイ

梓「純がよくてもわたしは……イヤ」ポロ

純「あずさ……」

梓「だからもうおしまい」

純「……イヤだ」ボソ

梓「え?」

純「イヤだイヤだイヤだイヤだ!!」

梓「ひっ」ビク

純「梓!」

梓「きゃっ!」ドサ

梓「あ、あっ。ゃめ……いや……」プルプル

純「あっ……」ドキン

純「あ、ずさ」ゴク

梓「ダメだから……それだけは」

純「でも、梓のそんな顔見たら……」ハァ

梓「純!落ち着いてよ……お願い……!」

純「ダメだよ……がまんできない」スッ

梓「あっ!」

純「あずさ……」

梓「純……どうしてこんなことするの?」ポロ

純「どうしてって……」ピタ

梓「もうイヤだぁ……グスン」ポロポロ

純「……」

梓「純?」

純「だって」

梓「だって?」

純「梓のことが好きだもん」

梓「す……き……?」

純「最初はちがったけど」

純「なんか、いつも一緒にいるうちに気になって」

純「好きになって……放課後も一緒にいたいけど部活違うし」

純「教室だけでもってスキンシップのつもりが段々過激に……」

純「自分でもダメだってわかってたけど……梓の表情見てたら……止まらなくなって」ポロ

梓「……」

純「ごめん……ごめんね」ポロポロ

梓「純……」

純「わたし独りよがりだったね」ゴシゴシ

純「もう、しないから」スク

純「ごめんね、あずさ」

梓「まって」ガシッ

純「!」

梓「一方的に言うだけ言ってどっか行っちゃうなんて相変わらず自分勝手だなぁ」

純「だってわたしここにいないほうがいいし」

梓「……いてもいいよ」

純「えっ」

梓「いてもいいってば」

純「でも、梓イヤだって」

梓「今はイヤじゃないよ。純、あやまってくれたし」

純「梓……」

梓「隣、座っていいよ」ポンポン

純「……それじゃあ失礼して」ストン

梓「……」

純「……」

梓「……」

純「……」

純「外、静かだね」

梓「みんな帰っちゃったかな」

純「わたし達も帰らないといけないのかな」

梓「まだいいよ」

純「……そっかぁ」

梓「……」

純「……」

梓「純はさ」

純「う、うん」

梓「わたしのどこが好きなの」

純「どこって言われても……気付いたら好きに」

梓「具体的に」

純「え……っと。ぜんぶ!」

梓「……欲張りだなぁ」

純「そんなこと言われても梓見てるとさ、そう思っちゃうんだから」

梓「……憂はどうなの。そっちのが付き合いも長いし」

純「憂の方が長いけど、好きなのは梓の方なの!」グイ

梓「そんなこと真顔で言われると……」

純「あ、てれた?ねえ?ねえ?」

梓「……うるさい。あと近い」ドン

純「わっ」ゴロン

梓「……」

純「……」

純「梓さー」

梓「なに」

純「怒ってる?」

梓「もう怒ってないってば」

純「そっか」

梓「そうだよ」

純「梓さ」

梓「なに」

純「好きだよ」

梓「……」

純「大好き」

梓「……」

純「梓は?」

梓「わたしは嫌い」

純「……」ジワー

梓「あんな強引な純は嫌い。大嫌い!」

梓「わたしの言うこと聞かないし」

梓「乱暴だし、こわい」

純「あ……ずさぁ」ポロリ

梓「……純ってこんなに泣き虫だったっけ」

純「泣いてなんかいないもん」ゴシゴシ

梓「泣いてるし」

純「ゴミが目に入っただけ」ゴシゴシ

梓「泣いてるじゃん」プッ

純「わらうなよぉ」ゴシゴシ

梓「あははっ」

純「もぉー」ゴシゴシ

梓「あーオカシイ」フー

純「そう」

梓「あーあ」

純「……」

純「ねぇ梓」

梓「なに純」

純「嫌わないで」

梓「無理って言ったら?」

純「……あやまるから」

梓「うそだよ。嫌わないってば」フー

梓「こわいのは本当だけど」

純「……うん」

梓「さっ。かえろ」

純「うん……」

梓「そんなに落ち込まない」

梓「もう怒ってないし、嫌ってもないから」

梓「わたし達、友達じゃん」

純「友達……」

梓「そう友達」

梓「友達って何するか知ってる?」

純「えーっと」

梓「一緒に遊ぶんだよ」

梓「いつもみたいに一緒に遊ぶ」

純「それって……」

梓「純が、す、好きって言うから……」ゴニョゴニョ

純「あ、あずさー!」ギュ!

梓「にゃー!」バン


純「いたたた」クラクラ

梓「言っとくけど、わたしの言うこと聞かなかったり」

梓「強引なマネしたら張り倒すからね」

純「もう叩かれた」

梓「がっつくからだよ」

純「ふふ……あははっ」

梓「笑ってないで帰るよ」

純「わかってるって」

梓「はぁ、外もう暗いし」

純「わたしがついてるから平気だよ!」

梓「逆にこわいわ。茂みにつれてかれそう」

純「そ、そんなことしないから!」

純「あ、梓のためなら!オバケでも悪い奴からでも守るよ!」

梓「バカなこと言ってないで行くよ」

純「わかった!」

梓「夜の学校はこわいなぁ」

純「梓の腕とーった!」ギュ

梓「わっ。コラ、歩きにくい」グイグイ

純「いいじゃん。あったかいし」

純「友達はこういうことするんだよ」

梓「友達ねぇ」

純「やめて欲しいの?」

梓「……ま、いっか」

純「ふふっ、そうだよ細かいこと気にしない」ギュ

梓「一気に元気になっちゃって」

純「うれしいから!」

梓「よかったね」

純「うん!」ギュ

梓「ふふ」クス

純「このまま一緒に帰ろう」

梓「うん。一緒にね」




                  おしまい