「スーパーフロア大戦」

はじめに:
シナリオ等のメインは卿氏。配布者がぷ~る氏なので、氏がメインなのかと思ったが、そういうわけではないようだ。
妙に手慣れていない印象を受けたので、調べてみたらそういうことらしい。

二話までプレイさせてもらった。

シナリオ:

良く言えば無難。悪く言えば平坦。

積み重ねが足りない。描写力もない。そのくせ淡泊。用意したイベントを、工夫もなくただ淡々と
書いて消化している……そんな印象を受けた。

プレイヤーは、ただ人が死ねば泣くわけでも、NPCがいたら守ってあげるわけでもない。

戦闘:

平地地形で適当に戦うだけ。バックに基地はあるので、アナグマを決め込むこともできるが……。

マップチップ:

良いクオリティ。暗い色調で、一見低木の位置が分からなかったりするのが難点ではある。
ここは数少ない美点。

戦闘アニメ:

諸悪の根源。プレイ中断の第一の要因といってもいい。

まず、最初のロード自体で多大な時間がかかる。読み込みで移動ごとに数秒ウェイトがかかる。

思いつくだけ書いてみたが、アニメそのものもテンポが悪い。

  • メインとなるリアルロボットぽい機体。リアル等身的な腕がにょきっと生えてきて攻撃をかけるわけだが、
 絵面がシュールで笑いがこみ上げてくる。動作自体も非常にもっさりしている。
  • 一話で登場するライオンロボだが、EN20消費程度の主要武装にさえ、逐一派手なカットインと長ったらしいアニメーションが用意されている。
  • 主役機のミサイルの弾速が異常に遅い。
  • 敵のレーザー攻撃が常時ジェミニレーザー(の速度)。
  • 二話のロボチームのビーム攻撃だが、派手なのはいいが、メッセージウインドウに隠れて命中演出が見えないことがある。
 銃口が敵を向いてない、ビームは敵の真下を通過して「あたっていない」、本当にそれでいいのか?


素材自体のクオリティはまずまず高い。デラックスビーム(とパイロットが叫ぶ)のチャージ演出(の画像)は特にかっこいい。

だが、見せ方・カットの切り方で全てが台無し。センスがないといえばそれまでだが……。
金髪ツインテならツンデレではないように、包丁持って凶行に走ればヤンデレではないように、画像がよければ、それが良質のアニメではない。

総評:
評価点はマップチップを主とした良質の素材。正直ここ以外に評価できる所がない。

戦闘アニメをウリにしたいようだが、現段階では先を続けて見て行きたいものではない。
カットした方がテンポよくて楽。素材だけなら、画像フォルダを見れば済む。

見せるということはどういうことなのかを、しっかり考えてほしい。
卿氏以外にも人はいるのだから、ちゃんと助言してあげればいいと思うのだが、人材がいないのだろうか。




典型的なオリロボ共闘シナリオだが、リレーではなく一人の作者で書いているようだ
まず印象として、綺麗な自作マップチップが目に付く。マップチップを有効に使った演出もなかなか
独自の会話インクルがやや重く感じる。あと必殺技系カットインも表示に時間が…
ストーリーは普通のオリロボ共闘系だが、メイン作品とおぼしきレオレイガーの出番が少なすぎw
あと敵勢力が多すぎて、状況把握が出来ないのも難点か。少し削ればスッキリすると思う
まぁ、ストレスを感じる部分もあるが普通に遊べるレベルかな



DL容量7.3メガ、Thumbs.dbが4メガ強のオリジナルロボットもの。

プロローグはスクロールするタイプのテロップ。
なんかガクガクしてて読みにくいことこの上ないので
一旦静止するとこまで飛ばそうと右クリックしたら、
プロローグ自体を飛ばしてしまった。ドンマイ。

ときどき意味不明のことを呟く主人公のあだ名はスパイ野郎。
今日も4Pライフル片手に訓練開始だ。当然敵情報も
予測ダメージ値も隠蔽されてるぞ。
うわーっ、突然謎の部隊が現れて司令塔ビルを破壊してしまったぞ!
一撃で!

「ちっくしょおぉぉぉぉっ!! 全機!目の前の敵を倒せ!!」

いや、逃げようよ隊長。
我々にはこの事実を上層部に伝え、警告する義務が……
しかし無常にもターン開始を告げるデフォルトマップ曲が
鳴り響くのであった。ちなみに戦闘曲も添付されてないからデフォ。

「くっ…強ぇ 何なんだ?こいつら!?」

ああ、まったく俺もそうおもうぜイビリ魔。
出てきたターンのその敵フェイズだからまだ交戦すらしてないけどな。

迫り来る圧倒的な敵、避けられない大切な人の死、そして主人公覚醒。
さらに主人公の求めに応じて現れる謎のメカ……え?

