木冬かがみが大学でぼっちになっているようです@ 大生板
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待つ女

7月6日

つかさです。
明日は私とお姉ちゃんの20回目の誕生日です。
今年もこなちゃんたちがお祝いしてくれることになりました。去年と違うことと言えば姉がいないことです。
去年こなちゃんがせっかく買ってくれたプレゼントにケチつけてついにありがとうの一言も言わなかったKY女に当日私たちと一緒にいる資格はありません。
多分お姉ちゃんは一人でケーキ買ってアパートの薄暗い部屋の中で涙流しながら…激しく惨めですがいい気味です。
本当に…
(もうあの時みたいな日々は戻ってこない…よね…)


あ、そのお姉ちゃんからメールです。
『こんばんは。元気でやってますか? それはそうと明日は私たちの誕生日だね。おめでとう。』
「ありがとう。お姉ちゃんもおめでとう」
『明日、つかさの家に遊び行っていい?つかさのケーキ食べたいな』

(ええっ明日はこなちゃん達来るのに!)

「明日は普通に過ごすだけだよ。ケーキなんか作る暇ないよ。夕方から夜出かけるかもしれないし。」
『遅くなってもいいから折角だから何とか会えない?ケーキは私が買っていくわ。つかさの都合に合わせていいから』
「えーと、何時になっても構わないならそれでいいけど、でもホントに帰り遅くなるかも知れないよ」
『それで構わない。あんたんちで待つわ。とりあえず明日3時か4時くらいにそっち行くから』

つかさ「あわわ大変だ」


こなた「もしもし涼宮です。」
つかさ「大変だよこなちゃん、明日お姉ちゃんがウチに来ることになった」
こなた「ひえ~っ。マジすか」
つかさ「どうしよう」
こなた「放っておいてどっかカラオケ行こうよ。個室だし昼から飲めるし騒げるし」
つかさ「あ、じゃあ駅の近くにいいとこあるよ。あとでゆきちゃんにもメール送っておくね」
こなた「うん。」



7月7日15時30分

つかさ(お姉ちゃんからメールだ。今駅に着いたみたい。こっちに向かってきてる)

かがみがつかさのアパートに到着。呼鈴を鳴らす。
旅行にでも行くのかと思うほどの大きなショルダーバッグ担ぎ左手には有名生洋菓子店の手提げ袋。
つかさ「こんにちは・・・いらっしゃい。」
かがみ「お、おっす。忙しいのにごめんね。えーと今から行くの?」
つかさ「うん。帰りは6時か…いや7時過ぎになるかも」
かがみ「待っているわ。いってらっしゃい」
つかさ「…行ってきます。テレビでも見ててね」



7月7日16時 カラオケルーム「髭とボイン」
こなた「うはw。。。じゃあかがみホントに来たんだ」
みゆき「私たちがここで浮かれ騒いでいるとはお知らずに」
つかさ「それよりこなちゃん、ゆきちゃん今日はありがとう」
こなた「いいのいいの。まずはなんか頼んで乾杯しよー」
みゆき「いいですね」
つかさ「うん!!」
7月7日19時50分
つかさ「あ、お姉ちゃんからメールだ。あ、帰るみたい」
『今××駅です。あんた忙しいみたいだから帰るね。ケーキ冷蔵庫に入れてあるので食べてください』
そのメールに3人は驚いて時計を見る。
こなた「え?もう8時? 5時間も歌ってたのか」
つかさ「あまりにも楽しかったから時間経つの忘れちゃったね~」
みゆき「と、言うことはかがみさん5時間も待っていたんですね」
こなた「やば。明日までに仕上げないといけないレポートあったんだ」
みゆき「じゃあこの辺でお開きと言う事に」



7月7日20時30分 つかさのアパート
つかさです。
只今帰宅しました。
どうやらお姉ちゃんは本当に帰ってしまったらしいです。


冷蔵庫を開けてみました
銀座に本店がある有名洋菓子店「アパッチ」のケーキでした。
「Happy Birthday つかさ&かがみ」と書かれています。
袋にはろうそく20本も。

恋人も友達もおらずこなちゃんたちにも相手されなくなった正真正銘ひとりぼっちのお姉ちゃん…。

いつもぼっちに慣れていてもせめて誕生日の今日だけは誰かと一緒に過ごしたかったのかな。
でも誰も心当り無いから私のとこに来たのだろう。
今思えば私のケーキが食べたいって言ったのは多分私に会うきっかけ作りでケーキなんかどうでもよかったと思う。
ただ私と一緒に誕生日をお祝いしたかっただけなんだろうな。

私がこなちゃんたちと楽しんでいる間、お姉ちゃんは私の帰りを一人じっとここで待っていたのか…。
ずーっと。5時間。
私たちの5時間はあっという間だったけど待っている5時間てどれだけ長かったのだろうか…。

私が帰ってきたらどんな話から始めようか考え続けてきたのだろう。
こなちゃんたちと仲直りするきっかけを求めてきたのかも知れない。

そしてあの大きなショルダーバッグ。
恐らく中には着替え他お泊りセットが入ってたのだろう。
お話したいことがたくさんあって一晩かけて語り合うつもりだったのかな。

それがひとつも適わず、誰からもお祝いのメールも無くお姉ちゃんは寂しく虚しく部屋を出て行ったに違いない。
今頃どこかで一人で泣いているのかな


あれ? なんだか涙が溢れてきちゃったよ。

おわり

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