原核細胞と真核細胞
核を持つ細胞のことを原核細胞と呼び、核を持たない細胞のことを真核細胞と呼ぶ。
すなわち、真核細胞のDNAは核に収められるのに対して、原核細胞のDNAは細胞質中に存在する(ただし、その位置は決まっている)。
原核細胞は、核のみならず、葉緑体・ミトコンドリア・小胞体・ゴルジ体・液胞・リソソームといった膜から構成される細胞小器官も持たない。
ただし、生命活動にタンパク質は必須であるため、原核細胞もその合成器官であるリボソームは持つ。
原核細胞からなる生物を原核生物と呼ぶ。原核生物は基本的に単細胞生物であり、大きく、細菌類(バクテリア)とラン藻類(シアノバクテリア)に分けられる。
それに対して、真核細胞からなる生物は真核生物と呼ばれ、細菌類とラン藻類以外の生物は、つまり原核生物以外の生物はすべて真核生物である。
核を持たない細胞と多核細胞
細胞は基本的に核を一つ持つが、例外として核を持たない細胞(無核細胞)や、核を多数持つ細胞(多核細胞)も存在する。
無核細胞の代表例はヒト成人の赤血球、多核細胞の代表例はヒトの骨格筋や植物の胚のうを形成する細胞である。
いろいろな細胞のサイズを、頭の中でイメージできるようにしよう。
- エイズウイルス(HIV) 0.1μm(注:ウイルスは細胞ではない)
- 大腸菌 1μm
- ヒトの赤血球 8μm
- ヒトの卵細胞 0.1 mm
- ゾウリムシ 0.2 mm
- ヒトの神経細胞 〜1 m
最終更新:2009年05月23日 16:25