あろうことか 合 体 。

名乗りも完璧だぜ!
なんと、ここまでのリアル系ジメ話にもかかわらず主人公はスーパー系でした。
唐突に。

「い、一体どうなっちまってんだ!? 全然……全然わかんねぇよ!!」
まったくだイビリ魔。

さあ、戦闘も終わって影でフフフフ言ってる人らの話も終わったし、
いけイビリ魔! 某勇者ロボに似すぎのアレはいったいどういうことか
釈明を求めろ! キッチリとな!

「俺はコイツが許せねぇっ! なんでこんな野郎をかばって……」

いや、突っ込み所そっち違う。


  • まとめ

独自マップチップが凄くキレイでした。



助けてくれorz
プログラムのインスコ中にフリーズしたかと思ったら、
もうウンともスンとも言わなくなった…
とりあえず、プレイした範囲で書けるだけ書く…

スーパーロボットフロア対戦
XVやチョリロボのような、オリロボオールスターシナリオ。
設定、画像、音楽などが高レベルでまとまった良作。
ストーリーとしては、独立を求める宇宙コロニー郡と、
それを認めない連邦との軋轢→泥沼の戦争に…という王道的なもの。
オープニングのテロップがやや読みづらい。日本語がおかしいわけではないんだが。
また、登場勢力がごちゃごちゃしているので理解するのに時間がかかる。
辞典もまだ未実装のようだが…
ただ、画像効果やアイコン、音楽やタイトル画像などからは
「本家SRWに負けない」といわんばかりの意気込みが感じられる。
時間があるとき腰を落ち着けてじっくりプレイすると楽しめるだろう。


743 :名無しさん(ザコ):2005/06/11(土) 01:24:31 ID:uLBYmmTQ
「スーパーロボ*フロア大戦」、とりあえず2話まで終了。

内容は紹介サイトでも謳われるように、オリジナルロボで展開されるスーパーロボット大戦モノ。
本当にどんどん続けようか迷ったけれど体力不足を痛感し、中断。

グラフィック…カットイン有り(後で発見)。背景、顔グラ、全身画像…総じて質は高い。ウヒョー!
シナリオ…標準。破綻とかはないんで、スラスラ読める。ただ場所名表示はもうちょいスピーディーなの希望。
戦闘…熟練度あり(自分は二つとも取れなかった)、援護有り(だが必須というわけでもない)。一話で味方数にマップの広さが釣りあってない気もしたが、
多分3話以降は大丈夫だと思いたい。いろいろ加わったし。
音楽…再生しっぱなしの傾向があり、それにあわせた構成の曲多し。これも質は平均してよさげ。

個人的にかなり期待のできる作品。
興味があるor演出面見習う気ありだったらやってみる価値は大いにある。
…自分はまたやりだすかはわからんが。
(↓で、後にやった時のブツがここに)

※2008/6/3追加、ネタバレ有り
※08/06/03に「キャラクター」「戦闘」「これはひどい」に加筆修正しました
【スーパーロボ*フロア大戦】
「異星よりの侵略者、人類抹殺を企む謎の組織、
 太古より目覚めた謎の怪獣、異世界からの来訪者。
 様々な敵が現れ、そして仲間が現れ…共に世界を守るお話です。

 この作品はオリロボ共闘モノです。
 アイコン、背景、マップチップやBGMまで全作成の完全オリジナルのSRCです。
 フルオリジナルの熱い戦いをお楽しみ下さい。」

使用素材の大半がオリジナルという、大掛かりそうなシナリオ。
製作体制も特殊で、公開元の管理人であるぷ~る氏はメインではなく
「シナリオの出力」や参戦作品の提供を行っている立場の模様。

実は1度レビュースレで踏んだ代物だが、最近折れた人と同じく
2話までしかやったことがない(多分、その時は2話までしか出来ていない)
ということで、折角なので全話プレイしてみることにした。

…その内容は俺の抱いた期待をさらっと破壊する代物だった。

※言いたいことが多めに盛り込まれているので、長め+クドめ+暗めに
 なってるかもしれません。ついでにネタバレにも注意。

  • 全般注意点
DLしてはじめに読むことを推奨されるHTMLの中では

「[動作環境]
 Windows95以降 + VB5.0 (SP3) ランタイムライブラリ
 (推奨環境) 200MHz以上のCPU、メモリ64MB以上

 SRC本体のバージョンは最新版を推奨します。 」

とのことだが、これを満たした機種で遊んでも遅いったらありゃしない。
そのため、一度終了してコンティニューをしたりしようとしたりすると
普通のシナリオに比べてかなり時間を食う仕様となっている。
…実際やってみるとわかるが、エグい。

