【精霊装機ナインナンバー】

もう5年も前の作品なんですね、ナインナンバー。
各所で語り尽くされた感はあると思いますが、クリア記念に自分もレビューを。

世界観や概要は他のレビュアーの方も書かれているとおりですが
設定だけ見ると魔装機神かなあ、と思ってプレイしてみると実は全然違ってみたりします。

グラフィックは全て自作なため、独自の世界観を作り上げることに一役買っています。

  • 戦闘
各機体に属性が設定されており、その弱点を突くことで戦闘結果は有利にも不利にもなります。
この辺りは魔装機神で慣れた方にはとっつき易いのではないかと思います。
設定されている属性は9つですが、戦闘結果に影響する部分だけ見れば実質4+1なので把握も容易ではないでしょうか。
バランスは一部崩壊している部分もありますが、基本は属性の弱点を突くことです。
一騎当千の働きが可能な機体もそれなりに存在しますが、弱点を突かれれば脆いものなので注意が必要です。
しかし、機体の改造度やパイロットのレベルの平均値が、敵陣営の機体改造度やパイロットレベルに適用されるため
一部の機体とパイロットのみを重点的に鍛えておけば殆どのシナリオでは有利に戦闘が進められると思います。
今では珍しくなったと思われる二回行動が可能なので、後半はとにかく「やられる前にやれ」が基本となります。
ボスクラスの敵も精神は使用するものの、防御・回避行動を取らないので精神を駆使すればそれほど苦労はしないと思います。

欠点としては雑魚の数が多いというところでしょうか。弱点を突けばすぐに片付けられるとはいえ、単純な作業になってしまいますので
そういった部分に苦痛を感じる人は、プレイを続ける気持ちを削がれてしまうかもしれません。
三周目にも突入すると、戦闘スキップが可能になるアイテムが購入可能になりますので、それまで耐えられたなら
以降はシナリオのみに専念できるでしょう。

各機体はそこそこ役割分担がなされているものの
基本は真装機と呼ばれる主力部隊による力押しになります。弱点を突いて群がる雑魚を片っ端からなぎ倒してください。
敵も弱点を突いてくる事が多いため、真装機といえど過信は禁物な点は注意です。

  • シナリオ
メインはやはりこちらでしょう。
アズハールと呼ばれる異世界を舞台とし、そこに存在する国家の争いから果ては
人外の者による恐ろしい(というかある意味身勝手な)企てにまで物語は発展していきます。
更に、異端と呼ばれるルートでは通常、真実のルートでは見なかったヒロインと出会い。
最後には敵であった人物との意外な結末が描かれます。

主人公である芥川蒼夜は、色々な意味で魅力的です。
彼が好きになれるか否かが、ナインナンバーをプレイする上で一つ、必要になる条件かもしれません。

敵側も、少しエゴが過ぎるかな、といった面は持っているものの
言い分は分かるものがあったり、戦いの動機となった過去を持っていたりと、「敵だから」と切り捨てるには惜しいキャラクターばかりです。
蒼夜との確執もあって、ライバル周りは特にキャラが立っています。

全てのルート(通常は4人のうち一人)をクリアした後にプレイ可能となる虚像ルートでは
それまでの雰囲気とはかなり変わった、登場人物たちの物語を見ることが出来ます。
ある人物が世界に介入することで、本来では起こりえないifの物語として成り立っています。
その中で、7人のヒロイン達から想い人一人を見つけるのも、物語の中核の一つを成す重要なポイントでしょう。
登場人物一人ひとりに個性的な性格付けがされており、会話なども見ていて飽きることはありません。
主人公のみならず、親友、戦友たちもそれぞれ見せ場が与えられています。
ルートによっては「主人公は蒼夜ではなく彼では?」と思わせられる場面も。
とはいえ、主人公である芥川蒼夜を初めとして、少々電波であったり危ない会話が繰り広げられたり
時には下の方にも持って行かれたりするため、そういった部分が苦手な人にはとっつき難いかと思います。
結構、人を選ぶ作品であるため、苦手であると感じた方にはとことん合わないでしょうし
逆に好きな方にはとことん好きになれる作品だと思います。
しかし、異端、虚像ルートと呼ばれるシナリオは雰囲気も通常のものとは異なりますので
「通常(真実)は好きだけど異端(虚像)は合わないな」という方もいらっしゃるかと思います。

