FAQ

Q　死刑判決のときには主文が後回しになる決まりなのでしょうか？

A　後回しになる場合が多数ですが、決まっているわけではなく、裁判官の裁量によります。例外としては、1)オウム林郁夫は無期判決だったが主文は後回し、2)連続幼女殺害の宮崎勤は死刑判決だったが主文は前、3)池田小の宅間守は主文を前と後に二度、などがあります。

Q　死刑執行の言い渡しをされるのはいつなのでしょう？

A　執行当日の朝です。

Q　どうして執行当日に言い渡すのでしょう？

A　法務省の公式見解によると「本人に当日より前に死刑執行の告知した場合、その心情の安定を害することが懸念されると共に、かえって過大な苦痛を与えることにもなりかねないなどによる」とされています。

Q　以前は、執行日よりも前に刑の執行を言い渡していたと聞きましたが？

A　1975年、福岡拘置所で刑の執行の事前告知を受けた津留静生が、執行当日の10月3日の午前6時頃にカミソリ自殺してしまいました。これ以降、刑の執行当日にその言い渡しを受けるようになっています。

Q　家族には執行を事前に連絡しないのでしょうか？

A　しません。その理由は、法務省の公式見解では、「家族の方から面会の申し出があって、本人が死刑執行の日を知るとか、あるいは、いろんな抗議行動等があるとか、いろんな問題が生じてまいります。そうすると、それが本人の心情の安定を非常に害するという観点から事前には連絡をしないというのが、現在の取り扱いでございます」となっています。

Q　同じ事件の共犯関係にある者は同時に執行されるのが原則でしょうか？

A　慣例上そうなっていますが、法的根拠はありません。ずっと昔はそんな慣例自体がなく、共犯者が別々に執行されることも珍しくありませんでした。上訴を取り下げて確定した死刑囚が、共犯者の上告が棄却された直後に執行された例もあります。しかし、共犯者処刑後に逮捕された古谷惣吉が共犯者に罪を押しつけて死刑を逃れ、その刑期を終えて出所した後にまた連続強盗殺人事件を犯したため、以後は共犯者がいる場合には可能な限り同時に執行するという慣例になっています。

Q　最高裁の判決が出た日が判決確定日ではないのでしょうか？

A　刑事訴訟法415条に基づき、上告裁判所の判決について誤りの訂正を求めるときは検察官・被告人・弁護人は10日以内に訂正の申し立てをすることができます。そして、裁判所が間違いを認めれば訂正されますし、間違っていないと判断されれば申し立ては棄却されます。訂正申し立てをしなかった場合には申し立て期限日が、申し立てをして棄却された場合には棄却日が、それぞれ判決確定日になります。

Q　三バカって？

A　仙台３バカ（岡崎・熊谷・迫）
　 名古屋マニラ３バカ（松本兄弟・下浦）
　 名古屋未成年３バカ（小林・小森・芳我）
　 名古屋新３バカ（神田・川岸・堀）

Q　コンビって？

A　日本赤軍コンビ（大道寺・片岡）
　 パチンコ店コンビ（陳・何）
　 コスモ・リサーチコンビ（河村・末森）
　 指定１２１号コンビ（下山・黄）
　 指定１２４号コンビ（小田島・守田）
　 大阪電解コンビ（出口・坂口）
　 福岡病院長殺しコンビ（杉本・横山）
　 銀座ママ殺しコンビ（平田・野口）
　 名古屋保険金殺人コンビ（竹内・井田）
　 名古屋ドラム缶コンビ（野村・川村）

Q　大牟田殺人事件の「伝説のメリークリスマス」ってどういうこと？

A　2007年12月25日の出来事です。大牟田４人殺害事件の控訴審判決公判の際、被告人の一人である次男が死刑判決後に「メリークリスマス」と奇声を上げたことを指します。以下、記事の抜粋です。

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　福岡県大牟田市の母子ら４人殺害事件で、強盗殺人罪などに問われた一家４人のうち、母親・北村真美、二男・孝紘両被告の控訴審判決が２５日、福岡高裁であり、正木勝彦裁判長は死刑の１審福岡地裁久留米支部判決を支持、被告側の控訴を棄却した。

　４人をわずか２日間で殺害し、裁判長が「刑事責任が特に重い」とした孝紘被告は、再度の極刑宣告後、「メリークリスマス！」と場違いな大声を出した。サングラスをかけ、黒のスーツの上から白黒のヒョウ柄コートを羽織り入廷し、裁判長が冒頭で死刑の主文を述べると「あー」と投げやりな声を上げて着席。その後も体をひねったりして、終始落ち着かない様子で、母親の真美被告からしかられる場面もあった。

　閉廷後には再びコートを羽織った姿を真美被告に「脱ぎなさい」としかられ、接見予定を尋ねようとした弁護士にも「先生、メリークリスマス！」と大声で答え退廷。傍聴した遺族は「人の世から出て行ってほしい」と怒りをあらわにした。

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