なお、筆者は3話の終わりで南米ルートを選択して進めている。

  • グラフィック、演出
背景画像、マップチップ、ユニット、パイロット、ついでに音楽、
ここらへん全て自作。さらに、戦闘アニメに関しても自作素材多数と
いう、作業量の多さにはSRC知ってれば圧倒させられるだろう。
しかし精神的にズギューンときたタッチのパイロット・ユニット・
マップチップは存在し得なかった。パイロットも、ざっと見回すと
64×64統一でよくこれだけの数を揃えられたと思うのだが、
ユニットと違ってクオリティの統一みたいなものはちと図れていない。
かと思えば、製作に関わったイチヤ氏のブログを覗いたら一人で
全パイロットのアイコンをイチヤ氏風のタッチで書き直したと思われる
パイロットアイコンがゴロゴロと転がっていたりする。
…後に差し換わる予定なのだろうか。
それでも萌えたり、燃えたり、惚れたり、憧れたり、模倣したく
なったりするキャラアイコンが1つも見つからないのは不思議である。
まぁキャラクターは画像とキャラの二人三脚なんで、無茶かな~?

ユニットはある敵ユニットのリフター形態時がシュールだった点以外は
特に違和感は感じられない。同一作品出展なのに纏ってるオーラが違う
っぽいのは、CODE:GRADIOあたりであった気もするが。

マップチップは全体的に暗い色調で纏められているのだが、その暗さから
低木地形がすこし見づらかったり、自分たちが昼に戦っているのか夜に
戦っているのかわからなくなる感じだった。終始。
一応第三話で明らかに夜中戦っているステージがあるんだけれど、
そうでなくても夕暮れ時に戦っているような感覚になっちゃうのよね。
それでいて背景画像に美しい青空とか水面とかあるので不思議な違和感。

演出に関しては…普段、サクサクした流れをしたSRCシナリオを
遊んでいる身としては、内部を覗いてみて思ったがなんか不自然にWaitを
多用しているのではないかと思わせられるところがあった。
熟練度獲得やアイテム入手の時にメッセージが出てくるのだが、これは
Waitで強制的に目に焼き付けさせるより、基本表示しっぱなしで、
クリックしたらすぐ次にいけるようにした方が優しいと思うのだが…
それ以外でも、同時爆発とかそういうのを使っていないせいか、たまに
タルさを覚えるような気もしたりする。
このタルさに関しては、後にも記述や考察をしてみることにした。
戦闘アニメも別の項目を設けて行うことにする。

また、このシナリオには全身画像が用意されており、
ユニットコマンドの「能力」からその全身図を確認することが
可能になっている。ほぼ全機用意されているので、ここに関しては
期待は裏切らない、かな?なんか敵さんばかり格好いいイメージ強いが。

なお、網掛けの表現が全体的に強いんで嫌いな人には辛いだろう。
俺も汎用されてるのはちといい顔できなかったかな。

グラフィック関連に関しては、いいクオリティも紛れてて本当に
頑張っていると思うんだ…だが…
それ以外のアレさが寧ろグラの良さを重さを生かした凶器に
変えてしまっている気もする。

  • 戦闘アニメ
本作において、画像のみならず、各作品のデータフォルダ読み込みと
いう形でも、読み込み時間を長期化させている原因の一つである
戦闘アニメ。以前遊んだときよりも量がかなり増えているせいで、
もう不必要というか常識はずれな位読み込みに時間をかける要因と
化している。次のステージに行くときとか終了処理時とか、ホント。

それだけ長いのだからそれに見合った超品質のアニメを見せてくれる
のだろうと思ったのだが、俺としてはとてもじゃないが高い評価を
下せる代物じゃあなかった!