ギャルゲーとして欠かせないものは、やはりヒロインとなる女性達の魅力でしょう。
その点については、どのキャラクターも違った魅力を備えているので
一人は好みの女性が見つかるかも知れませんし、皆好きになれるかもしれません。
ルート毎に違った結末を迎えるキャラクターも居ますのでそういった面を楽しむのも良いかと思います。
通常を除くルートでは代償を抱えつつ幸せな結末を、通常では特に障害も無くヒロインとの未来を得ることが出来ます。
トゥルーエンドとされているものは、マリーシャという少女との出会いから別れ、そして再会を描いたシナリオです。
彼女の独白や展開なども含めて、真実と呼ばれても違和感の無いシナリオですが、
個人的には女王陛下(といっても堅物ではない)セルティーのエンディングが好きですね。

  • 総評
オリジナルロボット作品としては非常に高い評価を受けていることもあり
納得の行くボリュームとシナリオ展開を見せてくれます。
他のレビュアーのご意見を見ても分かるとおり、とにかく人を選ぶという点があるため
そこだけはご注意を。世界観やキャラクターに嵌ってしまえば
後はもうどうにでもしてください。好きなキャラの後日談を考えて見たりする楽しみが
この作品にはあります。

(2009/09/03)



前触れもなくぽっと登場し、シナリオグランプリのオリジナル部門で好成績をたたき出した作品。
 概要は魔装機神系ファンタジーオリロボで、ヒロイン役女性キャラが多く登場してそれを攻略するアドベンチャー的要素もある。
 発表当初はMIDI指定無しで、そのままだと全く曲が鳴らなかったりした事もあったが、人気が高まるにつれてそう言った点が整備されたり、完結後シナリオが追加されてリニューアルされたりした。
 また、このシナリオに添付されているアイコンは全て作者オリジナルで、さらに転載自由という素晴らしいものである。そう言った意味でも一度DLして見るのがお勧めだ。作者は同人活動がそこそこ長いらしくクオリティも高い。

 シナリオはギャグ重視で時々電波なぶっとんだ会話もあるノリの良い作品。テンポが良い為テンション高くシナリオをやる気になる。そんな中、稀に挿入されるシリアスなエピソードやキャラクターのダークな過去などが上手くスパイスになっているといえるだろう。

 まず最初の5話程度で主人公周りの導入を描き、ここで一端視点を変えてサブ主人公の導入を上手く時系列と脇キャラをクロスオーバーさせて描いている辺りが上手いと思われる。この手法により、キャラ立ちが薄いキャラというのは比較的少ない。(一部意図的に薄いのがウリのキャラクターがいるがw)

 戦闘バランスが「インフレしたところでバランスとってみました」というような感じで、比較的イージーバランスで味方が強いものの、敵が只管多いのがデメリットである。
 主人公が激強いわりにえーかげんなので、真面目にプレイしてると馬鹿を見るかもしれない。気楽にプレイしている間に物語に引き込まれている辺りが特筆すべき点かと。

 と、当り障りがないレビューを書いた所でリニューアル版をプレイしてこよう。



ファンタジーオリ物シナリオ。ロボットの名前が痛い。
今流行の楽天家な性格の主人公は、滅ぼされた国の生き残りらしい。
養父シボンヌ、逃げる途中に養母もシボンヌ。意味不明な理由で敵が見逃してくれる。素敵だ。
で、ストーリーの途中でその時の宿敵が出てくるけど絡みが薄くてガッカリした。
虫に食われるし。


序盤は敵がならず者やらテロリストやらだが、中盤から虫と言う生命体に替わってくる。
その虫のネーミングも痛いわけだが。「フィーアト」とか「ツヴァイ」とか…
安易にドイツ語か、おめでてぇな。で、名付けたキャラクターはどう見てもドイツ人じゃないし。

