細胞膜とタンパク質

細胞膜は、リン脂質とそこに埋め込まれた膜タンパク質から構成されている。
リン脂質を構成する親水基と疎水基は、親水基が外側、疎水基が内側に向いて、二重層を構成している(リン脂質二重層)。
リン脂質と膜タンパク質は自在に移動可能だと考えられ、この構造は「流動モザイクモデル」と呼ばれている。
リン脂質に埋め込まれたタンパク質には、細胞内への特定の物質の出入りを調節する輸送タンパク質(各種ポンプとチャネル)や、ホルモンや神経伝達物質の情報を受け取る受容体タンパク質(レセプター)がある。

輸送タンパク質

細胞膜にみられる選択透過性は、膜中に存在する輸送タンパク質のはたらきである。
輸送タンパク質のはたらきは、特定物質を濃度勾配に沿って拡散させる受動輸送と、濃度勾配に逆らって移動させる能動輸送に大別される。

細胞膜上には「チャネル(チャンネル)」とよばれる輸送タンパク質が存在し、特定の物質を濃度差に沿って拡散させるが、これが受動輸送である。
活動電位は、ナトリウムチャネルとカリウムチャネルの開閉によって生じている。
チャネルには、ナトリウムチャネル、カリウムチャネル、グルコースチャネルなどがある。

細胞膜上には各種「ポンプ」と呼ばれる膜タンパク質が存在し、エネルギーを用いて濃度勾配に逆らった輸送をおこなっている。
これが能動輸送である。
その中でも最も有名なのが、ナトリウムポンプで、Na+を細胞内から細胞外へ、K+を細胞外から細胞内へと移動させている(Na+ 3個に対してK+ 2個)。
ナトリウムポンプの実体はNa+-K+ ATPase(ナトリウム-カリウムATPアーゼ)と呼ばれるATP分解酵素であることが明らかになっている。

受容体タンパク質

細胞膜にはホルモンや神経伝達物質、免疫系に関与するサイトカインなどの情報伝達物質を受容する受容体(レセプター)が存在している。
最終更新:2009年05月23日 19:46
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