●現在は更新中で、戦闘アニメは序盤から固まっている「フロア式」と
 そうでないのに分類できる。そうでないのは汎用の延長線上なの
 だが、「フロア式」は右クリックによる早送りが難しく、失敗すると
 飛ばしたいアニメを丸々見せ付けられる仕様である。
●更新途中ということなので、第一~四話に登場する様々なロボットの
 戦闘アニメは独自の路線で描かれているのだが、見ていて爽快、
 とは口が裂けても言える気がしないものが大多数を占めていた。
 格闘武器使用。相手の方に顔アイコン向いたかと思うと、手が現れ
 連続描画でどこかのっそりとした雰囲気を漂わせて、武器を振って
 相手に攻撃。刃物とかで素早さ・力強さを感じさせないのは見てて
 なんだか頼りない。レオレイガーのはまだマシだった記憶なのだが。
 (ただし、ダブルブレイズに関してはしっくり来なかった。後述)
 他にもゾスマとかいうのの格闘武器も、恐らくは空から敵を強襲して
 拳わたたきつけるようなタイプの武器だと思われるが、マップデザの
 関係で下から進行して、下から攻撃を行うために、一見全くそうに
 見えなかったりして迫力無かったりしたこともあった。
●射撃武器に関しても、たまに見てて情けないとか普通のシナリオや
 汎用アニメでは見かけないトロさに脱力させられるものがあった。
 先人のレビューであらかた説明されてる感はあるが…
 ゼトラメカの光学兵器や、ミサイルの多くはビーム兵器であるとか、
 ひと山いくらのザコが使う武装であることを考えると、ゲームの
 進行を阻害するくらいテンポが悪い、つまりいちいちアニメに割く
 時間が長い。ビームは深刻でもないが、遅さのあまり迫力感は無い。
 レグルスや、後にデボネラの改造機にも搭載される主力武器の一つ
 「マルチプルミサイル」や、戦闘機の「ホーミングミサイル」も、
 スピード感やよく動いている感はどっちも存在せず、変に遅~い
 ミサイルを複数もしくは単発で発射する。やはり頼りない、というか
 格好悪い。マルチプルの方はトロいミサイルを延々と垂れ流すかの
 ように撃ち続けるため、スキップを間違えると(戦闘アニメにしては)
 結構時間をロスしてしまうことがあり、数回ムスっときたものだ。
 また、先人も触れてたけれど二話から参戦するZIOXのビーム武装、
 「W-IZランチャー/L」の戦闘アニメなんだが、腕でユニットの
 顔アイコンが隠れるのを恐れて下側に腕と武器を位置したせいか、
 ホントに当たってないように見える。気のせいでなく、見える。
 …スタッフは大勢いるのに、誰も疑問に思わなかったのか?
 いや、まさか、みんな揃って「ボディに当たっているんだ!」という
 強引過ぎる解釈に逃げてしまっているとかそんなことはないよね?
●一部の武器を使うときには、リアル等身っぽい「腕」が出たりするの
 だが、正直コレはピラー系の何かが出してきた「ガトリングアーム」の
 戦闘アニメでしか効果的に機能していない、というかそう断言したい。
 腕抜きでスピーディーに動作したほうが上質のアニメが出来ると思う。
 どうしても「腕」を出したいなら、思い切って全身戦闘にでも
 してしまったほうがこの分野に関してはマシだったのではないか?
●「フロア式」の戦闘アニメでは、攻撃を行う側のアニメと受ける側の
 アニメとを同期しているのも特徴。これにより、スピーディーな展開の
 戦闘を実現していると思いきや、前述のアニメのトロさのせいで
 台無し。なんか、意図を込めて利点を殺しているようにしか
 考えられないのだが、考えすぎだろうか?
 折角、従来の「攻撃準備→メッセージとか→攻撃開始→メッセージとか
 →命中」とかよりも早いテンポを作る源泉になれそうなのに、なー。
●この分野に関するテストプレイというのはあんまり行われていない様子。
 というのも、第一話時点で「AIしか乗っていないのに」、何故か
 ゼトラ兵が一瞬メッセージで口出しをしてきたり、後にレグルスに搭載、
 使用できる「VZ-607グリッドミサイル」の戦闘アニメについても、なんか
 使用してたらメッセージウィンドウに武装名が出てきて爆発は無かったり
 するという、テストプレイをしているのかという疑いが持てる内容の
 ミスが見受けられた。スタッフが多いのに誰も気づかないのかよ!
●レオレイガーには、消費EN20で、高めの格闘値を活かせる中間武装
 「ダブルブレイズ」が存在する。スポット参戦でなくなったならば
 どんどん使っていけそうな武装なのだが、専属戦闘アニメの評価は
 「中間武装である」ことを考えると、よくはないと思う。確かにさ、
 全身カットインでしかもささやかにアニメーションまでしたり、長々と
 色々なアクションを見せるのは「必殺武装」でやってくれるなら心が
 弾んできて楽しいるしかし、「よく使う武装で毎回」見せられると
 思うと、飽きの来る速度が早く、折角の力作もスキップ、最悪の場合
 戦闘アニメオフという目に遭い埋もれてしまうという有り難味のない
 存在に化けてしまいかねないのではないだろうか?
●ぶっちゃけると、汎用アニメないしそれの延長線上が混在する中で
 カットインや全身戦闘などのひと味違う要素を取り入れるならば、
 それは必殺武装かイベントに絞って、有り難味やレアリティを保つ形で
 混ぜるのがベストだと俺は思う。
 よく使う中間武装や無消費武装ポジションに関しては、使用効果音・
 使用画像の変化とか、クリティカルでアニメ分岐とかを用いて、ほんの
 ワンテンポのアクセントで十分映えるぐらいでも無問題と思えるように…
{ここまで書いて思ったのだが…この人たちは戦闘アニメを見てもらう
 ための手段は「もさもささせて、プレイヤーの目に入る時間を延ばす」
 こんなことしか考えられていないのではないか?
 もしくは、自分たちが作ったアニメの細かなフレームを
 無駄にしたくないから、意図的にゆっくりにしているのだと思うと…
 もしこれが当たってたら、傲慢さに対して怒れそうな心境である。