で、ラスボスの取り巻き達も虫なのだが、こいつ等は「インペリアルガード」とか言ってんの。
名前に規則性ぐらいつけてやれよ。

正直、これが人気が1位と言うのは納得がいかない。
自前でアイコン調達という点を踏まえても、痛さが半端じゃない。
最後の方なんかは痛さの為にTalkを流し読みしてたよ。

「ナイナンは面白いだろうが!」 という人は自分でレビュってくれや。
俺はアイタタシナリオだと思った。

最後に付け加えておくと、女の子と仲良くなるのが目的のギャルゲータイプのシナリオ。



レビューが辛すぎだと思うので、ちょっとフォロー。
『精霊装騎ナインナンバー』

属性がややこしい割に大した意味がなく、戦闘に作業感が充満している。
伝説の~~というくせにホイホイ出てくるので、そりゃどうよといった展開。
主人公が万能キャラであり、どんな女もイチコロさ!(誇張表現有)
……てな具合の悪い点が上記のレビュー以外にもありますが、最終的には良作。

キャラクターが多いにもかかわらず個性がしっかりしているし、掛け合いも中々。
シナリオ進行もありきたりである部分も多いが、説明不足で唐突な展開は無い。
序盤は悪いライトノベルの典型のような展開であるが、2週3週していくうちに
伏線やら前の週のシナリオやらが活きていることを感じさせ、噛めば噛むほど味が出る。
ルート毎に別作品として出していたならば4つほど長編を完結させていることに
なるであろう量のテキストなんで、それも当然といえば当然か。
司商会氏やみちひろ氏、健朗氏と比べると落ちるが、時間が有り
序盤の冗長さに耐えられれば萌えとか関係なく遊べるシナリオだと思う。

ネーミングについてシナリオ作者の一人として言わせてもらえば、
日本語で統一したなら「どうしてキャラが全員日系人なんだよ」という風になり
英語で統一したなら「こいつら名前からして英・米人じゃねぇじゃん」という風になる。
いや、そこまで気にしないよという意見の方が多いだろうけど。
規則性を持たせられるなら持たせた方がいいけど、なかなか面倒なんすよ。



434 :432:2005/05/01(日) 17:57:09 ID:HRnja76k
# ナインナンバーレビュー

現実(お姫様、近衛兵、眼鏡巨乳技術者、死人)
真実(メインロリ)
異端(死亡弟子)
虚像(義妹)

の四つのルートと、七人の攻略ヒロインを持つSRC屈指のギャルゲーシナリオ
戦闘は主人公さえ改造しておけば基本的にOKな温いバランスで、一度クリアすると
戦闘スキップ用広域MAP兵器が手に入るので戦闘はおまけレベル

ただし、キャラクターに関しては下手な商業作品よりしっかりとしていて
シナリオ的にも、繰り返しプレイしなければならないギャルゲー的なマンネリを
逆手にとって感情移入させたキャラを敵に回すなどして最後まで飽きさせない工夫を
していて特に虚像ルートは徹夜をしてしまうほどのめりこんだ記憶がある。

確かに、合わない人には確実に合わないけれども
良いシナリオだと思う。


結構適当なレビューになったがこれで勘弁してくれ。



446 :名無しさん(ザコ):2005/05/03(火) 03:07:52 ID:h0WH47lI
なんか攻略ヒロインが増えたとか聞いたので久しぶりにナイナン
DLしてみたよ。

……あー、こんなにひどかったっけ。
昔のシナリオだなあという印象。特にオリMIDIより優先して版権
MIDI鳴らしてるのはどうなのよ。模範となるべき人気(があるらしい)
シナリオがこういうことやってちゃダメだよなあと思ったり。
パイロットアイコンは素晴らしいけど、それだけという感じです。
えーと、アレ。アフタヌーンに移って連載継続してる影技みたいな
もんか? 中学生の考えたような物語だけど、画力がそれなりに
あるので人気維持してますみたいな。

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最終更新:2009年09月03日 20:02