素材はまずまず良品なのだが、動かし方や見せ方に関しては
あまりにもアレすぎなので、まさに「素材の無駄遣い」という言葉を
送りつけたくなるような出来であった。

私見だが、戦闘アニメとはダラダラ引きのばすのではなく
限られたフレーム内でどれだけ存在感・爽快感・達成感溢れるものに
仕上げられるかも進歩の道なんだと考えている。

  • キャラクター
本作品は画像や音楽の大半以上をオリジナルで新規に作ってあるのが
ウリではある。が、それらの外側の要素に対して、内側の要素である
キャラクターやシナリオに関しては、正直いって惚れれるほどの
価値もないし、ムリしてでも面白いと思いたい、というところも無い。
寧ろ、知らなくてもいいやというキャラクターどころか、
いけ好かないキャラクターまで出てきて挙句優遇気味なところを
まざまざと見せ付けられたことにより大ダメージ負ったよ。シクシク

登場人物の多くは、いろいろな情報にまみれた形で登場するか、
唐突に登場するかの二択しかいなかったような記憶しかない。どっちも
「単独の作品の情報のみで展開される、単品モノシナリオ」や
「完結済みで、情報を知れる媒体が完全に揃っている作品のみで構成された、共闘シナリオ」や
「だいたいわかる、既存の版権モノ+すこしの不確定要素(バンプレオリとか)で構成された共闘シナリオ」ならば
ある程度はまっとうな評価を受けることができただろう。
しかし、この作品は上の3つのどれにも当てはまらない
「情報を知れる媒体がない作品が沢山紛れ込んでいて、しかも完結の概念すらない作品群だけで構成された
共闘シナリオ」なのである。正直言って、エンドレスドリームでも取られてた…かはわからんが、
この形式で展開されるシナリオは何が重要な情報で、何がどうでもいい
情報なのか。あの様子はキャラの正しい姿を描いたものなのか、それとも
そうではない代物なのか。そういうことが全く未知な領域で
遊ばなくてはならないため、かなり体力を使わされた。

そのキャラクター達は、とにかく「積み重ねが足りない」の一言で
片付けられてしまう。原作において、活躍を見せる。
原作において、生き様を見せたり、性格を外面に向けてアピールする。
原作でなくても、キャラを外部から入ってきた、ホント何も知らない
プレイヤーに対して理解してもらうよう、作者も含めて努力する。
そういった「積み重ね」が無いので、いくら情報や肩書きや過去や謎に
まみれていても、キャラクターに対して同情の念が沸いてくることや
一緒に驚いたりとか、投影なんかしてみちゃったりとかいう気持ちは
最後まで遊び終えて全く沸かなかったことに気がついた。
俺が今まで遊んできた中で大ハズレと認識してしまっている
「蒼が奏でる鋼響曲」や「てんぷてぇしょん!」でさえ、
なんか心のオアシスになるようなキャラはいた事を考えると…うわぁ。

作者からすればいろいろな内面や裏設定があると仮定しても、
それをプレイヤーに知ってもらう努力や環境を整えない限りでは
ただの心許せない、もしくは知るのが面倒な結果感情移入ができない
味気ないキャラクター、もしくは目に付く点ばかりが強調されて
見えてしまうキャラクターしか生み出せない…その見本市だと思った。
尚、いけ好かなかったのは南米ルート第六話以降から出現し始める
「ゴーレム姫」関連。戦闘アニメとかカットインの使い方に関しては
一番マトモだったんだが、ステアの行動原理とか悪い意味での
空気ブレイカーなところとか、なんかそのくせ優遇されているっぽい
雰囲気には本気で顔をしかめてたような記憶が。思い出したくねぇ…

他にも、パイロットアイコンでは「プレイヤーからすれば」まったく見えない
装飾品とかの情報が出てきてキーになったりする等、唐突感や内輪感を
悪い意味で感じさせる。ぶっちゃけるとキリトのチョーカーとか。
まさか黄色くてデカイアレのことか?

  • シナリオ
基本的にはよくあるスパロボものの踏襲なのだが、
「情報を知れる媒体がない作品が沢山紛れ込んでいて、
 しかも完結の概念すらない作品群だけで構成された共闘シナリオ」
という前提により、ある意味不必要に評価やプレイアビリティの
低下を招いている。個人的には。

キャラクターと同様、やはり魅力を感じさせたり、先が気になるという
高揚感や期待を抱かせることは最後まで皆無だった。
むしろ、先に進むたびに「あぁもう勝手にしてくれ…」とか
「早く済ませてレビューを書きたい」とか「また情報量が増えるのか」
とか、気に入っていく作品にはおおよそ抱けない、負の感情ばかり蓄積。
なにか、積み重ねというか具体的に描写すべき場所が沢山あるにも
関わらず、それらをしないという手抜きぶりや、微妙に説明口調が
主体になりがち+文法間違ってないか? と思わせるムードと合いまり、
遊ぶのにえらく体力を使ったので後半は思考放棄気味だった。自分が。

原作における必須情報なのか、そうでない情報なのか、はたまたこの作品
独自の情報なのか、そういうのがロクに参照にできない(可能なのは2作)
中で固有名詞とか、世界情勢とかいろいろ出されてもプレイヤーとしては
ただただ困るわけで。いろいろ考えているのなら、作者陣の脳内だけで
完結させずに、出力する技術を磨いていけばいいと思うのだったが
最新話まで遊んだところそういう考え方があるのかどうか疑問に思えた。

人の死とか、寝返りとか、世界の真実に迫りますよとか、超展開とか
いろいろイベントはあるのだが、世界もキャラクターもプレイヤーに
認知・認識してもらう努力を放棄しているが故に、何の感慨も浮かばない。
ついでに、原作を参照にできない作品に至っては
史実どおりの王道の展開も、変化球気味なIF展開も、
条件そのものが大きく変動しているANOTHERな展開も予想する楽しみが無い。
共闘モノというのは、根本がしっかりした作品が複数の作品と関連することに
よって、キャラや物語の要素・展開がどんな展開を歩むのかというドキドキ感が
最大のウリの一つに数えられそうなのに、無い。
あと、原作が「作者の脳内参照」状態では「あのヒーローたちが競演ktkr!!」
みたいな高揚に出会えることもない。壮絶なまでに内輪向けすぎるというか
まったくの外野である自分からしたら共闘モノを謳う必要すら無いような。

上のような話を抜いても、淡白というかスパロボ風の
テンプレ過ぎて、盛り上がらない感じ。本来はいいキャラクターの
生き様が見れたりとか、ダレないための工夫を凝らす余地はまだあるような。

  • 人によっては不自然かもしれない箇所
1話は前半終了後、即座に後半戦の敵がやってきてそのまま戦闘をする…
これは「実弾で訓練をしていた」というものにも繋がりかねない。
真面目にミリタリー考えてる人には引っかかるかもね

  • 戦闘&戦闘バランス
はじめに…

Option 乗り換え
Option 低改造費
Option アイテム交換
Option 移動後補給不可
Option 乱数系列非保存
Option ユニット情報隠蔽
Option 予測ダメージ非表示
Option 2回行動能力使用

と、普通のプレイ感覚で挑むと引っかかるかもしれないかな?程度には
オプションが使われているので、これからプレイする皆さんは注意。
…この情報隠蔽と予測ダメージ非表示ってのは、偵察バグがあるらしい今時で
なかったとしても、個人的にはオープンデフォのSRCでやられるとなると
使用オプションの注意書きや2周目や最初の選択で難易度が変動してるから
隠れてるよ! でも無い限り、ちと落ち着かない。
いや、本来は普通に1週目でもあって問題ない作品はあると思うのだが
この作品に関してはいろいろな条件と重なって、許せないものになっている。

「マニュアルやReadmeにあたるものに言及がなされておらず」
「中身は逃げる敵を落として熟練度やボーナスいただきという要素があり」
「必然的にそういうのを狙うプレイヤーは出てくる、にも関わらず」
「与えるダメージが見えなくて調整困難=クイックロードや倒しそびれたのに
 クリアしたので終了して、またSRCを起動してクイックロードから挑戦」
「というのを強いられるにも関わらず、クリア確認インクルードは未搭載」
「挙句の果てに、ロード時間が戦闘アニメ関連のせいか凄まじく長い」
という、プレイアビリティをワーストクラスにまで落とす
最悪コンボの一員になってしまっているのだ。卿氏をはじめとする作者陣は
多分ここまで頭は回らなかったのだろう(ここまで頭回るのも異様か?)。

ちなみに自分、オプションに関して何故ちと熱くなれるかというと
「全てのプレイヤーがこの作品だけを遊んできているわけではない」ということを
想定して、この作品に触れるまでに他のSRCシナリオを遊んで独自感覚や
オプション抜きのプレイ感覚に浸った人間に対して、シナリオをスムーズに楽しむ為の
気持ちの切り替えを促す役割があるとして、明記を強く望んでいるからなのだ。
プレイ感覚が変わらなければオプションについての明記は不要とかいう考えは、
いろいろなSRCシナリオを遊んだりしているならそんな考えには至れない、
とプレイヤーとしては思うんだけど…計算式とかも同様。

戦闘のバランスはダルくてカットしたほうがいいという本末転倒な
戦闘アニメと、気力を削ぐ未知+情報投下多すぎなシナリオに
埋もれる形であるが、勝つことを目指すのだったらそこまで辛い難易度では
ない。(辛いというより、遊んでて圧迫感あるとか苦痛を感じるとかかな)
ボスやザコも、戦ってみると案外弱かったりするものだからだ。
ただ、熟練度を目指す要素を狙うと上の最悪コンボによるタイムロスの
恐怖との戦いになったり、内輪以外は初見で見つけることは100%ムリで
あろう、ノーヒントの埋もれた財宝の概念が、
完璧なプレイをしたい人にはかなり引っかかるものと予測される。
というか俺、気が気でならないのでここばっかりはeveを覗き見したり。
埋もれた財宝類でメガブースターとか資金とかがあったら、取るか否かで
大きなバランスの変化があるかもしれないと思うとね。

なお、戦闘においては数箇所ほど、どう考えても素人仕事ではないかと
いうか、誰もテストプレイしていて気がつかなかったというのか!?と
思わせるような場面に遭遇してしまった。
●「ヘレナはXXXの経験値を獲得し、レベル12にアップ。LCSLv1を習得。」
 と出たのでその技能を覗き見したところ、なんとLCSというのは
 知 覚 強 化技能だったらしく頼んでも無いのに消費SP増加。
 …素直に念力か超感覚互換にしてもよかったのではないか?
●ダウツ、ドワイという敵メカは「ジャマー」を持っていることにより
 「実弾兵器を無効化する。」というのだが、実際は「無効化=H」らしく
 「実」単体の属性の攻撃なら、100%直撃する仕様。
 というか、説明文と実際の効果で食い違いあっちゃダメだろ…

  • 搭載システム
以下の二つが搭載されているのだが、魅力的とはいいがたい。
●熟練度システム
実はこのシステム、readmeにあたるHTMLにはまったく記述されていない。
というか本家スパロボをやっていることを前提にしているのか?
完結していない&熟練度による分岐が攻略テキストとかでわからんため、
なんとも微妙である。とりあえず取れるだけ取ってはみたが…
尚、インターミッションで熟練度の確認をすることも可能なのだが
うっかりクリックすると20秒ぐらい軽く待たされるのでお奨めできない。
●フロア辞典
役に立ちそうなのだが、この作品においては役に立っていない。
と言うか歯抜けが酷くて未完成な上、よくよく考えると原作が
参照できない作品について、劇中で描写されない・言及されない
裏設定をつらづら書かれたとしても、物語の理解を深めるという
仕事や、辞典を通して知ってる人の確認になり、尚且つ知らない人への
情報の掲示を行うという、辞典系インクルの仕事はできない…と思う。
読み込み時間も相変わらず長いので、せいぜい全身画像確認に
使うのが一番だろうか。しかし、それを見たければ画像フォルダから
直接見ればいいわけで…雛形のインクルが面白げなだけに泣ける。
●状況確認
マップコマンドで、キャラクターの掛け合いとかから今戦場が
どんなシチュエーションで成り立っているのかを確認できるコマンド。
しかし俺からすれば、作戦目的コマンドの劣化以外の認識ができなかった。

  • BGM選曲
前の人はこの分野に触れていないが、個人的にはここもイマイチ。
OPの曲と、タイトルコールに使われる曲に関してはとてもクオリティが
高く、お持ち帰りしたい衝動に襲われる。

だが、本編第二話以降から流れる曲の多くは、どうにも耳に残らないと
いうか、折角の「完全オリジナルで、それぞれが各場面に特化した音楽」
を擁する立場というのを活かせていないと思った。

各作品には専属の戦闘曲みたいなものがあるが、本編においては
味方フェイズ時・敵フェイズ時にそれぞれ流れっぱなしになる音楽が
Keepされるせいで、聞ける機会は実はあんまり無い。なんか勿体無い。
そのKeepで流れ続ける音楽の多くも、戦場で頑張ってる感とか
戦場や戦況の雰囲気を映し出しているとか、出来のいいゲーム音楽とか
そういう感じを抱かせられていないことが多い。第二話PPとかは
まさに、「流しているだけ」という印象が強かった。
尚、IM~戦闘までの間に流れる類の曲に関しては…
あれ…? なんかマジで思い出せないぞ…?

折角画像が良くても、音楽が抜かりあるのでは残念というか、
画像が良い作品だからこそ音楽も良い作品であって欲しかったのだがなぁ。
もしくは画像はイマイチでも音楽がよければ、それだけで作品のことを
覚えたり楽しんだりするための糸口となりえたのだが。

  • これは ひどい
ゲームオーバーになると、構造の問題で戦闘アニメまでいちいち読み込むため
ゲームオーバーロゴが表示された後、コンティニューするか否かに写るまでに
普通のシナリオから考えたらあまりにも長い時間待たされてしまう極悪仕様。
読み込むか否かは俺の推測に過ぎないのだが、いくらなんでもこれには
キレそうになった。
また、終了処理においても同様で、ウィンドウ閉じてから終了処理のために
またウィンドウ表示されるまでが長いこと長いこと…驚いてしまう。
勿論悪い意味でね!

果たして作者陣は、どんなプレイ環境で遊んでいて、その度にどんだけの
読み込み時間を経験していたりするのか気になって仕方ない。
早ければ、HTMLの推奨環境はもしかしたら詐欺ではないかという話になるし、
もし遅くてそれを我慢しているならば、普通じゃないと思う。

  • トータルバランス
画像面は凄いのだが、中身に関わる要素の多くは画像面のよさに
ロクに追いつけていない。キャラ、シナリオ、音楽、戦闘アニメ、
惹き付ける魅力etc…どれも心に残りそうに無い。
そのくせ壮絶な読み込み時間の壁ときた。お陰で、プレイアビリティは
今まで遊んできた作品の中でも余裕で最下位ときたもんである。

そんなわけでここの評価は間違いなく「アウト」。
粗が目立ちすぎている割に、その粗を気にさせないだけの良いところは
存在していない。画像は頑張ってたと思うが、画像面だけでは
シナリオなどの「粗」を隠したり、目をそらしたりすることは出来ない。
SRCで面白い作品を作るなら、まずは画像以外の中身から気をつけて
作っていって、そこで安定を得れたら画像によってさらに視覚的方面から
プラスを狙っていった方が面白い作品を作れるのでは…
という思いを、確信に至らせてしまった感はある。

  • 総評
期待を胸に抱いて2年ほど越しにやったものの予想外の駄作だった。
この作品、ぶっちゃけ本家スパロボを体験してて、尚且つSRCは
導入したての新規ホヤホヤのプレイヤーか、身内しか100%楽しめないだろう。
そんだけプレイヤーのことを考えて作っていない。いや、プレイヤーのことをあえて
徹底的に除外することで作り出した作品なのかもしれないと疑ってしまうほどだった。

その長い読み込み時間に耐えれるだけの体力や時間があるのならば、
「やってはいけない例」や「素材や労力の注ぎ方を壮絶に間違えた作品」として、
悪い例を学ぶ「教材」として遊んでみる価値はあるかもしれない。
個人的には「原作無しオリロボ共闘」というジャンルの価値を決定付けてる。
勿論、それが今回ので上がったという訳はない。多分挽回不能級。
逆に、良い点で参考にする場合はせいぜいフロア式でない戦闘アニメとかの
組み立て方ぐらいにとどめたほうが無難。多分それ以外の中身は参考にはならない。
普通のプレイヤーさんは…自己責任でお願いします。

こんな長くてトゲのあるレビューで悪いかもしれんが、
出来れば製作に関わったスタッフ陣全員に見てもらいたい…
消極的ながらそう思ったりする。

うう、次にとっておいたシナリオがダメージを癒してくれますように…

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最終更新:2008年07月08日 22:31